35(幕間:進歩)
安政八年(1861年)
天下の台所・大坂の商業地区は、新貨幣「円」の導入により、活気と混乱が入り混じった独特の空気に包まれていた。
通りのあちこちで、「円」と記された新しい値札と、それに戸惑う人々の声が響いている。
とある米問屋の店先。
播磨国・龍野藩出身の年配の商人が、新しい金貨「円」を手のひらで転がしながら、眉間に深い皺を寄せていた。
「へぇ、これが新しいお上のお金だっちゅうのかい。わしらの藩札はどうなるんじゃ、両替所でまた目減りするのかと思うと、気が気じゃねぇなあ……」
隣に積まれた俵から、精米したばかりの米を袋に詰めていた丁稚の少年が、その様子を心配そうに見上げる。
少年は、総攬府が各州で開設を進める新しい公立学校に通っていた。
そこへ、別の商人が息を切らして駆け込んできた。
「親方! こないだの米、今すぐ売ってくんねえか! 新しい『円』ならいくらでも出すってよ!」
老商人が戸惑っていると、丁稚の少年はすでに脇のそろばんに手を伸ばし、パチパチと軽快な音を立てて計算を始めていた。
「おじさん、1石5斗で2円50銭ですね!」
少年は自信満々に告げた。その流れるような計算と、臆することなく新しい通貨を口にする姿に、老商人は目を丸くする。
「お、お前、もう新しい銭の勘定ができるのかい!?」
「えへへ、学校で教えてもらったんです! 先生が『これからはこの新しいお銭と、新しいお数字が世の中を変える』って!」
市場の喧騒の中、新しい時代についていけない大人と、それを当たり前に受け入れ、未来を切り開こうとする子供たち。
老商人は、少年の頼もしい成長と、否応なく変わりゆく世の中に、希望と一抹の寂しさを覚えるのだった。
§
同じ頃、江戸州に新設された総攬府直轄の公立学校の一室。
真新しい木の机が並ぶ教室には、身なりの異なる子供たちが肩を並べて座っていた。
旧大名家の子弟や裕福な商人の子、そして学問への熱意を認められ選抜された子供たち。
身分の垣根が少しずつ取り払われつつある新時代の教育の場は、未来への希望に満ちていた。
教壇には、文部卿・福沢諭吉が直々に選抜した若き教師が立つ。
壁には、鮮やかな彩色で描かれた巨大な日本地図が掲げられていた。
そこには旧来の藩の境界線はもはや無く、「江戸州」「大坂州」「箱館州」、そして「台湾州」「樺太州」「新彦根州」といった新しい11の「州」が明確に描かれている。
教師は、地図を指しながら熱を込めて語りかける。
「皆、よく見なさい。これが、これからの我らが大日本帝国です。もう藩はありません。薩摩も長州も、会津も土佐も、全てが無くなり、ここに描かれた『州』となりました。私たちは、誰もが等しく、この日本の民なのです」
子供たちは、目を輝かせながら新しい地図を見つめる。
「先生、僕のところは、広島州になりました!」
「私のところは、福岡州だって! 新彦根州ってどこだろう?」
子供たちは互いの出身州を指差し、新しい日本の形に興味津々だ。
教師は続ける。
「皆の総攬様は、『この国を世界で一番強く、一番豊かな国にする』と仰せだ。そのために、皆にはこの新しい国で、新しいことをたくさん学んでほしい。それが、この国を支える力となるのですよ」
子供たちの心には、幼いながらも「日本人」としての新たな国家意識が芽生え始めている。
それは、かつての藩という小さな共同体では決して生まれなかった、壮大で新しい「日本」という概念への、純粋な希望に満ちていた。
§
総攬府の執務室。
大蔵卿・小栗忠順が、分厚い帳簿を手に、興奮気味に俺に報告していた。
彼の顔には、疲労と、それ以上に大きな達成感が滲んでいる。
