第98話 活動休止に対する反応
ブイアクト雑談スレ Part XXX
1 名無しのリスナー ID:sMaster11
・VTuberグループ『ブイアクト』について語り合うスレです。
・過剰な批判、強い言葉は禁止。みんな仲良くしましょう。
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ブイアクト雑談スレ Part XXX
https://XXXXX……
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151 名無しのリスナー ID:sMaster11
orz
152 名無しのリスナー ID:2jZnL5i7r
あっ野生のorzだ
153 名無しのリスナー ID:GiMBNn5WD4
せつこ。それ野生やない。スレ主や
155 名無しのリスナー ID:5juL8uLxA
スレ主落ち込んでる? どしたん話聞こか?
156 名無しのリスナー ID:GiMBNn5WD4
ヒント:スレ主最推しは異迷ツムリ
157 名無しのリスナー ID:5juL8uLxA
あっ活動休止……
158 名無しのリスナー ID:sMaster11
足りない……推し成分が……唐突な休みだっただけにメンタルがががガガガ……
159 名無しのリスナー ID:5juL8uLxA
スレ主壊れちゃった。けど急に休まれると杞憂民も増えるよなぁ。どしたんだろ
160 名無しのリスナー ID:Qnp4iH2E3
フェスが良過ぎて限界突破の末熱暴走したんじゃね?
161 名無しのリスナー ID:sMaster11
さすがにそれは……あり……得る……?
162 名無しのリスナー ID:GiMBNn5WD4
あの限界ヲタツムリならあるいは……
163 名無しのリスナー ID:5juL8uLxA
ツムりんの件はわからんけど最近ちょいと不穏多いよね。ムルちゃもいつ戻ってくるかわからんし
164 名無しのリスナー ID:2jZnL5i7r
助けてーアルえもーん!
165 名無しのリスナー ID:Qnp4iH2E3
導化師殿も忙しそうだし気にかけてる余裕ないんかもなぁ
166 名無しのリスナー ID:5juL8uLxA
けど最近配信頻度増えてきてるよねアルさん
167 名無しのリスナー ID:GiMBNn5WD4
配信頻度減ってきてから箱内荒れ始めて、配信頻度が戻ってきたということは……
168 名無しのリスナー ID:2jZnL5i7r
導化師、動きます。ってこと?
169 名無しのリスナー ID:Qnp4iH2E3
なにそれちょっと熱い。そんなん迷い人になっちまうよ
170 名無しのリスナー ID:2jZnL5i7r
もうなってる定期
◇
「ってな感じが世間の反応よ」
机上に置いたタブレットにネット掲示板を表示し見せる。
その机を囲む他3人にシューコは問いかけた。
「それで、あんた達はどうしたい?」
「どうしたい……って言われても?」
戸惑いを見せる面々。
そもそも質問が悪かったのかもと補足する。
「要は異迷ツムリを助けたいか否かって話よ。現状あいつは活動休止、建前上は体調不良ってことだけど、実際はアルマさんのコピーしたまま戻れなくなったから。他人にどうこうできる問題かはさておき、今のアイツをどう思ってるか聞いておきたい。許せないって人が居ても、気持ちは分かるから」
説明に続いて、今度は個人的な意見を述べる。
「シューコはぶっちゃけアイツがどうなろうとあんま興味ない。……けど一応助けてやるつもり。アルマさんに頼まれちゃったしね」
「ならティアも、助けたい。ツムリは、友達」
ふんすと鼻息荒く答えるティア。
それに対し更に問い詰める。
「友達、ね。それ以外には何も思うところはない? ティアはムルシェさんと仲良かったと思うけど、あの人が活動休止になったきっかけも異迷ツムリよ」
「そうなの? うーん……」
悩む少女を見て、少々意地の悪い質問だったかと反省する。
しかし途中で心変わりされるよりも最初に答えを出して欲しいという思いもある。
そしてティアは答えを出した。
「でも、どっちも友達。どっちも早く帰ってきて欲しいから、手伝う」
「ん、ならいいわ。じゃ次ダーク」
「うっス」
良い返事を聞き、安心すると同時に次の人へバトンが渡される。
シューコとしては一番心境が複雑だと思っている人物。
「正直あんたは恨んでもおかしくない立場よね。なんせ被害者でもあるんだし」
「そんな恨むわけがない……って言いたいところっスけど、実はちょっと複雑っスね。フェスでの代役の件は自分が悪かったって割り切ってるつもりっス。……でも実際配信すると《ライブ良かった!》ってみんな褒めてくれるんスよ。自分は知らないのに、その褒め言葉受け取らなきゃいけなくって……」
いつもポジティブなダークとは思えない暗い発言。
そんな彼女だからこそ、自分も嘘を吐かなければならない状況はストレスなのだろう。
「だからこそ、こんな嘘はもう終わりにしたいっス。ツムリさん説得して、もう二度とこんなこと起きないように」
「……そうね」
だがそのマイナスすらもプラスに切り替えられるのが久茂ダークだ。
これで3人、異迷ツムリの同期は残り1人。
「センカはどう? 反対意見とか」
「ナイナイ。困ってる同期助ける甲斐性くらい持ち合わせてるヨ。センカは世界一嫌いな一人以外には寛容だからナ」
「そ、そう……まあ協力してくれるんなら心強いわ」
快諾してくれたものの、その返答内容に少し戸惑う。
センカの言う嫌いな一人には心当たりがあったが、話が逸れるので言及は止めておいた。
「で。全員賛成なわけだガ、そもそも助けるってどうすんダ? プランは?」
「そうね。何にしてもまずは情報収集から……てことで今から行くわよ。折角集まってるんだし」
「行く? どこに?」
意思を一つにしたところで、唯一計画を持ってそうなシューコに注目が集まる。
最初の行動に選んだのは……。
「アイツのマネージャーんとこ」
◇
「…………はぁ」
ため息を吐くのも何十回目か。
食う、寝る、黄昏れる。
そんな虚無に丸一日費やし、自室で過ごした。
「何やってるんだ僕は……いや、やることもないか。僕にできることなんて何も……はは」
乾いた笑いで自虐する四条彰。
そんな男の元に一通のメールが入った。
鳴動した端末を手に取る。
「ん? 知らないアドレス……ああ。4期生の……」
差出人は絵毘シューコ、異迷ツムリの同期。
顔を合わせた回数は数度、接点もほとんどない。
しかし唐突な連絡にもそれほど驚きはなかった。
「ツムリのことを? ……僕に教えられることなんて何も……」
自分の元に連絡が来ること自体は納得できる。
しかし彼女の知りたい情報を持っている自信はない。
「けどまあ……行くか。暇だし」
それでも……自分が失ったものを取り戻そうとしてくれている。
可能性があるのならと、微かな気力を振り絞る。




