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【書籍化】スライムマスターちゃんのVRMMO  作者: アザレア
第2章 神官と第2回公式イベント編
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第43話

ガチストック無くなりました

2日に1話のペースにできるように頑張ります……

就活が忙しいんじゃ……




「うーん、眠い……ふわぁぁ……」


「ココロちゃんは徹夜に慣れてないもんね〜。JKとしては珍しく〜」


「徹夜しててもやることないんだよ……」


 なんで12時超えても起きてられるのかね?私は欠伸を噛み殺しながらそう思っていた。ちなみに今の時刻は午前11時……3日目の貴重な午前が吹っ飛んだね。


(まぁ、魅了と混乱の対策を襲撃前にデルタさんに渡せたから問題無し)


 実地検証も向こうでやってくれるから楽でいい。今日も上級向けのダンジョンでlv上げしつつ素材集めたいからね……


「そういえばチェリーはミリアちゃんと組むんだっけ?昨日話してたけど」


「そうだよ〜。私の新しいパートナーをお迎えしてからね〜」


 ちなみにストーカーやチンピラ対策として、デルタさんが強面のボディガードを用意してくれた。その人はチェリーやミリアちゃんに興味は無し、私も話す機会があったから聞いてみたら……


「いや、自分の娘より年下の女の子をそういう目で見れないから……」


 とのことだった。表情から本心だったし……チェリーのテンションを若干苦手そうにしてたからね。一応、ダンジョンに入るまでのボディガードだから大丈夫だろうけど……何か差し入れしとこうか。


「あっ、ミリアちゃんだ〜。じゃあ行ってくるね〜」


「行ってらしゃい」


 私は手を振ってミリアちゃんのところに行くチェリーを見送った。さーて、私もそろそろダンジョンに行こうか。私は軽く準備を整えて中央に向かった。


「徒歩なの疲れるなぁ……採取しながら行けるから嫌なわけじゃないんだけどね」


 私は小さく鼻歌を歌いながら歩いていく。その時、視界の端で黒い影が見えた……何かと思って確認してみると、それは真っ黒なスライムだった。あれは襲撃の時の……


(ちょっと追跡してみよう……少し気になる)


 なんか追った方が良い……そんな感覚がした。私はこっそりと黒いスライムを追いかけることにした。

 他にもプレイヤーがいるはずの森で誰にも会わず、黒いスライムを追いかけること30分程。スライムは中央の遺跡に近いところで見失った。


「あれ?どこ行った?」


 よそ見していた訳でも無いのに……地面に潜るように消えた。あの辺ちょっと探してみようか。私は黒いスライムが居なくなった辺りをライムたちと探してみた。


「メラ?メララ!」


「何か見つけた?」


 アセロラが何かを見つけたので確認してみると、倒木や植物、土で隠されるように遺跡の入り口が隠されていた。


(これは何かがあるって思っていないと発見できないね……)


 そしてこれどうしよう?帰ってデルタさんに報告?でもどうせなら探索してみたいよね……


「ヤバそうだったら逃げればいいし。よし、行ってみよう」


 私は遺跡へ入っていった。遺跡内に灯りはなかったから手持ちの素材で松明を作って、アセロラに燃やしてもらい進んでいった。


(作りはダンジョンのところと同じかな?ただ、ここは黒カビみたいなのが壁や天井に生えてるけど……)


 ヒビ割れみたいにね……ちょっと空気が悪そうだからマスク欲しい。私がそんなことを思っていると、通路の奥からヒタヒタと足音が聞こえてきた。これはスライムじゃないね……


「ゴブゥゥ!」


 松明の火に炙り出されるように現れたのはゴブリン。全身が真っ黒なやつ……襲撃してきた奴らだね。


(そういえば……こいつらって聖水効くのかな?)


 呪いの欠片を落とすからね……誰の目も無いし、試してみよ。私はライムに頼んで浄化液をかけてもらった。


「ゴ、ゴブゥゥ……」


 浄化液をかけられ、ゴブリンは弱々しい悲鳴をあげる。ばっちり効いてるね……久しぶりに浄化液が効くやつ発見。


「実験終わったからレモン、やっちゃって」


「ビリリ!」


 私の指示を聞き、レモンが盛大に放電しながら弱体化したゴブリンへ突撃。ゴブリンは呆気なく消えていった……うーん、オーバーキル。


「呪いの欠片ゲット」


 霊結晶の補充できて懐が温まっていく。私はホクホクしながら遺跡をどんどん進んでいった。遺跡は入り組んでなくほぼ直線……そして黒化したモンスターたちが襲いかかってくるけど、どれも弱いモンスターばっかりで歯応えが無かった。lv上げにもならなさそう。


