聴覚障害者の日常 LINE編
この4月から子供たちは3人とも大学生になった。
1号は東京の私学に、2号と娘は同じ私学に進学した。2号と娘が行く大学は偶然にもダーが赴任している県にあったので同居しようということになったが、1号だけは一人暮らしをすることになった。
また、娘は大学生になったのをきっかけに携帯デビューとなった。これで家族全員が携帯を持つことになったわけで、それならば、と、家族をグループとしたグループLINEを作った。
LINEは巷ではかなりはやっているSNSで、時々、マスコミでもネットイジメだとかでやり玉にあげられるアレである。家族の連絡を共有したいと思っていたので、家族グループLINEをアタシから提案した。みな、快諾してくれたので早速構築した。もちろん、それぞれとLINEすることもある。
LINE初心者のダーと娘。LINE経験者のアタシと1号、2号。できたてのころ、性格がよく出るなぁとおもった。1号はマメ。2号はほぼスルー。娘は1号と2号の間ぐらい、ダーはマメなのだかどうだかよくわからないけれど、とりあえずは使い方を理解したよう。
LINEにはスタンプがあって、2号はどう集めてきたのか、かわいらしいスタンプを多用してくる。1号はこまめに無料スタンプを拾ってきては効果的に返してくれる。娘はまだ慣れないようで、スピードにはついていけずのんびりと返答するのだが、感情が乗ると同じスタンプの連打をしてくる。
文章の代わりに感情を表現するのにスタンプを使用するわけだけれども、ダーには通じないことがある。普段のメールでも顔文字、絵文字を入れると、意味を問うてくるぐらいなので、曖昧な伝達ならともかく大切なことは文章にしないといけない。
そんなわけで、ダーとは文章重視のLINEになり、1号とはスタンプばかりのLINEになり、2号からのスタンプをいいなあとながめては、娘とはメリーさんの羊ごっこ(※)につきあわされ、なかなか有意義なLINE生活を送っている。
ただ一つ、残念なことがある。LINEをつかってビデオ電話ができるのだが、アタシの携帯はスマホではなく中途半端なガラホで、カメラのついている向きがあちら側にあり、ビデオ電話の画面を見ると相手の顔は見えるけれど、アタシの画面は映らないであちら側の景色が映ってしまうのだ。また、ビデオ電話の多用は携帯の熱を上げてしまうのでゆっくり話をすることもできない。非常に残念である。
「メリーさんの羊ごっこ」とは、都市伝説の「わたしメリーさん。××にいるの。」といって電話をしてくる怖い話らしい。
参照:都市伝説の怖い話「メリーさんの電話」|恐怖の泉
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