「総攬!ご報告申し上げます! 州制度への移行と、新通貨『円』への統一が、予想を遥かに上回る速度で浸透しております!各藩の藩札回収も滞りなく進み、偽貨の取り締まりも徹底された結果、市場の混乱は最小限に抑えられました!」
小栗の声が上ずる。
「これにより、これまで各藩に分散していた徴税権が総攬府に一本化され、税収が安定し、国庫は潤う一方です! これはまさに…総攬の仰る『経済の血流』が、滞りなく全身を巡り始めた証拠でございます! これなら、次の国家事業…鉄道建設や製鉄事業にも、十分に資金を回せますぞ! 我が国は、真の富強の道を歩み始めたと確信いたします!」
小栗は感極まったように、俺に深々と頭を下げる。彼の目には、俺が描く未来の片鱗を目の当たりにした者の、純粋な畏敬の念が宿っていた。
俺は静かに頷き、満足げに微笑む。
「よくやった、小栗。全ては計画通りだ。この調子で、これからも頼む」
(ミネルヴァ、お前が言っていた『金融引き締め』と『通貨の健全化』、そして『財政の透明化』…まさかここまで早く結果が出るとはな)
(ええ、ジン様の的確な指示と、小栗様、福沢様、そして何よりも国民の皆様の理解と努力の賜物です)
俺は、窓の外に広がる変わりゆく江戸の町を見つめる。
新たな貨幣制度と州制度は、まさに日本の隅々まで確かな血流を送り込む、強固な経済的基盤を築きつつあった。
§
少し時は戻り、安政七年(1860年)の秋。
総攬府の一室では、日本で初めての国家試験、すなわち「官僚登用試験」が実施されていた。
身分を問わず、学識と才能を持つ者ならば誰でも国の重要な役人になれるというこの制度は、旧来の身分制度に縛られていた人々に大きな衝撃と希望を与えていた。
試験会場は、熱気に満ちていた。
元武士、元浪人、富裕な商人の子、そして中には苦学してこの場にたどり着いた農民の子まで、様々な出自の若者たちが、未来への希望を胸に、鉛筆を走らせている。
試験科目は、国語、算術、歴史、地理、そして俺が福沢諭吉と共に体系化した「経済学」や「法学」といった新しい学問も含まれていた。
試験官を務めるのは、大蔵卿・小栗忠順、内務卿・橋本左内、文部卿・福沢諭吉といった、新政府の中核を担う閣僚たちだ。
彼らは、採点された答案を真剣な表情で吟味している。
「…これは…」
小栗忠順が、ある答案用紙に目を留め、その顔色を変えた。
そこには、難解な経済学の設問に対し、既存の学説を批判しつつ、独自の視点から具体的な解決策を論じた、卓越した論文が記されていた。
「…弘世助三郎…か。聞いたことのない名だ。福沢殿、橋本殿、これをご覧いただきたい!」
小栗が二人に答案を手渡すと、福沢も橋本も、その内容に感嘆の声を上げる。
「まさか、これほどの才が埋もれていたとは…!この経済観念、まるでジン総攬の教えをそのまま体現しておるかのようだ!」
福沢が興奮気味に言う。
「身分欄は…商人、とあるな。素晴らしい。この試験制度は、まさにこのような隠れた才能を発掘するためにあるのだ」
橋本も力強く頷く。
翌日、総攬府に呼び出された弘世助三郎は、緊張した面持ちで俺の前に立っていた。
「弘世助三郎殿、貴殿の答案、拝見した。誠に見事であった」
俺は、穏やかな口調で語りかける。
「…は、はは、恐悦至極に存じます」
弘世は、まさか総攬直々に呼ばれるとは思わず、恐縮しきっている。
「君のような男を、私は待っていた。君には、大蔵省で小栗忠順の右腕となり、この国の財政を磐石なものにする手助けをしてほしい。共に、新しい日本を築き上げようではないか!」
俺の言葉に、弘世は目を見開き、そして深い感動に打ち震える。
彼は、身分や家柄にとらわれず、ただその才能だけを評価される新しい時代の到来を、肌で感じたのだ。