(ここ、多分誰も来ないだろうな……美味しくなさ過ぎる)


 手に入るのも呪いの欠片だけだしね。私は美味しさを感じるけど、他のプレイヤーはダンジョン潜ってる方が有意義。


「にしても、この遺跡ってなんなんだろうね?悪魔にでも関係あるのかな?」


 黒って悪魔っぽいから黒化したモンスターは悪魔要素だろうけど、まだ確定じゃないからね……ここで何かしらの証拠とか見つからないかな?


「と、この先は部屋になってるね……」


 モンスターは居なさそう。私は松明を部屋に投げ込んで確認して中に入った。部屋には特に何も無し……いや、壁になんか描かれてるね。


「これは壁画?」


 松明を拾って壁を照らしてみると古代遺跡っぽい壁画が描かれていた。文字も書かれてるみたいだけど……象形文字っぽくて全く分かんない。


「絵の方はなんとか……これは黒い化け物が暴れてるのかな?」


 壁に描かれているのは嵐の中、黒く角が生えた化け物が暴れている様子。姿形としては……タコの足みたいな尻尾が何本も生えたネコ?説明しにくいな……

 その周囲には立ち向かう人とモンスターが描かれているけど……これはこの島に住んでた人たちとそのパートナーかな?


(このネコが悪魔かな……とするとこの絵は悪魔と人間の戦いか)


 貴重な情報ではある……だけどこれだけだと情報が少ないな。悪魔がどんな力があるのかすら分からないし。


「これ続きとか無いのかな?壁画って続きがありがちだし……」


 先にまだまだ続いているし……私は壁画の続きを探すために先に進むことにした。


「ガルルル!」


「シャァァ!」


「キノォォ!」


 先に進んでいくと黒化したオオカミやヘビ、足の生えたキノコが邪魔してきた。まぁ、レモンとアセロラに手も足も出せずに散っていくけど……あのキノコってチャームマタンゴだったのかな?


「状態異常攻撃ができるのか確認しておけば良かったかな……と、続き見つけたね」


 今度の絵は悪魔が死体から何かを吸い込んで……黒い生き物を生み出している様子が描かれていた。吸い込んでるのは色と状況的に魂かな……となると悪魔は死んだ生き物の魂を黒いモンスターに変えるのか。あれ?これ不味くない?


「ダンジョンでモンスターを倒せば倒すほど黒いモンスターができていく……いや、だとしたらボスたちが出てきてないのは不自然か」


 作り出せるやつに制限があるのかな……考察はさておき、これは大きい情報だね。この調子でどんどん壁画の続きを確認していこう。

 私は強くなっていく黒化したモンスターたちを蹴散らして壁画を見ていった。壁画の内容を順番に並べるとこんな感じ。


③悪魔と黒いモンスターたちによって炎の海ができる。しかしそれに立ち向かうように白いモンスターを従えた人が立ち向かっていく。


④白いモンスターたちは黒いモンスターたちを蹴散らしていく。悪魔は怒り狂っているかのように暴れ、白いモンスターたちも次第にやられていく。


⑤白いモンスターと黒いモンスターの死体?が積み重なり、最後の白いモンスターが悪魔の喉へと牙を突き立てる。悪魔は身体が崩れていくが魂は地面へと潜っていく。人は荒れ果てた島を船で去っていく。


 壁画はこれで終わった。ここから先は頭が良い人に任せよう……ちょっと疲れた。


「遺跡はもう終わりか……それじゃあ拠点に帰ろうっと」


 ここの情報をデルタさんに伝えないとだからね……それはさておき、スライム居なかったね。追いかけてきたのに……


「どっか遺跡の壁に穴でも空いてたのかな?スライムなら狭いところでも入れるし」


 んー……まぁ、会えたところで戦うつもりないしね。呪いの欠片も他のやつから手に入るし。私はスライムのことを忘れ来た道を戻っていった。


















 私はこの時気づいてなかった。暗がりから私を見ていた存在を……歩いている私たちの後を付いてきていた存在に。


「…………ノロォ」


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 取り敢えず、壁画はスクショしちゃえば…と思いましたが。 そういえばこのゲーム、スクショ機能有りですか? 人外パートナー作ってわちゃわちゃするゲームなら、ウチのコ可愛いスクショ必須!…
[一言] ホラーの導入
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