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The world of rights 【わるらい】  作者: SAKURA
第一章 アネモネ学園入学試験編
26/31

2-14 また入学式で

4人はそのまま店の外へと出た

外はもう1時間もすれば夕方になると言ったところだった


「ラウルちょっと付いてきてください!」

「お父さんに部屋借りれるか聞きに行きましょう!」


「あぁわかった。」


ルキナがラウルについてくるよう呼びかけるとジルグとシロはそれぞれの家へと帰ろうとしていた


「それでは私はここら辺で帰りますね」


「私ももう帰ろうかな。また入学式でね!」


そう告げるとそれぞれの帰路へとついた2人を人混みに紛れるまで手を振り見送った


「私たちも行きましょうか」


「案内よろしくな。迷子になんなよ?」


「何年この街に住んでると思ってるんですか!」

「ほら行きますよ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「でか…屋敷じゃねぇか…」


立派な門に、よく整えられ緑が綺麗な広い庭、そして二階建ての白い大きな屋敷。


「そうでしょう?」


彼女が鼻高らかに誇らしくラウルを上から目線で見ていると中から執事と思わしき中年の紳士的な男性が出てきた


「お帰りなさいませお嬢様。」


「ただいまじぃや」


「そちらの方は?」


ルキナが連れてくる客人は珍しいのか。彼は首を傾げてラウルを見た


「同級生であり私の恩人であり友達であり新たな家庭教師です!」


「同級生ということは合格したのですな。」

「おめでとうございます。」


「ありがとうじぃや」


「それはそうと家庭教師とは?」


「実は…」


ルキナは彼に入学式のあとのファースト・グレード・ファイトのこと、学力向上のためにラウルに勉強を教えてもらうこと、彼がルキナに教える条件に部屋と給料を払うこと。そしてそれを認めてもらうためにお父さんに相談することを全て話した


「それでは立ち話もなんですのでどうぞ、お上がりください。」


執事の案内の元、綺麗な庭園を抜けて大きな二枚扉の前までやってきた


彼が扉を開け、中に入ると目の前には早速二階へ上がるための大きな階段が広間に2本あり、大きなシャンデリアが吹き抜けの天井、2階の天井から吊るされていた。


その光景にラウルは空いた口が塞がらなかった


「すげぇ…」

「本当に金持ちだ…」


「ほら!ボーっと突っ立ってないで行きますよ、」


階段を登るルキナに促されるままラウルも赤いカーペットの敷かれた階段を登っていった。


2階の廊下をしばらく進んでいくと周りとは違う豪華な扉が見えてきた


「ここか?」


「そうです」

「準備はいいですね?行きますよ!」


トントントン


「ルキナです。ただいま戻りました。」


「入りなさい」


重低音の低い声が扉の向こうから返ってきたことによって執事がゆっくりと扉を開けた


ルキナに続いて入っていくと部屋の中はまさにお金持ちの部屋といった感じでここは書斎のようだった


「おかえりルキナ」


「ただいまお父さん」


「その様子だと合格できたようだな。別に俺はそんな危険なことせずに金を払えばいいと思っていたんだが…受かったならよかった。」


安堵のため息をこぼして彼は胸を撫で下ろした


「それでそちらの子は?」


彼がそのように聞くと執事の人が颯爽と彼の耳元へ近寄りこれまでの経緯を説明した


「なるほど…家庭教師をする代わりに部屋と給料が欲しいと。」


「はい」


「ちょっと2人にしてくれるか?」


彼がそのようにいうと執事とルキナは一礼して部屋から出ていった


「ラウルーレンス君だったね?」


「はいそうです。」


なにかマズイことでもしたのだろうか、こんな威厳ありまくりの親父さんに2人きりにさせられてラウルは少し緊張していた


「ラウルーレンス君…」


しかし彼の口から出てきた言葉はそんな緊張をどこかに吹き飛ばした


「あの子は頭が悪いんだ…これまで何人も家庭教師をつけたがてんで意味がなかった…」

「君ならルキナをしっかり教育できるか?」

「もう、この際なんでもいい…あの子がちゃんとした大人になれるなら君に任せよう。」


「え?」


実の父親がこれをいうのか。と状況がいまいち飲み込めなかったが今後の生活のためにもここはYESと答えるしかなかった


しかしラウルには名案があった。これまでの家庭教師が絶対に試してこなかったであろう教育方法が。


「できます。秘策があるんです。」


と自信満々に答えた。彼はその秘策が気になるようでもちろんそのことについて聞いてきた


「秘策か…具体的には?」


「名付けてご褒美作戦です」


「ご褒美…?」

「なにをする気だ?」


ラウルがこの作戦を思いついた訳…それは彼女の異常な食欲からだった。


「きちんと解くことができたらご褒美としてクッキーなどのお菓子を食べさせる方法です。」

「失礼ながら彼女は食べるということに人一倍貪欲だということでこの方法は有効だと…」

「どうでしょうか?」


そう作戦の内容を伝えて彼の顔色を伺うとなにか考え込む様子を見せた。

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