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Awakening Of Magic  作者: Hanna
第七章 ナイツァノ王国 編
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外伝Ⅵ 「恋」とは? ―青春真っただ中の彼ら―

 ナイツァノ王国にて宿泊する事となったジェンたち。食事を終えて、王族専用女湯の大浴場へ向かう。倭武の王の元、ツキノとフウカが特別に許可してくれたのだ。

 ジェン、アンネ、リティはフウカと共に露天風呂へ入って話をしていた。


「気持ち良い。ナイツァノのお風呂は、エルシィーダンと違って、健康に良いと聞いたわ。」


 アンネは、フウカにそう言う。エルシィーダンには、あまり温泉と言う物が無い為に「珍しい」と言う方が近い。


「そう言われると、嬉しい。ちなみに、この温泉は単純温泉って言うの。」


「単純温泉?どう言う事?」


 リティは、フウカの話に首を傾げる。彼女は、リティの疑問に答えた。


「見た目はいたって普通の温水って感じがするけど、実はこの温泉、肌への刺激が少ないの。あと、肌がすべすべになるの。」


「へぇ~‼凄い‼女の子にとって嬉しいものだね。」


「うん。実際に、街中にある銭湯にも使われてて、この単純温泉が人気なの。」


「シンプルイズベストって所ね。」


「そう。ジェンの言う通り!」


 フウカはそう言った後、「食事中に一つだけ皆が首を傾げた飲み物があったでしょ?」とジェン、アンネ、リティに聞く。三人とも「そう言えば、あった」と呟く。


「あれはね。温泉なんだよ。」


『え⁈』


「の、飲んで良いの?」


 アンネは驚いて、フウカに尋ねる。彼女は、話をする。


「驚いたでしょ!源泉から飲み物用に分けて、ちゃんと飲めるように魔法で処理をして、客人にお出ししているんだ。」


「温泉を飲むって、何か効果があるの?」


「もちろん。」


 そう。温泉は湯舟として楽しむだけでなく、薬のような感覚で飲む事も可能だ。例えばだが、胃炎や便秘、痛風にも効くらしい。浴用で効果が期待されるのは、自律神経の調整、神経・筋肉・関節痛や切り傷、冷え性にうつ病などにも効果がある。



 一方、その頃…女湯の隣にある男湯では、ナイト、シーガ、ソル、ニック、フーティが露天風呂に入っていた。


「ねぇ。ナイト君は好きな子、いるの?」


「ばっ、お前、いきなり聞くな‼」


 いきなりそう聞かれたナイトは凄く慌てる。シーガは、ニヤニヤして言う。


「あれ、さては、いるんだな~!」


「そうなの?ナイト。」


 ソルも聞いてきた為、ナイトは観念した表情をして、答える。


「い、いるに決まってんだろ‼」


「お~。良いね、ナイト王子。片思い?それとも…。」


 ニックが割り込んだ。ナイトは、腹を立てたのか―


「ニック。お前、それ以上言ったら、殴るぞ。」


「王子。いくら何でもやめてくださいよ。」


「なら、黙れ。」


「ひどっ‼」


「王子。好みの人がいらっしゃるのですか?」


 フーティは、ナイトにそう聞く。彼も話を聞いていたようだ。


「フーティまで…。仕方ないなぁ……。あぁ、そうだよ。俺は……ジェンが好きなんだよ。」


 それを聞いた男たちは「おぉ‼」と言う。ナイトは「けど…」と突っ込み、話をする。


「アイツ、恋ってやつを知っているのかなって。そう思うと、アイツに悪いと思って…踏み込めねぇんだ。」


 彼の発言に男たちは「あぁ」や「そう言えば」などと発言する。


「確かに、ジェンちゃんは純粋過ぎる所があるね。髪の毛がふわふわだから、俺が抱きしめても何にも怒らないし。」


「シーガ。お前なぁ……いくらそんな理由でジェンに手出すな‼」


「えぇ⁈だって、髪の毛が羽毛みたいにふわふわだし……。」


「言い訳言うなっ‼」


「ナイト君、顔赤い!」


「お前はぁぁぁぁぁ‼」


 ナイトはシーガのからかいに腹を立て、温泉水のかけあいをお互いにする。ニックは「青春って良いな」と呟く、隣にいたフーティは少々呆れて言う。


「ニックさんも、充分に青春していると思いますけど…。」


「そうか?」


「そうに決まってる……。」


 フーティはため息をつくが、「まぁ、自分も青春てやつを楽しんでいるが…。」と思っていた。ツキノは、フーティに話しかける。


「お前も、恋心はあるようだな。」


「はぁ⁈」


「図星か?恋する男も良いもんだ。」


「そ、そうか?」




 同時刻。女子風呂でも「恋バナ」で盛り上がっていた。


「へぇ、アンネさん。好きな人がいるんだ。あの人だったりして。」


「い、言わないでね。恥ずかしいから…。」


 アンネはリティにそう言うと、「言わないよ」と笑顔で言った。フウカは、ジェンにも「好きな人はいる?」と尋ねるが―


「ねぇ…その、恋って何?」


(やっぱり…。でも、ジェンは記憶を亡くしたと同時に特別な感情を亡くしちゃったんだよね…。)


 アンネは、王都(エルダ)を出発する前にリティからそんな話を聞いた。フウカは少々驚いたが、ジェンに説明をする。


「恋って言うのは、相手…女子は男子に、男子は女子に強く惹かれて、会いたいとか、独り占めしたいとか、一緒にいたいとか…そんな気持ちになるの。」


「じゃぁ、愛情と違うの?」


「ん~。愛情も相手を愛しいとか、恋しいって言う意味もあるし。家族や物を大切にしたいとかの意味もあるし…。なんて説明して良いのやら。」


 フウカは、困ってしまった。ジェンは、彼女に言われた「恋」の意味を考えていたが、彼女にとって難しいと感じたらしく、「恋とは一体?」と言う感覚のままだった。

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