プロローグ
うん。なんかありきたりな感じから始まってますが……どうぞ
「うわぁぁあんっ」
とある街のとある公園の一角で子供の泣き声が響いた。
どうやら転んでしまったらしく、地面に転がったまま痛みで泣いている。
「しょうちゃん!!」
そこに、髪の長い綺麗な女の子が現れた。歳は5歳くらいだろうか……ヒラッとしたスカートを風に靡かせている。
「しょうちゃん、大丈夫?ほら、立って」
女の子は転けて泣いている同じくらいの男の子に手を差し伸べた。
男の子はグスグスっと泣きながらも女の子の手を掴んだ。女の子は男の子に怪我がないか調べるとホッと息をつく。
「もう、しょうちゃんってば男の子なんだからそんな簡単に泣いてたら駄目だよ」
女の子が言うと男の子は泣きながら情けない声をあげる。
「ふぇっ、だ、だって」
グスグスっと泣く男の子に女の子はビシッと指を突きつける。
「全く!!しょうちゃんってばそんなんじゃ将来好きな女の子に馬鹿にされちゃうよ」
男の子は女の子に言われるとゴシゴシと乱暴に涙を拭った。そして、幼いながら真剣な表情を作ると女の子をじっと見つめた。
「ゆうきちゃん。じゃあ、僕が男らしくなったら僕と結婚してくれる?」
女の子は男の子の言葉に目を見開くとコクンっと小さく頷いた。