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「おい、サティ、何で、こいつを連れて来たぁッ‼」

 隣国の王子様への抑止力として連れて来たラートリーって女の子を見た途端、女騎士さんがブチ切れた。

「いや……その……色々と有ってな……」

「大体、お前の一家は、こいつのせいで斬首されかけただろうがッ‼」

「何やったの……?」

「妹と色々とな……。って、何で、私の家の問題で、あんたがブチ切れるんだ?」

「うるさいッ‼」

「姉貴……まさか、あいつ、私の親類の誰かとデキて……」

「うるせえッ‼」

 駄目だこりゃ、って感じで、手で顔を覆うラートリー。

「あと……王宮内では私が持って来た服でいいか? 一応、礼服だ」

「何で?」

「こんな動きにくそうな服を着ろと? 阿呆か?」

 そう言って指差したのは……ボクのメイド服。

「どんな服を持って来たんだ?」

「ちょっと待ってろ、着替えてくる。一応、礼服だ」

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