第1話―最強の忍 異世界に立つ―
読んでくださってありがとうございます。フィクションですので忍術に関しては現実ではできませんが、楽しんでいただけると嬉しいです。掲載しましたら読んでいただけると幸いです。
俺は自分の屋敷で寝ていたときやたらと外が騒がしかった。俺はその騒がしさに起き武器や忍び装束を着たときだった。
「お頭ー!お頭ー!」
と声が聞こえその声の主は俺の部屋に入ってきた。
「何事だ」
「織田信雄です!織田軍が攻めて来ました!」
「なんだと」
俺は突上げ窓を開け辺りを見回すと辺り火の海で爆発音が聞こえて来た。
「織田・・織田信雄ー!」
と俺が叫ぶ瞬間俺の寝室でも爆発が起きた。
「三大忍が一人!藤林陽天討ち取ったりー!」
と遠くからそのような声が聞こえそのあと叫び声が聞こえその瞬間から記憶が途切れた。
俺は暖かい日差しと光で目を開けた。
(ここは・・どこだ・・俺は爆弾で死んだはず・・天国か地獄か?だが鬼もいない・・)
俺の前には青い空と木々が並んでいた。右のほうから複数の足音と話し声が聞こえたので背にある木の上に飛び乗った。
「ははは!あいつら腰抜けだな!」
「アニキ!今度はどんな女がきやすかね!」
「いい女じゃなきゃ売りゃいいんだよ」
「アニキ頭いいっすよねー!食料とかを女に持って来させてそのままその女どもを捕まえて売るとか考えがまずでないっすよー」
「だろー!あぁ言うのは最初に強いやつと村長をどんなことしてでも潰せば言うこと聞くからな」
そんな話しをしながらその男たちは左の方に歩いて行った。
(近くに村があるのか・・だが・・金はなさそうだが情報収集するか)
そう思いながら俺は木から降り走って木の生い茂ったところに入り木の上に飛び乗り木を飛び移りながら行った。
(この村か・・)
俺は木から屋根に移り屋根の上を走り屋根から屋根へと飛び移りながら人のいるところを探した。
「村長!」
と声が聞こえそこで立ち止まりそっちの方を見た、そこには数人の男たちが集まっているにも関わらず俺が立っている家に入ろうとしてる人がいた。
「村長!あんな奴らにどうして食料やら渡さなきゃならないんだ!今年は不作で自分たちの分さえギリギリなんだぞ!」
「仕方がないだろ!」
「仕方がないって親父!」
村長と呼ばれていた人が入ったのと同時に俺は屋根の隙間から家に入り天井にくっ付いていた。
「ワシだって本当はこんなことしたくないんじゃ・・やつらが山に住みついてからというも村の娘たちは取られるは食料難になるは・・」
「わかるがよ!村の人間みんなで戦うとかねぇのかよ!」
「戦って勝てればやっておるわ!だが相手は魔術師じゃぞ!ワシらが束になったって勝てるわけがないじゃろ!」
「そんなこと言ったってこのまま従ったってこの村の人が苦しむだけじゃねぇか!」
とあとから入ってきた男と言い争いになっていた。
(マジュツシとはなんだ?陰陽師や巫女みたいなものか?だが何故村の者が戦っても勝てないのだ?物の怪の類か?)
と思いながら俺は入った隙間から出て屋根を走り飛びながら屋根から屋根へと飛び移りながらさっきの木のあるところに行き木に飛び乗った。木を飛び移りながら賊の居場所を探した。
―1時間後―
(ここか・・夜まで待つか)
そう思いながら洞窟付近にいる賊を見ながら思い近くにある葉を何枚か手に取り片手で印を結び覆面の口元を開け息で葉を吹き飛ばした。
“忍法 葉吹雪の術”
飛ばした葉をそのまま賊たちの近くに落とした。
‘それにしてもチョロいっすね’
‘そうだろ!てめぇらも飲め飲め!’
‘それで村の女どもを売りつくしたら次はどうするんっすか?’
‘そうだな!若い男どもでも鉱山みたいな力仕事のところに売っぱらうかな!’
‘なるほど!じゃぁボス!村がなくなったら次のカモを探すんですね!’
‘あったり前だろ!次のカモは目星ついてんだ!’
‘マジっすか!’
‘その時洞窟にある金とかを動かすんだな!’
‘あったぼうよ!’