「…は、はい!この弘世、全身全霊をかけて、総攬閣下とこの国のために尽力いたします!」
こうして、日本の近代経済を支えることになる一人の若き才能が、新たな舞台へと立つことになった。
§
安政九年(1862年)春。
横須賀軍港に、探検船『鳳雛』が満身創痍ながらも堂々と帰港した。
船上には、日章旗と共に、彦根藩の家紋をあしらった旗がはためいている。
港には、歓声を上げる民衆と、帰還を待ちわびた井伊直憲の家族や旧彦根藩士たちが集まっていた。
総攬府の執務室。
井伊直憲は、新彦根州で発見された巨大な金塊と、詳細な調査報告書を携え、俺に謁見していた。
彼の顔は日に焼け、痩せてはいたが、その目にはかつてないほどの自信と、俺への絶対的な忠誠心が宿っている。
「総攬閣下…!この井伊直憲、この度、大命を拝し、南の海にて『新彦根州』となるべき地を発見いたしました…!そして、この金塊が、その地の豊かさの証でございます!」
直憲は、恭しく金塊を俺の前に差し出す。その輝きは、部屋の空気を一変させるほどだった。
俺は、その金塊を手に取り、静かに頷く。
「よくやった、直憲殿。困難な任務であっただろう。だが、君はそれを成し遂げた。この金塊は、君と、君の家臣たちがこの国にもたらした、まことの宝だ。父の汚名をそそぎ、それ以上の栄誉を掴み取ったな」
俺の言葉に、直憲の瞳から熱いものが溢れ出す。彼にとって、これは何よりも大きな報いだった。
「そして、天皇陛下からも、君の功績に対し、深い労いのお言葉を賜っている。これより、君を正式に『新彦根州総督』に任命する。心して務めよ」
「は…はいっ!この井伊直憲、総攬閣下のご恩に報いるため、新彦根州の発展に全身全霊を尽くす所存でございます!」
直憲は、その場で深々と頭を下げた。
彼の背中からは、もうかつての迷いは消え失せ、新たな時代を切り開く者としての誇りが漲っていた。
凱旋の興奮も冷めやらぬ中、俺は直憲に、新彦根州全体の、より詳細な地図を広げて見せた。
それは、ミネルヴァが提供した、地質探査データに基づいた未来の地図だった。
「本当に、よくやった、直憲殿。だが、本当の宝探しはこれからだ」
俺の指が、地図上の特定の位置をなぞっていく。
「君が発見したのは、まだ序の口に過ぎない。この島には巨大な金鉱が、そしてこの山とこの山、さらにはこの島…これらもまた、莫大な金の眠る地だ。そして金だけでなく、銅や鉄、ニッケルといった、この国の発展に不可欠な資源も豊富に眠っている」
俺は史実でいうリヒア諸島、オー・テディ、ポルゲラ鉱山、シンバーリ島を指しながら伝える。直憲は、俺の示す地図と情報に、再び驚愕する。
「…総攬閣下…これは…」
「この大規模な開発には、君一人では到底無理だ。工部卿・五代友厚の技術支援と、水運卿・赤松則良の輸送船団が不可欠となる。彼らと連携し、日本の総力を挙げた『太平洋開発プロジェクト』を始動させる。君にはその先頭に立ってもらいたい」
俺の言葉に、直憲は武者震いする。それは、かつてないほどの壮大な挑戦だった。
数週間後、横須賀軍港には、水運卿・赤松則良が用意した大型蒸気輸送船が何隻も停泊していた。
船には、最新式の掘削機材や資材、そして何よりも未来への夢を抱いた若者たちが次々と乗り込んでいく。
中には、護国戦争後の役割を失い、新しい生き方を模索していた元武士たちの姿も多い。
彼らは、彦根藩が成し遂げた偉業と、井伊直憲の雄々しい姿に触発され、太平洋という未知のフロンティアに自らの居場所を見つけようとしていた。
「おい、あの侍は元薩摩藩の者らしいぞ! 新彦根州に行くそうだ!」
「私も行くぞ! 新しい日本は、自分たちの手で切り開くんだ!」
港には、夢と希望に満ちた熱気が渦巻いている。
