秋になり冬になり
悲しい気持ちになるのは、
いつも、探し物ばかりしているからで、
探さなくてもいいなら、
多少、不便な道具で暮らしていても、
悲しくはないのだと思う。
世の中が便利になっても、
少しの不便でいらいら
するぐらいなら、
不便なままの団欒の方がいい。
探し物のために、
無口になるぐらいなら、
暮らしは、最低限必要なものだけに
しておくべきなんだと思う。
ぼくの気持ちは、間違ってるかな。
秋になり冬になり年が変わり、
それでもぼくは、
探し物ばかりしているんだろう。
嫌だけど、悲しいけど。
なーんにもない暮らしは、
どこに行ったんだろう。
確かにあったのに。