6 幕間~手紙
『ソラへ
あんたが王都に行ってからあたしゃ気が気じゃなかったが、元気でやってるようでなによりだよ。仕事も見つかったみたいだし、あれだなんだ『魔法調合師』になったんだって? えらい才能持ってたもんだね。手に職付けりゃ将来安泰だよ! 色々辛いこともあるだろうがしっかりね。忙しいからって手紙を書くことを忘れたらこっから飛んでいくからしっかり出すんだよ。
それじゃあ、体に気をつけて。
ミラル婆さんより。
追伸、エロじじいのやつエロ本こさえて帰って来たんだが、ダメだよちゃんと見張ってないと』
『ミラルおばあちゃんへ
色々大変、でも師匠いい人。失敗あるけど順調。がんばる。おばあちゃんも体に気をつけて。
エロじじい、灰になれ。
ソラより』
『ソラちゃんへ
違うんじゃ、違うんじゃよソラちゃん。ばあさんがなにを書いたか知らんが、違うんじゃよ!
あれは旅の金を使ってないんじゃ。ゴミ捨て場に捨てられていたのを漁っただけなんじゃ!
ソラちゃんの為のお金には手をつけておらんぞ。
じいちゃんより』
『おじいちゃんへ
よかった、お金使われてなくて。さすがにそこまでしないよね。
でもエロじじい、灰になれ。
ソラより』
この後、ミラル婆さんによってすべて焼却されたのは言うまでもない。