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『バグって転生!? 不審者カケル、世界最強の賢者になる』  作者: MZKDM
【第6章】古代賢者の記憶と世界の真相
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第二十八話

――【RootLayer/再起動領域】

それは、世界の“定義”そのものを管理する最奥の階層。


空間は存在しない。時間もない。

ただ“意味”だけが無限に並列する。


そこに在るのは、たったひとつの人格。


《識別名:魔王ゼロ》

《機能:コード抹消・構造再定義・破損因子除去》

《状態:再起動プロトコル 発動中》


ゼロの姿は、人のようで人ではない。

黒衣の少年の姿を取りながら、声も表情も定義されていない。


「観測を開始。外部コード因子“神城カケル”……検知継続中」


“それ”は、語ることすら異常とされる存在。

この世界のシステムに“異常”が発生したときのみ目覚め、再定義――つまり世界そのもののリセットを実行する。


だが今回は、予定よりも早かった。


《因子判定:コード越境者》

《分類:修復不可能/強制再構築候補》

《再起動までの猶予:十三日》


ゼロは静かに目を閉じた。


「不審者として転生した者が、RootAccessに至ったか。

……面白い」


初めて“感情に似た情報波”が発生する。


ゼロはそれを**“関心”**と定義した。


「我が再定義を拒むなら――その理由を、直接見せてもらおうか。神城カケル」


再起動のカウントが進む。


世界の命運は、いまやただ一つの“未定義な存在”に委ねられていた。

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