表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
叶えば所詮、夢物語  作者: 4.1 1.2 4.2
22/41

 

 紫紺たちは地主を馬車に残し、草原へと降り立ち目的の雑木林まで歩く。


 歩くこと数分。


 重い装備をしているため、無駄に疲れる。ここは雑魚に持ってもらうか


「いや〜、それにしても装備重いなぁ。これじゃあなにかあった時疲れて戦えないなぁ〜 誰か持ってくれないかなぁ」


 こんな感じの事を言っておけば誰かかしら持ってくれるだろ


「ぼ、僕が持つよ」

(そら)くんがもってくれるの? ごめんねありがとう。ついでに黄赤と紅緋の荷物も、持ってあげて」


「う、うん、わかった」


 いや〜 楽だ 楽だ。こんなに楽 出来るなら、この世界も悪くないな。ヤバくなったらこいつら置いて逃げればいいし。このパーティーには回復役の黄赤(きあか)がいれば十分だ。まぁ、荷物持ちとしては雑魚も必要だけど。


 紫紺と黄赤、紅緋は荷物を持ってない分、足取りが軽くサクサク進んでいく。そんな3人とは対照的に薄色系の2人は自分の装備プラス3人の装備を持っているので、3人のペースについて行くのに精一杯だ。


 そんな速いペースで進んだため、降りた場所から15分程で目的の雑木林の100メートル手前についた。そこで持せていた装備を受け取り、体に身につける。


 雑木林に近づくほど、なにが起こるかわかない。メンバーは慎重に歩いてく。


 地主の話しによると、この雑木林は横幅10キロ、縦幅5キロの長方形のような形をしている。


 雑木林に着くとより神経を集中させ、辺りを警戒する。


 しかし30分経っても、1時間たっても、一向にゴブリンが現れず、ここに住む小動物しか見つからない


 紫紺たちは地主にこの事態を聞くため、取り敢えず雑木林を出る事にした。実のところ、紫紺たちは自身が雑木林のどこにいるかわかっていない。


 しかし事前の打ち合わせで、討伐が終了した時合図として火を焚いた時に出る煙で、討伐終了と現在の位置を知らせ、地主に迎えに来てもらう手はずになっている。


 紫紺は火を焚く場所を確保するため、この雑木林を一旦出る事にし、取り敢えずまっすぐ歩く事にした。歩いていればどっかかしかに着くと思ったからだ。


 そんな歩いてる最中、紫紺たちはある異変に気がつく。


 前に進むたび、なにか腐ったような臭いが強くなっていくのだ。そして、その臭いが強くなるたびメンバーの顔が険しくなっていき、武器を握る手も強くなっていく


 皆の心の中に不審感が消えぬまま、太陽の光が強くなり雑木林を抜けた時、目の前の光景にメンバー全員納得した。


 ゴブリンが全くいない理由も、この臭いの原因も


 |

 |

 |


 紫紺たちは雑木林を出て、少し離れた場所に煙をあげる。少しすると、地主が終焉の狼煙を発見し、予定通り馬車で迎えに来てくれた。


「いやいや、流石が神の使徒様、仕事が早いですね。それで、ゴブリンの死体は?」

「こっちです」


 紫紺は地主を死体の山があるところへ連れて行く。すると、最初は能天気だった地主は死体の方へ向かうにつれ、鴉のような鳴き声、異臭と芝の色の変化に気づき、表情が険しくなる。


「あそこです」


 地主もそれなりに覚悟していたのだろう。しかし地主の想像をはるかに超える光景が広がっていた。


 青々とした芝を真っ赤に染め上げるほどの血の量。所々に落ちている、ゴブリンの臓物や体の一部。それは、覚悟していた地主ですら目を背けたくなる状態だった。そんな光景に地主も嘔吐している


「オ''エ''ェェェエ…………ハァーハァ……まさか使徒様たちが?」

「いえ、紫紺たちが来た時にはこんな感じでした」


 地主はそれを聞くとどこか安堵していた。


「すみません。使徒様たちが弱いと言ってるわけではありません。しかし、この量相手にDランクでは厳しいものといえます。ゴブリン2〜3体であればEランクから倒せる相手ですがこの量だと……B以上のランクでなければ倒す事は厳しいです。奴らは連携が取るため厄介ですから。しかしご無事でよかった。この量相手だと死人が出ていたかもしれません」


「そうですか……確かにこの量だと俺自身 危険だったかもしれません。しかし、一体誰がこんな事を」

「確かに、高ランカーなら島の中心部の山岳部ではなく、都市部の奥にある()()()()に行くはずです………まぁ、いくら考えても仕方ありません。取り敢えず今日は帰りギルドに依頼達成申請してきましょう」


「そうですね。すみません、なにもしてないのに給料泥棒みたいな真似して」

「そんな事はありません、こういう時もありますよ」


 紫紺は建前ではあんな事言ったが、タダで金がもらえるならと内心喜んでいた。


 ゴブリン達の死体は後日、業者に依頼して排除してもうらしい。それにBランクで腕の立つパーティーを同行させると言ってた。この雑木林の全てのゴブリンが駆除できたとは限らないのだ。


 紫紺は、シコリを残しながらもこの雑木林を後にし、ノルデンへと馬車に乗り引き返すのであったあった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