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Awakening Of Magic  作者: Hanna
第十章 平和への道と新たな敵
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第六十二夜 新たな敵と新たな味方

 ナイトとジェンが婚礼を挙げてから、二年後のある日。ナイツァノ王国から伝令が入って来た。伝令兵曰はく「南の海上からゲン帝国と名乗る敵が現れた」との事。

 王室で聞いたナイトは、覚醒の宝玉で「それが次の戦いの始まり」と告げられた事もあり、明日にナイツァノへ向かう事に決めた。そこへ、オリバーを連れたジェンが来た。ミーアは、揺り籠にて寝ている。


「貴方。やっぱり…。」


「あぁ。平和になって、お前のお兄さんを探しに行こうとしたタイミングで来た。……偶然か分からないが…。宝玉はそれを予言していたかならな…。よし、直ちに向かうとしよう!」


「私も行きます。」


「ジェン。オリバーやミーアを置いて行くのは…。」


 ナイトは心配した。彼曰はく、愛情を知らないまま育ってほしくは無いと言う。


「大丈夫。この子たちは、きっと強くなって成長するわ。少し、寂しい思いをさせてしまうけど、貴女の支えになりたい。」


「分かった。だが、無茶はするなよ。」


「うん。……オリバー。いい子にして、ミーアとネアちゃんとレオンと一緒に留守番するんだよ。」


「はーい‼」


 オリバーは、元気よく返事をした。

 ネア、レオンとは、アンネとシーガの子供で、姉がネアで弟がレオンである。彼らも、アンネと共に宮廷に預けられる事になった。

 ナイトとジェンは支度を整え、シーガ、ニックとフウカ、リアフ、ジャド、ペラリとフーティ、チャールズ、ウルフィと共にナイツァノへと向かった。



 数時間後、彼らは到着した。ナイツァノ王国の都・纓翆京は無事だったが、港の方で被害があるとツキノは話す。リティも無事だった。だが、港の様子が気がかりだったため、彼らは急いで向かう。


「なっ!これは‼」


 港は煙が立ち上り、被害は甚大だった。まだ、敵が残っていた為、追い返す作戦で戦場へ乗り込んだ。ナイトは、白馬になったジェンに跨り上空から奇襲する。突然の出来事に敵は慌てふためく。


「何をしている‼早く迎撃しろ‼」


 甲冑を身に付けた指揮官の男はそう言う。ジェンは、指揮官らしき男の声を捕らえる。


⦅ナイト、あの甲冑の人が指揮官の様よ。⦆


 “了解。アイツを捕らえて、目的を聞き出す!”


 そう言ってナイトはジェンと共に指揮官の元へと駆けて行く。港の周囲でシーガたちは戦っていたが、敵の数が多く抑えきれない様子である。


「このままでは、都に敵が来てしまう!」


 フウカは魔鏡でニックと共に戦うが、敵の数が多い事にどうすれば…と迷っていた。ニックは「確かに、遠距離で手一杯だ」と言う。その時、ナイトたちが漏らした敵を轟音と共に一掃した。

 轟音により、敵もナイトたちも驚く。その音は空からの攻撃によるもので、空には一つの飛行物体があった。それは黄金に輝くもので、三人が乗っていた。


「あれは!」


「フウカ、知っているのか?」


「うん。まさか、と思ったけど、伝説の賢者様たちだ‼兄さんへのご神託、当たった!」


 フウカはそう言う。黄金に光る飛行物体に乗っている黒髪の少女はこう言う。


「我が国の危機との知らせを受け、馳せ参じました。ナイツァノ王国……纓那国の守護者にして賢者…(カンナギ)・卑弥呼、参ります!」


 卑弥呼は地面へと降りながら、扇子を開き、敵に術を掛けて敵の動きを封じて行く。そして、突如現れた鴉天狗(からすてんぐ)が太刀で敵を討伐した。

 そして、空に残った青年と少女は、誰も見た事無い者だった。すると、ドレスを身に纏った少女はこう言う。


「我らは、この纓那国の味方である!さぁ、共に敵を追い返す時だ‼」


 ナイトは「援護が来た今、敵を追い返せ!」と言い、アンネ達は敵と対峙する。少女の隣にいる青年は、彼女にこう言う。


「俺たちを随分、信頼している様だが…。」


「大丈夫。あの王子さんは、物事の判断を正しくする事が出来るって分かるよ。」


「そうか…。」


「エル。我は空からの援護をするが、お前はどうする?」


 少女はそう言うと、エルと呼ばれた青年は「地に立って、援護する」と言い、地上へと降りて行き、撃ち漏らした敵を黄金の鎖で縛り付け、すさまじい速さで斬って行く。


「ヴィマナで間に合って良かったが、油断はしていられぬ。」


 少女はそう言い、船で逃げようとする敵の姿を捕らえ、ヴィマナを操って船を追いかけると召喚術で本になった粘土板と魔杖を取り出した。そして、粘土板に刻まれた文字と魔杖の球体を光らせ―


賢王(アトラハシス・ルガル)神印の矢(フレッシュ・ディンギル)‼」


 と言うと、矢が数多く造られ船に降り注ぐ。船は轟音と共に瞬く間に崩壊し、海底へと沈んで行った。そして―


「せやぁっ‼」


 ナイトは指揮官の男を強打して兜を真っ二つにし、剣を奴の手から放した。指揮官の男はやられたと思い、腰を抜かしたが―


 “お兄様⁈”


 ジェンがそう言う。近くにいたチャールズも、同じような反応だった。しかし、指揮官の男…青年は怯えたままだ。纓那国の兵士は、ナイトに判断を求める。彼は、ジェンの兄と思わしき人物を殺さず、牢獄へ入れる様にと命じた。

