閑話3
短めです
時系列的には色彩の迷宮に挑戦した頃です
sideチェリー
カーン!カーン!ゴロ!!
「ふぅ……疲れた〜……腕がパンパンになっちゃうよ〜」
「チェリーさん。あとちょっとですから頑張りましょう」
うぅ、ミリアちゃんの言葉が沁みる〜……私はツルハシを握りしめてカンカンと振っていった。
今私たちが居るのはサディナスのダンジョンの中。ギルドで受けた鉄鉱石の納品のために頑張ってる。坑道をツルハシで叩けば鉱石は出るんだけど……銅や錫とか他の鉱石も出るし30%くらいで石が出るから集まりは悪いね〜。
「うーん……報酬が美味しかったから受けたけど〜……違う依頼の方が良かったかな〜?」
「でもサディナスの依頼は殆ど鉱石採取ですよ?」
「そうなんだよね〜」
お金稼ぐってなるとコツコツ鉱石掘るしかないんだよね〜。山道の方は1回転がり落ちて死んでからは行ってないし〜……最後サボテンに突っ込んで痛い思いしてちょっとトラウマ。
(サボテンが嫌いになったよね〜)
思い出してたらなんかチクチクした感覚がしてきた〜……なんかむず痒い。私が腕を摩ると坑道の奥からズンズンと重い足音が聞こえてきた。
「ミリアちゃん」
「はい」
私たちはツルハシを置き、向かってくるモンスタ〜に備えて離れたところで休んでいたパ〜トナ〜たちを呼んだ〜。
「インディー。イースター。マヤ出番だよ〜」
「モロコシ。キャロット。ラディッシュお願い!」
私とミリアちゃんはこの町に来てからパートナーが増えた。私は水晶ドクロのマヤ、ミリアちゃんはニワトリのラディッシュちゃんだね。
他のパートナーも進化してイースターはガードアーティファクトに、ミリアちゃんのキャロットちゃんはハンマーラビットになってる。そしてキャロットちゃんがここでは大活躍。
「ゴォォォ!!」
戦闘態勢を整えた私たちの前に現れたのはオーアゴーレム。鉱石でできたゴーレムで倒すと鉄、銅、錫のどれかの鉱石を落とすんだよね〜。鉄鉱石が欲しいね〜。
「キャロット。足を壊しちゃって!」
「キュ!」
先手はミリアちゃん。キャロットちゃんは鉄のハンマーを前足で振り上げながらピョン!と跳び、オーアゴーレムの右膝に叩きつけて振り抜いた。オーアゴーレムはバランスを崩して倒れ込む。
「インディー。よろしく〜」
「モロコシ。火炎弾!」
オーアゴーレムにインディーの風の刃とモロコシちゃんの火の弾が次々に直撃。オーアゴーレムは立ち上がれずに攻撃を受けていった。
「ゴ、ゴォォォ……!」
オーアゴーレムは苦し紛れの攻撃で腕を振り回してきた。だけどその攻撃はイースターが間に入ってしっかり受け止める。イースターは《物理耐性》に素の防御力が上がる《堅牢》があるから盾役として優秀だよ。ココロちゃんとこのスチンちゃんにも引けは取らないはず……今どれだけ強くなってるのか分からないけど〜。
ちなみにマヤは生物に対するデバフ型だからゴーレムには効果無し。ラディッシュちゃんはヒーラーとして育成中。もうちょっとでマヤとラディッシュちゃんは進化できるね。
「ゴォォォ……」
「よーし、倒せたね〜……でも落ちたの錫鉱石だった〜」
「私は銅鉱石ですね。鉄鉱石じゃないので採掘再開です」
「そんな〜」
もうツルハシ振りたくない〜……私はそんなことを思いながらもツルハシを持って壁を叩き始める。お金のため……お金のため……そうやって言い聞かせてないと心が折れそう〜。
(もう少しでココロちゃんが居る王都。早く会いたいなぁ〜)
山道を越えるためにお金稼いでるからね。回復薬を買い足さなきゃいけない。私たちはキャロットちゃん以外は装備必要無いからね〜。キャロットちゃんのハンマーは既に鋼製だけど。1回持たせてもらったけど〜……よく振り回せるね?って思うくらい重かった。
(あれで殴られたくないね〜……)
ちなみにハンマーで壁を叩けば採掘が楽なんじゃ?って思うだろうけど〜、ハンマーで叩いても鉱石は出ないんだよね〜。ツルハシじゃないと無理。
カーン!カーン!カーン!
「早く鉄鉱石出て〜……私の腕がマッチョになる前に〜」
「チェリーさん。そんなことを言ってると物欲センサーってやつで出なくなりますよ?それにゲームのキャラは筋トレしても筋肉付きませんよ?」
私はミリアちゃんとおしゃべりしながら鉄鉱石を求めてツルハシを振り続けた……鉄鉱石が溜まり切ったのはそれから1時間程のことだった〜しばらくツルハシは振りたくないね。
私はなんて執筆し辛い話し方のキャラを作ってしまったんだ……
ーの変換が面倒だった……




