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●ⅤⅠ
う----ん。どうしようかな?
「お金出してあげるから、インプラントにしようよ」
「……いいの? 高いよ」
「株を売れば大丈夫。何とかなるよ」
「うれしい」
ふ----。なんとか、切り抜けたかな。
「なんだか、お腹すいてきちゃった」
ヒカルはもう、大丈夫みたいだ。
「非常用に買ってあるカップラーメン食べよっか?」
「それがいいね。お水汲んでくるね」
私はカップラーメンを取りに行った。
電気ケトルでお湯を沸かしているヒカルの前にカップラーメンを置いた。
カレーうどんを見た瞬間、掴んで投げつけられた。
バキッ
「危ないな--。食べ物投げないでよ」
壁に当たって跳ね返っていた。ヒカルはノーコントロールなのだ。




