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●ⅩⅤⅠⅠ
アパートの部屋に戻ると、ヒカルはテレビを見ていた。
「食中毒で3人亡くなったみたいだよ。同じ区だし怖いね」
「えっ? 3人も?」
「どこのお店か解らないみたいだし、外食しにくいね」
胸騒ぎがする。本当に食中毒か?
スマホでネット検索を始めた。
救急搬送された人は30名を超えているだと。
なにが始まったんだ。
一人目が解った。タクシーの運転手みたいだ。
二人目は、交番勤務の警察官だ。
三人目は、そう遠くない所にある大学の学生だった。
これって、あのうんこは関係ないよな?
うんこ踏んだ後で乗ったタクシーとか職務質問受けた警察官じゃないよな?
うんこからの空気感染じゃないよな?
「…………」
関係があったとしても、私、ヒカル、大家さんと、うんこ触っているぞ。
みんな、元気だよな。
待てよ。
うんこ触った次の日に、私とヒカルは発熱したよな。
一体、どうなっているんだ?
「黙り込んで、なに調べてるの?」
「何でもないよ」
ヒカルには黙っていよう。話しても不安にさせるだけだ。