日本のエネルギーが、内側から外側へと、新たな鉱脈を求めて奔流のように向かっていく。
それは、鎖国が終わり、日本が海洋国家として世界へと雄飛していく、まさにその瞬間だった。
§
総攬府の工部省研究開発棟の一角では、逓信卿・本木昌造が、通信技術開発プロジェクトの総責任者として、多くの技術者たちを率いていた。
活版印刷を軌道に乗せた彼の次なる挑戦は、声と情報を遠隔地に瞬時に伝えるという、この時代では魔法にも等しい技術の実現だった。
ある日、俺は本木昌造と、田中久重の会社の若き技術者たちを集め、黒板に図を描きながら熱弁を振るっていた。
「諸君、我々が目指すのは、単に文字を伝える電信だけではない。『声』そのものを、遠くまで届ける技術だ。これを『有線電話機』と呼ぶ」
俺は、音声を電気信号に変換し、それを電線を通じて送り、再び音声に戻す仕組みを詳細に説明する。
技術者たちは、その突拍子もない発想に驚きながらも、懸命にメモを取る。
「そして、もう一つ。我々が目指す究極の目標がある。それは、電線すら使わず、空気を伝って情報を送る技術…『無線電信』だ」
俺は、電磁波の概念、電波の発生と受信の原理を語り、その広大な可能性を示唆した。
「これより、この二つのプロジェクトを同時に動かす。有線電話機チームと無線電信チーム、お互いに切磋琢磨し、最高の技術を作り上げてくれ!」
本木の指揮の下、二つのチームが結成され、開発競争の火蓋が切られた。
有線電話機チームは、音声を電気信号に変換する「送話器」と、電気信号を音声に戻す「受話器」の開発に苦戦していた。
炭素棒の選定、振動板の材質、電磁石のコイルの巻き方…何ヶ月もの間、彼らは失敗を繰り返す。
しかし、粘り強い努力の結果、ある日、ついにその瞬間が訪れた。
総攬府の一室に設置された試作電話機の前で、俺、本木、そして開発チームの技術者たちが固唾を飲んで見守る。
別の部屋にいる助手が、送話器に向かって声を出す。
「…聞こえますか…?」
試作の受話器から、微かに、しかし確かに、仲間の声が聞こえたのだ!
「き…聞こえる…!声が…声が聞こえたぞぉぉぉっ!」
技術者の一人が絶叫し、その場に崩れ落ちる。
本木昌造もまた、震える手で受話器を握りしめ、目を潤ませていた。
「そ…総攬…閣下…!で…できました…!声が…声が届きました…!」
本木は、震える声で俺に報告する。その声は、感動で掠れていた。
俺もまた、その歴史的な瞬間に立ち会い、胸が熱くなるのを感じていた。
(ミネルヴァ、これが日本の技術者だよ)
(ええ、ジン様。日本の通信技術は、また、大きな一歩を踏み出しましたね)
この成功の報は、陸軍卿・大村益次郎の耳にも届いた。
彼は、電話の軍事的な価値を瞬時に見抜いた。
「総攬!これは…!兵站連絡、前線への指示伝達、偵察部隊との連携…!持ち運びできる『野戦電話』があれば、戦の様相は一変いたしますぞ!」
大村は興奮気味に俺の元へ駆けつける。
俺は、有線電話の成功を称えつつ、技術者たちに次なる目標を示す。
「野戦電話の研究を始めろ。軽量化、耐久性、そして簡易な設置方法…これらを追求するのだ。そして、無線電信チームも、諦めるな。たとえ今は難しくとも、その先の未来には、必ず光が見えるはずだ」
無線電信チームは、有線電話の成功に刺激を受け、再び開発に没頭する。
彼らの挑戦はまだ始まったばかりだが、その先に日本の通信技術の未来が拓かれていることを、彼らは信じて疑わなかった。
§
安政七年(1860年)、江戸「日本航空機研究所」本社。
所長の吉田松陰は、巨大な製図板に向かい、自らが構想する新型航空機の設計図を部下たちに見せていた。
それは、護国戦争で活躍した水上偵察機『瑞雲』を遥かに凌駕する、全金属製の大型長距離飛行艇の設計図だった。
