新装備
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「今日はこれから、ジャックの武具店に行って武器や防具を見てもらおうと思う」
「多分、新調しないといけないだろうなぁ」
「じゃろうな。妾のはボロボロじゃしのう」
「それに…ガルの装備品についても聞いてみたいしね」
朝食を終え、今日の行動を話し合う。
偶然と言うか奇跡的と言うか『Rモンスター』を倒したことで謀らずもレベルが10になってしまった。しかし、その代償として装備品は武器・防具共に修復が難しいところまでボロボロになってしまっていた。例え直したとしても、今の俺たちの能力には耐えられないだろう。
ならば、見合った武器や防具を新調しようと言うことになったのだ。
「おう。よく来たな。話は聞いてるぜ。とんでもないことになったようだな」
「まあ…」
「あまり嬉しくはないですがね」
「こういう目立ち方は嬉しゅうないのじゃ」
「まあ、しゃーねーわな。で、装備品を見せてみな」
アイテムボックスから装備品を出すと、ジャックは真剣に目を通す。
全部に目を通したところで、俺たちに視線を移した。
「お前ら、もう一度掌を見せてみろ」
「…コレで良いですか?」
3人とも両手の掌を見せる。
ジャックはそれを見て深く頷いた。
「話は聞いていたが…これほど実力が付いちまうとはな。これじゃあ直しても意味が無いな」
「やっぱり新調すべきですか?」
「それが良いだろう。こっちの棚の物から自由に選べ」
「自由に…ですか?」
「金は気にするな。冒険者ギルド(協会)から全額保証されるってことだ」
「太っ腹なことだな…」
「これも、イメージキャラクターとしての特権ということかのう」
「だろうね」
来月辺りから本格的に冒険者ギルド(協会)のイメージキャラクターとして活動するので、変な装備はさせられないと言うところなのだろう。
だが、だからと言って派手な動備品には興味は無いわけで…。
「あ、そうだ。ジャックさん、ガルに装備させるものって作れますかね?」
「…外にいる『お仲間』のか?」
「そうです」
「…ちょっくら見てくるから、お前らは自分の分を見ておけよ」
「了解です」
ジャックに言われた棚を見ていく光太たち。
まずは防具を見ていく。
「このジャケット…中々良いな」
「青みがかった黒のジャケットか…カッコイイな」
「うむ。似合うと思うのじゃ」
「そうなるとズボンも黒っぽいのが良いんじゃない?」
「そうだな。サイズはMだから…これだな」
上下が黒で統一されるゼノの選んだ新たな防具。
普段着でもそれほど悪いセンスではない。
「妾はこの龍の絵柄の入った胴着にするかのう」
「これはまたカッコイイな」
「しかし、上下の揃った胴着と言うのも派手だな」
「龍が登っていくのを描いているみたいだな」
縁の部分が黒で全体が赤の下地に昇り龍が描かれた中華胴着。
女性モノのスリットのあるものではなく、帯紐で縛るタイプのまさに戦い向きの胴着だ。
「俺は…この鱗系の全身鎧かな?丈夫そうなのに軽いのが良いかなって…」
「確かに、頭に腕や腿膝にブーツまであってこの軽さは中々の装備品じゃないか?」
「普通の服の上からも着やすい感じが良いのう」
肩・胸や背中、腕と腿膝にブーツは紺の鱗で覆われた鎧。縁の部分は白というのが良い感じに清潔感がある。
兜は龍の顔をイメージした造りで、まさに龍の鎧と言った感じが某アニメの〇衣みたいなのが気に入った光太だった。
「あとは靴か…。またブーツっぽいのが良いんだが…」
「そうなると、黒っぽいので統一したほうが良いのかな?」
「しかし…全身が黒すぎると言うのも怪しすぎぬか?」
「そうなると…この赤黒いブーツならどうかな?」
「悪くないんじゃないかな?」
「うむ。ワンポイントとしても嫌味も無くて良いのじゃ」
それでも、全身が黒っぽいのは変わらない。
まあ、似合っているので良いとしよう。
「妾は中華風のシューズが良いかのう?」
「いや、あえてブーツっぽいのも良いんじゃないか?」
「って言うか、フィリィの場合は獣化のことも考えて何着か買っておくことも考えたほうが良くないか?」
「確かにそうじゃな。色違いの胴着も何着か買っておくかのう」
「なら、靴もそれに合わせた方が良いのか?」
「まあ、何足か買っておくとして種類も変えればいいんじゃないかな?」
「では、シューズ系とブーツ系を何種類か買っておくかのう」
とりあえず、胴着は赤いのを2着と青と緑のを1着ずつ。中華風のシューズを2足とブーツを2足…どちらも赤茶色の物をチョイスした。
「これで、後は武器か…」
「ボクは…この青白い籠手かな?」
「手の甲の部分にはクリスタルが付いているんだな?」