と賊たちは話していた。忍法 葉吹雪の術は吹き飛ばした葉のある場所の視覚内の声を聞くことのできる術。
(よく喋るやつらだな)
と思いながら時間まで聞いていた。その間に村の女がやって来て食料を渡しそのまま捕まったりしお宝があるだろう洞窟に連れていかれていた。
(なるほどな・・人攫いもしているのか)
と思いながらその光景を見ていたら夜がやってきた、俺は洞窟の近くの木に移動した。
(始めるか・・まずは一人で行動するやつを見極めないとな)
そう思いながら俺は木の上に気配を断ち身を潜めた。
‘ちょっとトイレに行って来るわ’
と葉吹雪でその会話が聞こえ男が俺のいる茂みの中に入って来た。
(ちょうどいいなコイツにするか)
俺はその男をつけ、俺はその男の目の前の木の上に移動した。俺は印を結んで足元の木に触れた。
“忍法 影呪縛の術”
影を操り影に触れたものの自由を奪う術。
「あれ?動けねぇ!」
そう言ったときに俺は男の背後に降り千本を首のツボに突き刺した。
“忍法 人体傀儡の術”
針の様に鉄の針が千本でそれを体に刺しそこにチャクラを流し込むことで刺した対象の体の一部を操ることができチャクラを流したときに知りたい情報を聞き出したりもできる術。
(じゃぁ・・)
俺は男に鍵を出させた。
ジャラジャラ
と鍵の擦れる音と同時に鍵の束が出てきた。俺はその鍵の束を左手で受け取り右手で背中側の腰にある忍者刀を抜き男の首を斬り落とした。俺は忍者刀を鞘に収め印を結んだ。
“忍法 変幻の術”
イメージした人や物に化ける術。俺の体の周囲は煙りに包まれ、俺は先程斬った男に化けた。
(それから・・)
そう思いながら俺は印を結び死体に触れた。
“忍法 人格複写の術”
触れた対象の人格と声を複写することができる術。
(さてと行くか・・)
そう思いながら賊のところに向かった。俺はさっき殺した男のフリをして賊に入り込んだ。印を結び座るフリをして地面にある影に触れた。
“忍法 影槍の術”
影をチャクラで操り槍状の影で相手に攻撃する術。殺した男のように会話を進めていた。
(ボロが出る前に殺るか・・)
俺はチャクラを操り賊を影の槍で賊たちの体を貫いた。俺は立ち上がり変幻を解いた。
(戦利品を探しに行くかな)
そう思い俺は洞窟に向かった。俺は龕灯に火を点けた。龕灯は今でいうところの蝋燭の光を鉄で覆った物で現在で言う懐中電灯である。少し歩くと少し道幅が広くなり格子状の扉があった。俺はとりあえず右にある扉を開け入って見た、そこには鎖に繋がれた女子が4人いた。
(ハズレか・・)
俺はそう思いその鍵の束を軽くなげた。一人の女子の前に鍵が行き女子は手に取った。
「ありがとうございます・・ありがとうございます」
と涙ながらに何度も礼を言われたが俺はすぐにその部屋を出て洞窟の奥に足を運んだ、歩いて行くとさらに道幅が広くなり丈夫そうな扉が現れた。
(これだな・・鉄・・か)
そう思い扉に触れていた、鍵穴などはなく押しても引いてみてもビクともしなかった。俺は印を結びその扉に触れた。
“金遁 鉱砂の術”
触れた鉄や金・銀・鋼などの金属を砂にする術。俺は扉を砂にし、部屋の中に入った、そこには金貨が複数の袋や箱の中に入っていた。俺はその1つ(ひとつ)を手に取った。
(なんだこれは・・小判や大判でも銭でもない?金で出来てるが小さくて丸くてへらべったい・・銭に似てはいるが違うな・・情報を集めてみないとな)
そう思いながら俺は金貨を袋に戻し、俺はその部屋を出て印を結び扉のあったところの地面に左手を付けた。
“土遁 土流岩壁の術”
術者のチャクラに反応し操作出来る壁を地面にチャクラを流し作る術。
ゴゴゴゴ!
と音が鳴り響き壁が扉のあったところに聳え立った。
(こんな感じか・・)
俺はそう思いながら自分で作った壁を見ていたときだった。
カラッ
と言う小さい石と石がぶつかったような微かな音がし、俺はそちらに振り返ると赤髪の少女が立っていた。
「あなたは・・」
赤髪の少女は小さめの声で俺を見ながら言った。
「忍」
俺はその赤髪の少女を横目で見ながらそのひとことを残しその場を去った。