 そして、ヴィマナに乗っていた少女がナイトたちの元へと来た。


「え、援護、ありがとうございます。」


「礼には及ばぬ。して、その一角を持った白馬の少女の兄が指揮官だったとは、驚きだな。」


 少女の言う事にナイトは驚く。自分たちの事も知らないのに、どうして知っているのだろうか?驚きを隠せない。少女は話をする。


「些か、申し遅れたが、自己紹介をしていなかった。我は、ビルガメシュと言う。貴方たちの国から西へずっと行った先の国の王として参った。名前が長いので、ビルと呼びたまえ。」


「お、王様⁈」


 ナイトは驚いて声を上げる。ジェンは白馬から人の姿に戻り、少女が王である事に驚いたが、その容姿に魅了された。


 “綺麗な人…。スタイルも良い…”


 ビルガメシュは、スタイルが良く、アホ毛のある白金色のロングのポニーテールに、宝石の様な赤い瞳を持ち、身長はジェンとほぼ同じだ。すると、先程の卑弥呼と呼ばれた少女とエルアドと呼ばれた青年がビルの元へと来た。


「貴様。船を丸ごと鎮めるとは……些かやるな。」


 エルがそう言って褒めると―


「はっははははは!」


 とやや高笑いをして「当然!我はあれぐらいの船はやれるさ」と言う。エルは「貴様が言うと、自慢ぽく聞こえて、腹立たしいな」と言うと、ビルは「エル、これは……自慢じゃないの!お前のせいでもあるのだからな!」と、どうたらこうたらとキレ始める。エルも少々イラつかせ、反論している。

 卑弥呼は二人を放って置いて、ナイトたちに話をする。


「ご無事で何よりです。さぁ、城へ戻りましょう。ここから大陸へ向かうには、話し合いが必要です。今なら、まだ間に合います」


「は、はい。」


 ナイトは皆の無事を確認して、ナイツァノ王国の城へと向かった。カンナギはエルと共にビルを落ち着かせ、共に城へと向かった。



 城で兵士の治療と、自分たちの昼食を終えて、ナイトとツキノは会議室にて改めて援護に来た彼らを知る。


「我は、先程言った通りビルガメシュだ。ビルと呼びたまえ。」


「俺は、エルアド。気さくにエルと呼んでくれ。」


「私は、この国の賢者と守護を務めておりますカンナギと申します。」


 どうして三人が集まったかと言うと、ツキノの元へ届いたご神託があったことが事の始まりだった。


【南の海原から異国の者、攻め入る。その時、三人の賢者の内、二人と抑止力の者が参り、道を指し示すだろう。】


 賢者は、この世に三人いてそれぞれの力を持つ。


 一人目がナイツァノ王国、新たに纓那国(えいなこく)(旧・倭武の国)とも呼ばれるこの地での『賢者(巫)・卑弥呼』は「陰陽賢者」と言われ、妖怪や式神を使役する。賢者として覚醒した後、理想郷(アヴァロン)で暮らしている(理想郷の主に許されている)。


 二人目は西にあり、二つの大河によって繁栄を極めた古代王国の『賢者・ビルガメシュ』は「賢王」また「転生する賢者」とも言われ、姿や身分階級……魂や性別が違えどもいずれ賢者になるまで出世すると言う(かなり、訳アリの賢者の為、割愛します)。


 三人目は古代王国よりも西にあり、島国にある騎士の王国の宮廷魔術師にして夢魔と人間の混血の賢者。現在は、理想郷(アヴァロン)と言う時間の概念のない世界にある塔に閉じこもって世界を見渡しており、時々出て来ると言う。


 そして、『抑止力』としての力を持つ者は世界に二人。

 一人目が賢者にして王のビルガメシュ。もう一人は、エルアド。先程の戦闘にて敵味方を魅了する武術を持ち、鎖の魔術を得意とするようだ。賢者や神々は、ビルとエルの事を「楔と鎖」と呼ばれるらしい。


「なるほど…。それで、賢者様は一体、どうしてここに?」


 ツキノがそう尋ねると、ビルは訳を話した。


「貴方がたを助ける為だ。我の千里眼は未来を見通す。そこから貴方がたは、苦戦に強いられる様子を視た。抑止力としての我とエルは、馳せ参じる事に決定した。」


「あ、ありがとうございます!……それにしても、俺たちの国以外に人がいたのは驚きました。」


 ナイトはそう言う。確かに。これまで、異国と言えど、ナイツァノ王国とヴィルハン王国だけしか知らなかった。他にも人間がいると言う事は、王国があると言う事だ。


「そうか。君たちは、まだ知恵が足りぬ者だったか。」


 エルはそう言う。ビルは彼に「たわけ。無礼であるぞ!」と突っ込み、頭をピシっとひっぱたいた。エルは「いてぇだろ!」と反抗するが、ビルは鎖で彼を強く縛り付け、説教と言う処置をした。


「すまぬな。エルには何度も、慢心の様な事をしないでと言っているのだが……無礼、申し訳ない。」


「い、いいえ!俺たちも、貴方がたが来てくれなかったら、これから先…困っていたでしょうし…。感謝します。」


「そうですよ。貴女が謝る事は!どうか、俺たちに大陸の事を教えてください‼」


 ナイトとツキノは礼を言った。ビルは「貴方がたは、とても良い国王になるのに相応しい男だ」と誉めた。そして、会議は着々と進み、彼らはこれから向かおうとしている『大陸』の情報をビルとカンナギから得ていた。

 一方、牢獄ではジェンとチャールズが兄と思われる男と面会していた。

 謎多き賢者たちですが、これからもナイトたちの道を見守ってあげてください!

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