表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/24

第2話

 そんなわけで受付に探索することを報告しにきたんだけど、なぜか受付の人に捕まってしまった。


「ごめんね、春くん。少し時間貰えるかな。」


「ど、どうしたんですか奈々さん。」


 僕は何か規約違反でもしてしまったのではないのかと考えてしまい身構える。

 奈々さんはここで初期の頃から受付をしている美人の受付嬢で多くの探索者からの人気がある。


「そう身構えないで。今日声かけたのは探索者ライセンスについてなのよ。初めての更新はガイダンスをしなきゃらならないから時間が欲しいのよ。」


「あの、奈々さん。天馬さん達に話してきてもいいですか?」


「今日は天馬さんと潜られると思ったので既に天馬さんには先に伝えてありますよ。」


「そうだったんですね。そういうことなら大丈夫です。」


「では講座を始めますね。今回の講座を受けたら次からは年1度のライセンス更新の書類を出していただくのみで大丈夫になります。」


「わかりました。」


 奈々さんは徐に受付の下からプレートを出すと説明を始める。


「能力保持者はスキルによる犯罪でなくても刑罰が重くなります。武器等は申請をして、できるだけ民間人を刺激しないような入れ物に入れるなどの対応をしてください。また、銃に関してはダンジョン内であっても所持使用は禁止されてします。」


「あ、それ前も気になっていたんですけど、どうして銃だけ特別なんですか?遠距離攻撃できるスキルだってあるのに。」


「それはね。銃は間違って民間人に渡ってしまうと大変なことになってしまうと考えられているからですね。民間人に渡らないようにするための処置なんですよ。」


「あ、話を止めてすみません。」


「いえ、わからないことはどんどん質問してください。続けますね。」


 それから奈々さんはスキルや職業についても説明を続けてくれた。

 スキルには5級から1級までの等級に分けられ、能力等級検査は探索者ランク更新の時に一緒に出来る。これはスキルは使用することによって成長していくための処置らしい。


 ギルドでは探索者の方に職業付与を行っている。

 以前、天馬さんに聞いた話だとダンジョンの特殊な産出物を使っているらしい。でも職業によっては特定のスキルを保持していないとなれないものがある。ただ職業にはレベルもあるし上級職へ変更もできるので、上位の探索者がみんな特殊な職業に就いているってわけでもないんだよね。

 例えば、剣士の最上位職の剣豪についている人が今探索者ランキングトップだったはず。


 探索者にはFからSまでのランクがあって、これは月に一度の判定試験で更新できるんだけど、ランクが上がる度に施設利用割引とか色々の特典を受けれるようになる。


それとは別にランキング制度っていうのがあってランクインすれば探索者の憧れの的になることができる。ランキング上位の探索者に至っては企業からのスポンサーがつくこともあるらしい。


 ここまで奈々さんの聞いていると探索者にデメリットがないように思うかもしれないけれど、実際のところそうでもない。緊急依頼というギルドが出す依頼は原則 強制受注で危険なものもあるんだ。


「---ということで、以上で口頭での講座を終わりますが、他にわからないことはありますか。」


「いえ、大丈夫です。」


「じゃあ、今日も気をつけてダンジョンに行ってきてくださいね。それとそろそろポーターになってから3ヶ月位経ってるから後で1度転職の受付で確認してみるといいですよ。」


 受付と講座を済ませた僕は天馬さん達の所に戻る。

 長く奈々さんと一緒にいたせいか周りからの視線が痛い。確かに可愛らしい方だとは思うけど僕が手を出す勇気なんて微塵もないんだからそんなに睨まないで欲しいと思う。


「おう。更新講座は終わったみたいだな。それじゃあダンジョンに行こうか。」


「春、心配はしてないけど探索の準備はすんでるよな。」


 2人を見つけて、せっせことダンジョンの入口まで歩く。


「待っててくれてありがとう2人とも、大丈夫だよ。」


 さぁ、ダンジョン突入だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