熊のおかげで
「カイくんが‥‥死んだ?」
私、古庄早苗は、私達のリーダー‥‥みたいな人の高城さんから、そんな話を聞かされた。
‥‥嘘だ……そんな訳ない!
「‥‥済まない。俺らが目を離した好きに‥‥ハイゴブリンの群れに連れていかれてしまった‥‥」
‥‥嘘だよね?カイくん‥‥もう、会えないの?そんなの‥‥そんなの、絶対に嫌だよ!
「‥‥一人にさせてくれませんか?」
気力を振り絞って、言葉を絞り出し、私は自室の扉を閉めた。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
「う…うん‥‥」
あれ?ここはどこだ?確か‥‥
そうだ、谷底に落とされて‥‥
あれ?おれ、なんで生きてるんだ?
と思い下を見てみると、
「‥‥なにこれ?熊?」
俺は、死んだ熊の上で寝転がっていた。
どうやら、俺が落ちた所にこのクマが、クッション替わりに下敷きになってくれたらしい。
神様に感謝!
「さて‥‥どうやって出るかな‥‥」
上を見渡しても、暗闇が続くだけで、出口なんか見えない。
それにしても‥‥あの野郎‥‥今度出会った時は殺してやる‥‥
「とりあえず、探索するか。」
俺は、助かった事への喜びと、怒りと共に、洞窟の中を探索することにしたのだった。
ものすごく短くなっております。次はもうちょっと長めにするので、ご了承下さい。