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『バグって転生!? 不審者カケル、世界最強の賢者になる』  作者: MZKDM
【第1章】不審者、異世界に現る
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第三話

「ふむ……転生者か。見たところ、だいぶ不出来なようじゃが」


隣の牢から聞こえた声に、俺は顔を向けた。


そこにいたのは、長い髭と深い皺のある老人。灰色のローブに身を包み、鋭い眼光で俺を見ていた。


「わしの名はアスヴェルト。王国の元・宮廷魔術師じゃ。……まあ、今は囚人だがな」


「……お世話になります」


「妙なジョブじゃな。不審者とは、これまた奇怪な。だがそのステータス、ただの失敗ではない」


アスヴェルトは、ウィンドウに映るバグ表示を指でなぞる。


「“NotFound”……“ジョブ未定義”……まるで、存在そのものがこの世界の理から外れておるかのようじゃ」


「つまり、どういうことです?」


「ジョブというのは、この世界における“存在の定義”そのもの。人は生まれた瞬間、職業が決まり、生涯それに縛られる。農民は農民、戦士は戦士、魔法使いは魔法使い……例外は、一切存在しない」


「……なるほど。じゃあ俺は……“例外”なのか」


アスヴェルトは静かに頷いた。


「貴様のような“未定義”は、世界の枠組みに干渉する存在になり得る。力を制御できれば、神話級の存在にだってなれる。……もちろん、使いこなせなければ破滅するがな」


「ハードル高ぇな……」


だが、不思議と胸は高鳴っていた。


俺は“使えないゴミ”じゃない。この世界の誰も知らない“可能性”の塊だ。

だったら、やるしかない。


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