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『バグって転生!? 不審者カケル、世界最強の賢者になる』  作者: MZKDM
【第5章】バグ賢者、世界の境界を越える
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第二十話

「来るぞ、気をつけろッ!」


咆哮と共に、バグ魔獣レプリコードが飛びかかってくる。


黒い皮膚は断片化したエラーコードの集合体、物理攻撃も魔法も意味をなさない“コード喰い”型の異常存在。

この塔の防衛機構が暴走した末に生まれた“自我を持つエラー”だ。


「《アイススパイク》!」


リーネの魔法が命中するが、氷の槍はレプリコードに到達する寸前で霧散した。


「魔法、消されてる……!」


「それどころか、魔力構造ごと吸われてるな」


「ちょっと待ってよ! それじゃ、通常攻撃もスキルも意味ないってことじゃん!」


「だったら――こっちの番だ!」


俺は《コード展開式魔法》を発動する。


《Module.Load(“BreakField”) → Execute();》


頭の中で魔法を組み立てるのではなく、コードそのもので命令を走らせる。

この技術は、俺にしか使えない“魔法以上の力”だ。


光が弾け、空間が反転した。


レプリコードの周囲に広がっていた吸収フィールドが一時的に停止。

その隙をついて、ノアが一斉射撃を仕掛ける。


「オート・アルケミック・キャノン、起動! 《Pierceα》《Breakβ》――発射!!」


ノアの機構砲から放たれた弾丸が、空間の歪みを突き抜け、レプリコードの“核”を撃ち抜いた。


「……やったか!?」


「いや、まだ――」


叫ぶ間もなく、レプリコードの身体が膨れ上がる。


《ERROR:Host Overwrite Detected》

《外部アクセスを確認。強制上書きが進行中……》


「上書きって、誰が……!?」


そのとき、塔の壁が波打ち、“眼”が現れた。


それは建物の一部ではない。

この空間を“観測”している、何か――


《世界システム監視機構:Observer-Eye》

《状態:異常干渉により開眼》


「……これは、“世界の目”……?」

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