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『バグって転生!? 不審者カケル、世界最強の賢者になる』  作者: MZKDM
【第4章】裏切りの王都と魔王軍との邂逅
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第十六話


《進化条件達成》

《職業進化:覚醒者 → 賢者》

《新ジョブ:バグ賢者〈Glitch Sage〉》

《固有スキル開放:「コード展開式魔法(Code Casting)」》

《称号付与:「世界を越えし者」》



「……来たか」


右手に宿っていた紋章が、新たな形へと変化していく。


それは“賢者”の象徴――だが、あくまで“バグとして生まれた賢者”。

この世界の理に適合しない“越境者”としての刻印だった。


「ステータス、更新された。……やっと、“賢者”になれたみたいだ」


「ほんとに……おめでとう、カケル!」


隣にいたリーネが、心からの笑顔で言った。


エリスもまた、わずかに口元を緩め、頷いた。


「あなたのその存在は、もはや例外ではありません。

この国にとって……いえ、“この世界にとって”の希望です」


◆ ◆ ◆


夜の王都。塔の上から見下ろす街並みは、静かで穏やかだった。


遠くには修理中の防衛結界。

地下から復旧中の魔導ライン。

戦いの爪痕が、確かにそこにはある。


それでも、街は息をしていた。


「不審者として始まった俺が、“賢者”になったか……」


それは、ただのクラス進化じゃない。

世界の理を上書きし、定義を乗り越えた者の証。


「行こう、リーネ。まだ“本番”はこれからだ」


「うん!」


風が吹いた。

コードのように複雑で、それでいて柔らかな風が、俺たちを包んだ。


この世界の“正しさ”が、ゆっくりと塗り替えられていく音がした。

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