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にっちもさっちも行かなくなった俺、覚醒しました。
と言うよりも開き直りだ。
VRとは何か? ヴァーチャルリアリティの事である。
ヴァーチャルリアリティとは何か? 仮想現実の事である。
つまり仮想だろうが現実なのだ。
現実世界で知らない町に来たらどうする?
地図を買ったり、ブラブラと歩いてみたりするだろ?
だから、地図が見れなくても問題無し!
ステータスが見れない?
現実で空腹度30%とか無い!
HPが20減ったから回復しよ~とかありえない!
ステータスなんか必要無いさ!
「ゲームなんだから必要だろ」って?
ゲームでも現実なんだから、必要無い!
あぁ! ただの強がりですよ! バカにするならしろ!
「じゃあヘルプは?」って?
あ、あれは……ほら、恋愛シミュレーションとかでさ、やたら詳しい友人居るじゃん?
そう、友人だよ、友人。
知らない俺に色々と教えてくれる友人さ。
ヘルプ君だよ。
この世界は俺とヘルプ君で旅するのさ!
という事で、町ぶらスタートです。
探すのは宿屋と道具屋と武器屋。
RPGの定番だ。
宿屋は回復に必要。道具屋では薬草やポーション、後は毒消し。
武器屋は現在持っている武器を売って、1つ良い武器を買うつもり。
いつもそのパターンで進めている。
フラフラと歩いていると、早速道具屋を発見。
看板に丸底フラスコと薬草が書いてあるので、すぐに判った。
1作目からずっと、道具屋はこの看板なのだ。
こういう所を見つけると、俺としては嬉しくなるね。
「いらっしゃい!」
おおっ! 本当に現実と変わりないな。
陳列作業をしている店員さんが話しかけてきたよ。
陳列されている商品を見てみる。
ふむ、薬草・ポーション・毒消し・筆記用具、か。
VRになっても始まりの町は変わらないな。
いや、筆記用具って何だ?100ゴールドと少し高めなんだが。
まぁ、スルーで良いだろ。
薬草が50ゴールド、ポーションが200ゴールド、毒消しが30ゴールドか。
確か薬草がHPを20回復、ポーションがHPを50回復だったな。
おっと、いかんいかん。数値ではないのだ、数値では。
でも~、知ってる知識はしょうがないよね? と自分に言い訳してみる。
価格が知れたので、次は宿屋と武器屋だ。
宿屋は近くにあった。INNと書かれている。これも変わらないね。
入るとオバサンが受付に座ってた。
「いらっしゃい。食事付きで300ゴールド、素泊まりで200ゴールドだよ!」
安いのか高いのか判らないな。
ただ、始まりの町が一番安いはずだ。今まではそうだった。
だから安いはずだ。
食事付きで3日も泊まったらお金が無くなるけどな!
最後に武器屋。
これも発見出来た。
盾と剣が書いてあるいつもの看板だ。
むむむ、俺が持っている鉄の片手剣が500ゴールドか。
確か売値は半額だったはず。
皮の胸当ても皮の盾も同じ500ゴールドか。
全部売っても750ゴールドにしかならない。
で、持っているお金と合わせて1750ゴールド。
狙ってるのが銅の片手剣。1500ゴールド。
ギリ買える。本当にギリギリ。やる? やっちゃう?
待て待て、俺。250ゴールドしか残らないぞ?
食事付きなら宿屋にも泊まれない額だ。
いつもなら速攻で購入して、薬草だけでレベルアップに行くんだが。
他にも外には看板があったので、今までとは違う店があるに違いない。
そう言えば、前作では空腹度ってのがあった。
0になると徐々にHPが減るのだ。
まぁ、無視して戦いまくってたけど。
VRだとどうなる? 空腹感も感じるのだろうか?
もしそうなら、食料の購入も必要になるなぁ。
うん、さすがにまだ慣れてないし、無茶は止めよう。
全部の店を見てからでも遅くないし!