DAY3(月)10月2日
この日は中学校に足を運んでみた、部活動終わりの少年少女たちが校門でたむろっている。
その中に、こっそりとスマホをいじっている学生がいることに気が付いた。
一人でいたその学生に話しかけると、あからさまに体をびくつかせたが、こちらに応対してくれた。
何用かと聞いてくるその男子学生にワンダーエッグを取り出し、力が欲しいか、と問うた。
それに不思議そうな顔をしたから、私が合言葉を言うと、ワンダーエッグは形を変え、今回もドラゴンの形になった。
「この卵は自分の思い通りの形に変化する武器だ、なにかあったら身を守ってくれるだろう。」
ともっともらしいことを言うと、相手はこちらをみながらなぜ話しかけてきたかを聞いてくる、それに対して素直に答えることにした。
ワンダーエッグの使用してくれる被験体を探しているというと、さらにいぶかしげな顔をしたが、それにさらに加える。
「言ってしまえば君は選ばれたものだ。」
そういってから合言葉を言うとドラゴンは姿を変え今回は弓と弓矢の姿になった。
適当に「この手を取ればこの力は君のものだ」というと、すぐにその少年は食いついた。
ワンダーエッグを渡してから注意事項を簡単に伝える、そして、人を傷つけることも治すこともできるがそれは君の育て方次第だとも伝えた。
自分のワンダーエッグの姿を元に戻してポケットの中に入れる、そうしてから少年にワンダーエッグ使いになるかと問うたら、なにかを決心したかのようにうなずいた。
そして、昨日と同じように親登録、育て方、連絡先を伝え、なにかあったら連絡するようにと伝えてから別れる、その際に相手から、「街中で見かけたら話しかけてもいいか」と問われたから頷くと、何を考えているのかよくわからない決意に燃えた目をしていた。
そして、相手の名前を聞いてから分かれた。
そのあとにもほかの中学生にも同じようなことを言ってワンダーエッグ、およびドリームエッグを渡した。
今回はワンダーエッグを5人、ドリームエッグを3人に渡した。
ワンダーのほうはフジキ、トモシゲ、ユシタン、ハジメ、ヨリカ、ドリームをサユカ、ヨウカ、アマチャンに渡した。
ちなみにユシタン、アマチャンはあだ名らしい、そして、一番最初に渡した少年はハジメというらしかった。
大体第一陣はこれくらいでいいだろう、あとは孵化を待つだけだ、しばらくは連絡を待つとしよう。