第一話 おっぱいのルール
ここはおっぱい学校。おっぱい好きな男子高校生が集まる私立高等学校だ。
校舎の外見は普通の高校だが、屋上におっぱいの形のしたバルーンが浮かんでいる、バカで評判の悪い学校だ。
しかし一部の「おっぱいマニア」からは絶大な支持を誇り、全校生徒は600人にも及ぶ。
いわば一般的に「変態」と呼ばれる人々が通う学校である。
そして、ここにもその「変態」がいた。
「あーやべえおっぱい見たいどうしよう」
授業中に平気でこのようなことを言ってしまう問題児、というか変態児、二年の[武音見多男]である。主に武音と呼ばれてる。
「バッカヤロウ。今は授業中だゾ。見たいならお前のスマホで見ろカス」
隣で言い返して来るのが、メガネをかけている自称イケメン、[乙杯隆]である。
あだ名はメガネ。ちなみにハーフ。
「うるっせーな… 俺は生のおっぱいが見たいんだよ生の!」
「そんなの俺みたいなイケメンじゃないと無理に決まってるでしョ...バカじゃないノ。あ、バカだったっケ。ごめんネー☆」
「この野郎… お前は生おっぱいが見たくないのかよ!」
「見たくないわけ無いだろウ!むしろ見たイ!おっぱい来イ!おっぱいカモーン!!!!」
言っておくが、今は授業中である。
「よし、その調子だ!このままおっぱい見るぜ!この武音見多男の実力見せてやる!」
「バッカヤロゥ!おっぱい見るのはこの俺イケメガネですけド!」
そして、授業中となれば当然先生もいるわけで。
「…………おいお前ら…」
今の数学の授業の先生も怒りたいところなのだが…
授業中でも休み時間でも、朝礼の時間でもいつでもおっぱいの話題を話していてもいい、というこの学校の特殊のルールがある。
このバカみたいなルールがあるので、怒りたくても怒れないのである。
「はぁ… 大丈夫かなこの学校…」
先生は、この言葉を毎日呟いている。