0話 極める前 後編
「何で私を助けたの?一応魔物なんだけど」
「何故と聞かれてもなんとなくだよ」
少し会話をしてから怪我をした訳を聞いた。
聞く限り冒険者達に狙われ、逃げたがいいが怪我を負って意識が朦朧としてここにたどり着いた。
やっぱ冒険者はいるんだな
「あいつら絶対に許さない、復讐してやる!」
お?どうも話してたら憎しみが出てきたらしい
「でも、やられてんだよなぁ…」
鳥が首をこっちに向けてきやがった!やべぇ、独り言が聞こえたか!
「ちっ!助けてくれたから見逃してやるわ。けど、あんたの言う通りでもあるのよね」
ふむふむ、冷静ではあるようだ。
「もっと力があれば…」
この言葉は、まさかこっちに来て聴けるとは!それならこっちも返さねばなるまい!
「力が欲しいか?」
「ふざけてんの?」
おっと手厳しい、おふざけはあるが言葉に嘘はない
「ふざけてるけど、力になれるぞ」
そう言って鑑定して目当ての薬を渡す
「何これ」
「進化薬のオリジナルブレンド、強くなれること間違い無し!」
自分が飲めないからこういう時に使わなきゃね
鳥ちゃん疑いながらも飲んだ。よくこんなの飲めんな…
「つっ!」
鳥ちゃん光り始めた、眩しっ!
光が止んだと思ったら鳥ちゃんの羽が綺麗な羽になってる。
鳥ちゃんも自分の体見て驚いてる。
「これは!あんた凄い奴なのね!私神獣になってる!」
「つまり?」
「つまり!フェニックスになってんの!」
!マーク多すぎだよ、この鳥ちゃん。うるせえ
「へぇ〜不死鳥ってことか」
「えぇ、あんたのおかげよ!代わりに何でもしてあ・げ・る♡」
鳥ちゃんこんなキャラだったっけ?フェニックスになれたのがそんなに嬉しかったか。まぁ、貰えるんだったら、そうだな
「鳥ちゃんの羽とか血とか涙ちょうだい」
「良いけど…何すんの?」
「魔法薬の材料にする」
もしかしたらすごいの出来るかもしれないし
「はい」
「確かにちょうだい致しました。よし!やるか。鳥ちゃん邪魔しないでね」
鳥ちゃん騒いでるけど無視無視
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それから数日研究して…
「出来たー!」
「何ができたの?」
鳥ちゃん入り浸ってんなぁ〜まぁ、いいけど
「不死薬!!」
「へぇ、あんたすごいわね。進化薬といい今回といい」
「ふっふっふっ、流石は俺!」
作れたし残りは効果だな。とりあえず、飲むか
「ぐぇふっ!苦っ!」
なんだよこの苦味!と思ったら今度は体が痛てぇ!
「あぁぁぁぁぁぁ!」
死ぬ…のか、早かったなぁ異世界生活。
しばらく経つと痛みが収まって、自分を鑑定すると。
「不老になってる」
不死じゃないのか
「不死じゃないのね」
まぁいいか、目標とは違うけど寿命が永遠になったしやりたいことやるかな
「あんた面白くて、見てて飽きないわね」
鳥ちゃんはいつになったら帰るの?
これから何千年後に英雄を導いた賢者が世界に現れる