部活に恋愛はつきもの
部活、それは男女関係なく切磋琢磨し、全国大会に向けて取り組むものである。
否!
人は誰しもが恋愛感情を持っていて、部活をしているものの半分はもてたいと思っているから部活をしているのである。
俺の名は拓海、加賀拓海。とある部活のエースだ。
「なあ拓海、今日も女の子と部活帰りにデートするのかよ?」
今俺に話しかけてきた奴は、佐々木周平。俺と同じ部活のキャプテンだ。
「今日は部活終わったらそのまま家に帰るよ。明日休みだから、明日デートすることにしているからな」
「そうか。それなら、今日一緒に帰ろうぜ」
周平は俺に聞いた。
「いいぜ」
何気ない会話が終わると、俺たちは部活をするため体育館に向かった。
部活が終わり校門の前に待っていた周平に声をかけた。
「わりー、またせたな。帰ろうぜ」
学校を出てしばらくして、周平が話し出した。
「前から聞こうと思ってたんだけどさ、拓海ってなんでそんなにモテるの?」
「俺が持てる理由?そんなの知らないよ。別にもてたいと思ってるわけじゃないぞ。もしそうなら、とっくに彼女がいるだろうからな」
「なんだよ、モテたいと思っている俺がばかみたいじゃないか」
「そんなことないぞ、モテたいと思うことは自然なことだし、それが当たり前なんだよ。俺がその感情を持っていないだけさ」
そう、俺はその感情がない。女性にもてたいという感情がな。
俺が次の言葉を投げようとした時。
「拓海君、ちょっと話したいことがあるんだけどいいかな?」
後ろから声が聞こえ振り返ると、そこには明日デートの約束をした女の子が立っていた。
「どうしたの早紀ちゃん。明日デートだから、その時じゃダメか?」
「ごめんね、どうしても今日話したくて」
ったく、しかたないな。
「すまない周平、少し待っていてくれないか。すぐ終わるから」
周平だけに聞こえる声で話した。
「わかった、待っているよ」
周平との話を終え、早紀と二人きりになった。
「急にごめんね、どうしても気持ちが抑えられなくて。話っていうのはね、私と付き合ってほしいの!!!」
やっぱり告白かよ、付き合う気がないんだよな俺。
「ごめん、俺恋愛興味ないからさ」
と答えると、早紀は明らかに落ち込んだ表情をしていた。
「そっか。急に呼び止めてごめんなさい。私、帰るね。部活頑張って」
「おう、ありがとう。気をつけて帰ってね」
そういうと早紀は去っていった。
俺は付き合う気がないんだよ。女性とはな。だって俺は、ある男に恋をしているのだから
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