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6 上杉滅亡

日間2位で驚いています

本当に感謝ですしこれからもよろしくお願いします

仕置が終わり親父や諸将が帰って行ったのでやっと備前に戻ってきた。

まあ楽な戦だったわ。

あと地味に備中の西半分も加増されたのでそこには詮家を入れた。


「見事に上様に気に入られましたな。」


「これも忠家殿が御家を守ってくれたおかげですよ。このご恩は生涯忘れませぬ。」


マジで忠家殿がいなかったら宇喜多は滅びてたかもしれないからな。


「勿体なきお言葉でござる。それと姫君の輿入れは来月だそうで。」


来月には可愛い嫁さんが貰えるのか。

ドキドキしてきたぞ。


「楽しみで仕方がありませぬな。それよりも九州は素直に従うでしょうか?」


「大友は上様に従うつもりだと聞いておりますが島津と龍造寺は本領安堵の方向で話を進めるそうですな。」


「上様は認めると思いますか?」


「上様は九州に重きを置いておられると羽柴筑前殿よりお聞きしました。おそらく転封か減封でしょうな。」


ああ、島津も龍造寺も絶対従わないな。


「龍造寺と島津が組めば厄介ですな。」


島津がヤバいのはもちろん知ってるが龍造寺もかなり厄介だ。

当主の隆信は一国人から今では九州一の大大名にまでなった人物でルイス・フロイスはカエサルすら超える軍事的センスを持っていると評している。

家臣も鍋島直茂や龍造寺四天王を始め優れたものばかりだ。


「ええ。ですから羽柴殿が今交渉中との事にございます。」


「羽柴殿がのう……。」


その頃、越後では大きな動きがあった。

春日山城に篭城していた上杉景勝が打って出て来たのだ。

その玉砕とも言える無謀な突撃はあっさりと片が着くと思われたが車懸りの陣による断続的な攻撃に柴田軍前衛の佐々成政隊を突破し前田利家隊も敗走させた。


「皆の者!目指すは勝家の首のみぞ!着いて参れ!」


景勝自身も先頭に立ち槍を持って突撃した。


「ええいっ!諦めの悪い奴らじゃ!鉄砲隊構え!撃ち殺せ!」


勝家の甥の佐久間盛政が一斉射撃を命じた。


「我らが盾となり喜平次(景勝)様をお守りするのじゃ!直江隊、前へ!」


直江兼続が采配を振り前に出た。


「小癪な連中だ!撃ちまくれ!」


盛政の命令とともにさらに鉄砲隊の攻撃は勢いを増す。

しかし一旦壊滅させたと思うとまた新しい部隊が突っ込んでくる。


「これが世に聞こえし車懸りか……。」


盛政は絶句した。数で圧倒しているはずなのにこちら側は押されている。


「有り得ぬ!有り得ぬわ!我らは天下一の柴田軍であるぞ!全軍突撃せよ!」


佐久間隊は上杉軍に突撃し始めた。

野戦となれば上杉軍に勝てる軍は存在しない。

あっと言う間に左右に分断され佐久間隊はバラバラになった。


「まずい!このままでは叔父上

が……!」


盛政も利家も成政もそう思った。

実際上杉軍は大量の将兵を犠牲にして勝家の本陣まで迫りつつあった。


「柴田勝家!北陸の地を荒らし民を苦しめた事!この景勝が義の元に成敗致す!」


景勝はそう言いながら上杉謙信より受け継いだ姫鶴一文字を大きく掲げた。


「甘いわ、小僧!」


景勝が振り下ろそうとするよりも早く勝家は刀を抜いた。


「うっ……!勝てる相手では無かったか…………」


景勝はそう言うと馬上より転げ落ちた。


「強い……強すぎる!逃げよ!逃げるのだ!」


勝家のあまりにも早く強烈な一撃を見た上杉兵達はあっさりと逃げ出した。


「親父殿!ご無事でしたか!」


その後落城した春日山城に入った勝家の元に利家が真っ先に駆けつけた。


「又左、お主まだ甘いわ。数で圧倒しておるからと言って勝てるとは限らぬぞ。」


「申し訳ありませぬ。この又左が未熟でございました。」


「内蔵助(成政)、お主もそうじゃ。次はこのような失態をせぬように致せ。」


「はっ!」


「で、玄蕃。お主も敵に釣られるようではまだ1人前とは言えぬ。気をつけよ。」


「ははっ!」


「これにて長きに渡り上様を苦しめた上杉は滅びた。皆の者、大儀であった。」


上杉滅亡の知らせは岡山城の本丸でダラダラしている信家の元にも入ってきた。


「上杉が滅びたかぁ〜。」


やっぱ武田信玄と上杉謙信は戦国の神みたいなモンなのでそのお家が滅びるのは想像出来ない。


「これで東国は安泰ですな。九州での戦に向けて準備を進めております。」


いや、まずは俺の結婚式の準備だろ!


「でも全登。東国がこれで本当に治まるのか?」


「北条も伊達も蘆名も上様に従う意向だそうですが。」


「さよか。」


親父からしたら北条や伊達みたいな巨大勢力がいるのは面倒だろう。


「戦をせずに降伏させるのが1番です。殿は血気盛んな頃でしょうからいずれ分かるでしょう。」


「お主も俺のような頃があったか?」


「ええ、ありましたよ。」


「ところで安芸と伯耆と因幡には誰が入ったのだ?論功行賞の時に親父は言ってなかったが。」


「安芸は池田恒興殿、因幡は高山右近殿、伯耆は中川清秀殿だそうです。その内挨拶に来られるでしょう。」


池田恒興って言うと親父の乳弟か。

まあ中国に配置されたってことは摂津衆は皆んな明智殿と同じく九州攻めに参加するんだろうな。


「仲良くできると良いな。」


「そうですな、それよりも姫様が輿入れされるのです。きちんと礼儀作法を叩き直して頂きますぞ。」


は?

ここから1ヶ月間の地獄の礼法の特訓が始まった。

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