「諸君、我々が目指すは、この大海を自在に翔け、世界を股にかける『鋼鉄の海鳥』だ! その名は『海神』! これが完成すれば、補給なしで太平洋を横断することも夢ではない!」
松陰の言葉に、技術者たちは興奮の声を上げる。
数週間後、吉田松陰は設計図を携え、総攬府の俺の執務室を訪れた。
彼の顔には、希望と、そして技術的な課題への苦悩が入り混じっている。
「総攬、新型機『海神』は、これまでの瑞雲とは比較にならないほど強力なエンジンを必要とします。しかし、そうすると燃料の消費が激しく、航続距離に問題が…」
松陰は、理論上では完成しても、現実的な運用には大きな課題があることを訴える。
俺は、松陰の設計図を眺める。
その時、ミネルヴァが俺にだけそっと耳打ちした。
(これは…形は違いますが、思想がソッピース・キャメルに似ていますね)
(それはどういった機体だ?)
(高性能すぎて、乗り手を選ぶ危険な機体でした…。操縦者の熟練度によっては、離陸すらままならないこともあったようです。史実では『ビクトリアクロス(最高位勲章)、レッドクロス(赤十字=病院送り)、ウッデンクロス(墓標=墓場行き)の3つの十字を授ける』とまで言われた、エース製造機であると共にパイロット・キラーでもあった機体でした)
(...それは、高性能すぎるのも考え物だな。しかし、この短期間でそんな高性能な機体設計が出来るとは、吉田松陰はやはり天才だな)
ミネルヴァの分析を聞いた俺は、吉田松陰の才能を最大級に称賛した上で、設計図の数カ所に軽く指を置いた。
「松陰先生、素晴らしい構想だ。あなたの才能は、まさにこの国の宝だ。だが、天才の作るものは、時に乗り手を選ぶ。誰が乗っても安定して戦える機体こそが、真の強さだ。機体の運動性能を極めることも重要だが、同時に操縦安定性…つまり『誰でも安全に操れる』という点にも、もっと重きを置いてほしい」
俺は、航空機が兵器として普及するためには、熟練したパイロットだけでなく、新兵でも使いこなせる汎用性が重要だと説く。
松陰は、俺の的確な指摘に、はっとした表情を見せる。
「…なるほど…!操縦安定性…それは盲点でした…!」
そして、燃料問題についてはこう約束する。
「燃料については、いずれ、エタノールを凌ぐ、新たな燃料を用意する。それが実現すれば、航続距離の課題も解決するだろう。それまで、理論上でいい。最高の機体を作り上げておいてくれ。日本の空を、そして海を制する翼は、君の『海神』にかかっているのだから」
俺の言葉に、松陰の顔に再び希望の光が灯る。彼は、俺の未来を見るような言葉と、それを支える確かな技術力に、絶対的な信頼を置いていた。
「…はっ!総攬閣下、お任せください! この吉田松陰、必ずや、世界を驚かす『海神』を完成させてご覧にいれます!」
松陰は深く頭を下げ、新たな決意を胸に研究室へと戻っていく。
日本の空に、鋼鉄の翼が羽ばたく日は、そう遠くない未来となっていた。
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この時点での日本の領土
やばい、幕間(内政)書きたい事が多すぎて終わらない。。。
1話にするには内容が薄かったので、5個まとめてオムニバス形式にしてみました。
どうでしょうか・・・。
・ソッピース キャメル
本文でミネルヴァも説明していますが、かなりピーキーな性能だったようです。
第一次大戦中に全軍通じての最多撃墜数を記録した戦闘機ではあったようです。
『スヌーピー』が犬小屋の屋根に跨がって「第一次世界大戦の撃墜王」として操縦しているつもりになっているのも、この機体らしいですよ。




