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●ⅩⅠⅠ
2回目の巡回の時に、道に出る所で音が聞こえてきた。
おしっこの音か? 忍び足で近づいて、いきなり懐中電灯を点けて照らした。
金髪ロンゲの美人がしゃがみ込んでいて、している所だった。
正面からモロに見てしまった。
眩しかったのか手で顔を隠して立ち上がり、勢い良くズボンを上げた。
「この野郎! 私のを見たな! 殺してやる!」
腰にあった、剣みたいな物を金髪は抜いて両手で構えた。
構えた瞬間、ズボンが下がって丸見えになった。
「見るな!!」
片手でズボンを上げようとジタバタしている。
これはある意味ヤバい。と思ったら、金髪は消えてしまった。
バットを片手で構えたまま、茫然と立ち尽くした。
なんなんだ? これは? 今、消えたぞ?
昨日のうんこ男も消えたのか?
いったい何が起きているんだ?
うんこはそこに、間違いなく残っている。
「…………」
だけど、金髪はうんこしている時にズボンを上げたよな。
おしりとパンツ? が大変な事になってるぞ。
あ----、美人だっただけに嫌すぎる。
明日は即位の礼のため、うんこはガマンします。




