たとえばこういう最後
ごみを捨てて
手紙を書く
必要な道具を揃えて
山に入る
奥まで入る
大きな木を見つけた
枝に紐を結び
台を置いて下に手紙を置く
台に足をかけてのぼる
首に紐を回す
喉仏の上を紐が通る
うなじで結ぶ
手が震えて結びにくい
足が動かない
やっと台を蹴る
首に紐が食い込む
指が首をひっかく
足が幹を蹴る
目が飛び出そう
息が出来ない
勝手に口が開く
ぼぅ、としてきた
ちからがぬけてきた
くらくなってきた
おとがとおのいていく
ねむるときみたい
これが……なのかな