第157話
大変お待たせしました
今年もよろしくお願いします
第5回公式イベント当日。ヘルゲート・ガーディアン討伐に参加するプレイヤーは中央神殿前に集まっていた。神殿所属プレイヤー400人、参加を表明した攻略組など有志の神殿未所属のプレイヤー200人。合計600人がヘルゲート・ガーディアンへと挑む……
「人とパートナーでギュウギュウだね」
「メキュ」
このあとすぐに戦闘だから皆フルメンバーで来てる。私もライム、レモン、アセロラ、プルーン、ルベリーを連れてきてるから大世帯。戦争しに行くような雰囲気だね。
ちなみに神殿所属はほぼ全員だね。未参加のプレイヤーはスワンプ・メガロドンやストーム・ホエールに行ってる。所属したてじゃヘルゲート・ガーディアンに挑むの大変だろうからね。主に寒さや呪い対策で。
(思ってたより多いね……)
未所属は100人も来ないと思ってた。理由としては単純に他の3体に行くと思ってたからだね。スワンプ・メガロドンは初期に挑んでやられたプレイヤーが多くて大人気だし。ストーム・ホエールは飛行能力持ちのパートナーがいるプレイヤーが招集された。ブラックホール・アビスアネモネはトッププレイヤーたちが集められている。
参加人数としてはここが1番少ないはず。ストーム・ホエールが多分どっこいどっこいな気もするけど。あっちはあっちで厄介だからね。
(確かチェリーたちがスワンプ・メガロドン。ナギがブラックホール・アビスアネモネだったね)
チェリーたちは今の強さ的にストーム・ホエールも行けた気がするけどね……まぁ、ミリアちゃんが飛行系居ないからスワンプ・メガロドンにしたんだろうけども。
そんなことを思っていると中央神殿の神官(NPCの人)が来て、時間になったので最後のブリーフィングを始めますと告げた。そして各神殿のトップの人たちが会議室の前へと並んだ。クティアさんも1番右に居るけど……黒いオーラが見える気がする。そしてそのオーラは真反対の1番左の人へと伸びていた。あー、もしかしてあの人が……
(ドラゴンの神殿のトップか……)
金髪縦ロールとか言うthe貴族のお嬢様って感じの人。服もドレスみたいなシスター服っていうよりは、シスター服みたいなドレスみたいな感じ。リュカちゃんの服にもあったギザギザの装飾が金色でされていて、金色のドラゴンの牙を連ねたようなネックレスにブレスレットなど……めっちゃ豪華な感じ。そんで性格がキツそうな感じが……あれはクティアさんと合わないわ。
(というか……あんなヤバいオーラを送られてなんとも無いのが驚きだね)
何人かにも見えてるのかクティアさんとその人との間で目が左右に動いてるくらいのオーラなのに涼しげな顔で立ってる。肝が据わってるのか鈍感なのか。
中央神殿の1番偉い人がこれから戦いに挑むプレイヤーたちを鼓舞する話をしてるけれど、全然頭に入ってこない……これ戦闘で活躍できなかったらマズいことになりそう。
(変なプレッシャーかけないでほしい……)
内心冷や汗ダラダラ状態の中、お偉いさんの話が終わった。その後は各神殿のトップから一言だったけど……まぁ、地獄だったね。
「ふ、今回は我がドラゴンの神殿の晴れ舞台に集まってくれて感謝する。安心しろ。あんな半人半馬などドラゴンの前には雑魚も同然だ……我らのサポート期待しているぞ」
1番手はドラゴンの神殿だったけど、いきなりぶっ込んできたね……ちなみにドラゴンの神官の人たちの様子を見てみると顔を青くして滅茶苦茶慌ててた。やっぱりトップの人があれだったんだね……
雰囲気が一瞬ヤバかったけどその後は当たり障りの無い感じで進んでいく……そして最後に私たちスライムの神殿になった。
「最後に私ですね……何処ぞの自信過剰は空気を読めていませんでしたが、今回の戦いは全ての神殿の歴史に残るものになるでしょう。何処の神殿が活躍するとか気にせずに頑張ってください」
クティアさんが話し終えると私はホッと息を吐いた。ドラゴンの神殿に向けて凄い毒を吐くんじゃないかと不安だった……今度はクティアさんに対して赤いオーラが伸びてるのが見えるけれど気にしない。目をスッと逸らすと同じように目を逸らしたのかドラゴンの神官の人と目があった。
「……(うちのトップが煽るようなことをしてすみません)」
「……(いえ、こちらのトップも空気を読めてない発言をしてすみませんでした)」
言葉は無かったけれどアイコンタクトだけで打ち解けた気がした。あっちが浮かべた苦労人みたいな表情が大変さを物語ってたね……
そんなこんなでブリーフィングが終了。全員で広場に移動。王都の広場は広いし、他のボス討伐の人たちはギルドの方で集合場所がズラされてるから混雑はしてない。あとは時間になるまで待つだけ……
『時間になりました。ただ今より第5回公式イベント【The New Stage】を開始します』
イベント開始のアナウンスと共に私たちはメニューを開いてボスの場所へと転移した。転移した先はヘルゲート・ガーディアンの居た円形の広場。イベントに合わせてなのか、それとも暴れ回って広げたのか……前に見た時に比べてかなり広かった。
「…………」
そして相手であるヘルゲート・ガーディアンは黒い氷の壁を背後に私たちを見つめていた。その姿は不気味な程に静か……まるでこちらが揃い切るのを待っているかのよう。その佇まいは本当に騎士のようであり、圧のようなものを感じさせこちらも下手に動くことができなかった。
ゴーン!ゴーン!ゴーン!
そうして黒い雪が降る広場で互いに見つめあっていると鐘の音が聞こえてきた。音の出所は半分が黒い氷に飲み込まれた時計塔……針は氷に飲み込まれ動く筈が無い時計塔は開戦を告げるように鳴らし続け、ヘルゲート・ガーディアンがそれに応えるように槍を上に向ける。
「…………」
槍に黒い雪が渦巻くように集まっていき、そんな状態でヘルゲート・ガーディアンは地面へと槍を突き立てた。突き立てた槍を中心に黒いモヤが溢れてるように地面へ広がっていく。
「「「カタカタ……!」」」
「「「ヴォォォォ……!」」」
「「「キヒヒヒヒ!」」」
モヤから続々とハイアイシクル・スケルトンにハイフロスト・ゾンビ、アイスダスト・スペクターたちが続々と湧いて出てくる。そのどれもが濃い黒いモヤを纏っており……数は死者の軍勢と呼ぶに値する数だった。
「…………!」
地面から槍を引き抜いたヘルゲート・ガーディアンは後ろ足で立ち上がると大きく槍を突き上げる。それを合図としてアンデッドたちが私たちへと突撃してきた。ヘルゲート・ガーディアン戦が開戦した。
ちょっと仕事が忙しくなってきたので投稿ペース落ちます。本当に申し訳ない




