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『バグって転生!? 不審者カケル、世界最強の賢者になる』  作者: MZKDM
【第5章】バグ賢者、世界の境界を越える
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第二十一話

“Observer-Eye”――

世界の構造を監視・保全する存在。

通常、どんな人間にも認識できず、干渉もできない“最上位レイヤー”のシステム。


けれど今、その“目”が、俺を**“観測対象”として認識した**。


《対象:神城カケル》

《分類:越境因子》

《処理フラグ:凍結(一時保留)》

《理由:不具合要因に該当するが、修復パスを有するため》


「俺を……“バグ”として、システムが認識してる……」


それでも、削除じゃなく“保留”されてる理由は、

“俺がこの世界を修復する力を持っているから”――


(……皮肉なもんだな)


「コード展開、最終命令ッ!」


俺は、全魔力を“コード”に変換して放った。


《System.Override(“レプリコード”) → Shutdown.Execute();》


次の瞬間、レプリコードの身体が崩れ、残留コードが霧散していく。


空間が静まり返る。


「……やった」


「カケル……それ、魔法じゃなかったよね?」


「ああ。……たぶん、魔法っていうより“アクセス”だった」


塔の中心部に、最後の情報ウィンドウが現れる。



《境界の塔・記録解放》

《データ断片:古代賢者“エリアード”の記憶》

《転送先:対象:神城カケル(認証済み)》



「記憶……?」


「つまり、この塔はただの観測塔じゃなかったってことだよ。

“この世界が作られた理由”を記録した、管理者の遺産だ」


風が吹いた。


コードのように静かで、しかしどこか温もりのある風が。


この瞬間、俺たちは――この世界の真実に触れる第一歩を踏み出した。

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