「多分、魔法攻撃のダメージに追加効果があるんじゃろうな」
青白い籠手の甲の部分には星形のクリスタルが付いている。
しかも籠手と言うよりもグローブのように填めるタイプのものだった。
「妾は、グローブ型じゃが…ここぞという時はダメージが追加できるものが良いのう」
「そうなると、鉄甲型が良いか?」
「…嬢ちゃんの欲しいのは、右上の棚のが良いだろうよ」
「ここの…ですか?」
「ああ…。その菱型のクリスタルの付いた鉄甲グローブは使い手の意思で3段階の攻撃形態に変化できるってもんだ」
「3段階?」
「通常形態は打撃系。2つ目の形態は牙突系の爪、3つ目は防御型形態の扇盾系だ」
「す、スゴイのじゃ!これを使うのじゃ!」
店に戻ってきたジャックの説明で武器を決めたフィリィ。
残すは光太の武器だけだった。
「お前さんはどんな武器にするつもりだ?」
「一通り…全種類の武器を買おうかと思ってます」
「ほぉ…。お前さんには驚かされてばかりだな。剣・槍・斧の全種類とは本格的に『戦士』を極めるつもりのようだな?」
「そのつもりです」
「どう言うことじゃ?」
「職業には、それに見合った戦い方がある…と言うのは分かっているな?」
「はい。その辺は基本ですからね。理解しております」
「魔法使いが『魔法主体』のように、無手は『素手が主体』だ。では、戦士はどうだ?」
「戦士は『武器が主体』ではないのかのう?」
「そうだ。だが『武器』と言っても戦士は大きく分けて3種類の武器が装備できるし、その技も覚えるようになっている。これが意味することは何だと思う?」
「意味か…そう言われると考えてたことはなかったな」
「ふむ。色んな武器が使えてお得…位にしか思ってなかったのう」
「あながち間違ってはいないけど…つまりさ、色んな『特性』を持った武器が使えるってことは戦いの幅が広がるってことなんだ」
俺はそれをジャイアントオーガとの戦いの中で学んだ。
確かに得意不得意な武器と言うモノは存在する。だけど、『使える武器』が増えると言うことは種類の多いモンスターごとに戦い方を臨機応変にできると言うこと。
そして、それを極めると言うことは『可能性』ではなく『可能』にする力を得ることに繋がるのだ。
もう、ジャイアントオーガの時の様な絶望はしたくない。そのために光太は使える武器は全部使えるようになりたいと思ったのだ。
「そうだな…剣は、ショートソード系と片手剣に両手剣、刀の4種類に槍はスピア系とトライデント系に薙刀の3種類は揃えるべきだろう。斧は片手斧と両刃斧に戦斧の3種類で…10種の武器を持っておくべきだな」
「分かりました。でも、それだけ多くの武器となると自分では選びきれません。手伝ってもらえますか?」
「いや…武器は俺が選んでやる。あと、ガルの装備品だが俺に考えがある。出来上がり次第連絡を入れるから、それでいいか?」
「お願いします」
「ガルの装備品…楽しみじゃのう」
「それもだが…今は光太の武器がどんなものになるのかが気になるな」
それから、ジャックが光太の武器を選んでいく。
全部が揃ったのは30分後だった。
「ここのは全部同じ素材…ドラゴンリザードから作られた武器だが、それぞれが魔石を使って『追加効果』が施されている。まあ、その効果については紙に書いておいたから、後で目を通しておけよ。しかしよぉ…選んだ鎧もドラゴンリザードの鱗と革で作られているモノとは、見る目も良くなった見てえだな」
「ありがとうございます。それで、代金ですが…」
「全部、冒険者ギルド(協会)に請求しとくから金は要らねぇっていったろう。まあ、ほんの3億円ほどだ。これからのお前らで得られる利益からすれば、雀の涙ほどの金額だ。遠慮はいらねえさ。あと、コイツは俺からのお祝いの品だ。それとよぉ…1ヶ月にいっぺんのメンテナンスは忘れるなよ」
「「「分かりました(のじゃ)」」」
新たな装備品を手にした光太たち3人。
ジャックの店を出て、着替えるために一度帰宅するのだった。
光太たちの購入した装備品リスト紹介。
光太…ドラゴンリザードの全身鎧・ドラゴンリザードのマント(白)・龍烈剣・龍閃剣(片手剣)・龍王剣(両手剣)・龍炎(刀)・ドルガースピア(直槍)・ドルガーランス(三叉槍)・龍清天(薙刀)・龍牙斧(片手斧)・龍星砕牙(両刃斧)・ドルガーアックス(バトルアックス)
ゼノ…ドラゴンリザードのジャケット(黒)・ドラゴンリザードのズボン(黒)・ドラゴンリザードのブーツ(黒)・ドラゴンリザードのマント(白)・龍魔の籠手
フィリィ…昇龍胴着(赤2着・青1着・緑1着)・ドラゴンリザードのブーツ(赤2足)・ドラゴンリザードのシューズ(赤2足)・龍爪甲
次回は第1章のエピローグです。




