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叶えば所詮、夢物語  作者: 4.1 1.2 4.2
16/41

トレーニング3 ー 能力

 

 トレーニング開始 1ヶ月半


 この頃になるとランニングと筋トレはただの準備運動のような感覚になっており、回数を増やしても直ぐに適応してしまう。運動が苦手な瑠璃と蜜柑ですら、余裕の表情をしている。


 一方、目の方はかなり飛躍している。瑠璃と蜜柑は意識せずに発動できるようになっており、5時間程であれば瞳の色を変えて過ごせるようになっていた。翡翠と若紫も少し神経を集中させれば発動でいるようになり、メンバー全員がそれなりに使えるようになっていた。


 近接戦闘では、化け物2人が怪物に進化していた。


 若紫が右手に持っていた棒を大振りで降ろすが、翡翠はそれを見抜いていたかのようにあっさり体を横にそらし、最小の動きで若紫の攻撃をかわす。すると若紫は左手に持っていた棒で翡翠の後方、つまり死角から攻撃する。しかしそれを横を向いたまま棒で攻撃を受け止め、勢いを殺すかのように回転しながら攘う。そして攘った勢いで、横っ腹めがけて蹴りを入れる。


 こんな感じの事を毎日していると、互いに相乗効果で2人がどんどん強くなっている。


 そして真紅たちはそんな2人に教えてもらい、得意じゃない近接戦闘もそれなりにできるようになっている。


 そして最後の銃の訓練。ハンドガンに関しては全員が片手で撃てるようになっており、なおかつ20メートル先の的に当たるようになっている。


 瑠璃が使うスナイパーは約100メートル先の的に当たる事ができるようになり、蜜柑が使うマシンガンも色々な体制で撃てるようになっている



 その日の夜


 真紅はトレーニングが終わると、夜ご飯の準備をする。当番制なのであまり得意ではないが作らなければならない。


 その間、他の人達はというと能力に慣れるため瑠璃は焚き火の管理、蜜柑は翡翠と若紫の治療をしている。


 とゆうのも瑠璃の能力は簡単に言うとパワーアップだ。焚き火の火力アップ、剣の切れ味アップなど、色々と応用が効きそうな能力だ。


 そして蜜柑。蜜柑は見ての通り回復役だ。しかしただの回復役ではない、蜜柑は範囲回復ができるのだ。例えるなら直径5メートルの円の中にいる人は自動的に回復できる。故に2人同時に回復も可能となる、素晴らしい能力だ。



 瑠璃よって火力が上げられ黄色い炎が上がる。その炎を石で囲いその上に林に落ちていた()()()()()を置く。そのフライパンで焼くのは昼に林で捕まえておいた鳥2匹だ。大きさはニワトリより少し大きいくらい。5人でわけても、十分お腹は満たされる。


 そんな鶏モドキを熱々のフライパンで一口大に切って焼いていき、きつね色になったら完成だ。


 その焼き鳥を木で作った器にそれぞれ取り分け、みんなで食べる。なかなか美味しい。


 しかし食べ始めて少し経った頃、真紅は気づく、この謎の違和感に。辺りが静か過ぎる過ぎるのだ。皆その違和感に気づいているのか、いつもなら手放す武器も装備したまま食事をしている。


 そんな重い空気漂う中、若紫は皆より早く食べ終え、松明片手に焚き火の周辺を歩き始める。


 若紫は辺りを警戒しながら、ゆっくりと見回る。その結果、特に異常がない事が分かり、全員が緊張から解き放され、安堵の息が漏れる


 しかし


 奴らはその一瞬の気の緩みに漬け込んできた


 若紫が安心し、皆が居る所へ向かおうと暗闇に背を向けてた瞬間、2体のゴブリンが奇声を発しながら若紫へと刃を向けた。


 若紫はその奇声に気づき一瞬固まるも、持ち前の反射神経で瞬時にバックステップを取りかわす。翡翠は若紫がかわした後、事前に打ち合わせをしていたかのようなタイミングで翡翠の銃弾が2体のゴブリンの心臓を貫き、2体のゴブリンが地面に倒れる


 この突然の出来事にこの場にいる全員が騒然とする。真紅はなにもしていないのに心臓が脈打ち 息が上がっている。


 しかし息を整える時間はない。


 真紅たちを取り囲むように赤い目が無数に現れたのだ。その数は優に50を超えており、その目はゆらゆらと揺れ動いている。


 その時ようやく気づくのだ、真紅たちが既に囲まれているのだと。


 そして思う


 今度は真紅たちが狩られる番だと


 そう悟った瞬間、赤い目は一斉にこちらに襲いかかってきた。


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