運命とテスト
確かに見慣れた住所だとは思った
でもまさか
「一個したとはね…」
うん、ちゃんと自分の住所覚えてない私が悪いんだけどさ!?
流石に自分家のアパートだとは思わないじゃん
「はあ…」
ピンポーン
「はーい」
ガチャ
「「あ」」
扉が開くとそこには初恋の相手がいました
…恋愛小説かよ
読まないけど
だって人様の恋愛見て何が楽しいっていうの
ていうのは完全に嫉妬でしかないが…
「二口がカテキョ?」
…名前、覚えててくれたんだ
苗字呼びに戻ってるけど
「そうだけど」
「とりあえず入って」
「お邪魔します」
…一人暮らし…かな
うちと間取りは一緒で、でも男の子っぽい黒色で統一されてる
「とりあえず座って。飲み物撮ってくるから」
なんか、全然記憶と違う
何もっと…かっこいい
「っ…持ってきた。リンゴジュース、好きだっただろ?」
「っうん!!」
覚えててくれたんだ…
こんなにドキドキしてて大丈夫かな
ちゃんと…教えられるかな
「本日は、うちn」
「あ、大丈夫だって。もっとくつろいでくれたらいいから」
「りょ〜かい。乾って偏差値55ぐらいの学校に行ってたよね?何で私にカテキョを?」
「部活にのめり込みすぎちゃって。中受三科で受けたから社会が全然で…後理科もやばい」
「文理どっちにしたの?」
「まだ。高2から別れるからそれまでは必修科目よ」
「その後も一応いるけどね?w。社会って言っても地理と日本史と世界史があるわけで、歴史は全般いけるけど地理はちょっと厳しいかなあ」
「地理苦手なところ変わってないんだ笑」
…やばい
何でこんなにも好きにさせていくのかね、こいつは
…諦められなくなっちゃうじゃん
「うるさいなあ」
「大丈夫。日本史だから」
「了解。期末の点数は?」
「四十五」
「五十点満点中?」
「百」
「まあだろうね、他の教科は?」
…ズラっと並んだテスト用紙
大まかに国語、数学、英語、理科、社会、倫理に分けると前々から得意だった国語、数学は九十点台、
英語、倫理は七十点台、そして理科、社会は四十点代と壊滅的
てかまだ一学期の前期よ!?
何で落ちぶれるんだよ…
「まあ理科は4つに分かれて、一つしか取らないから何とかなる。物理は得意でしょ?計算ばっかだし。私は1番嫌いだけど」
「よく覚えてるね…」
まあ好きな人だし
「なんか公式は覚えられるんだけどどれをどれに使ったらいいかがわかんないんだよね〜」
まあ物理はそこがきもだけど…
「数学得意なのに?」
「まあ。」
「んまあそこらへんはちゃんと意味理解したら大丈夫。ちょっと、テストといてくれない?」
「げっ」