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最高のラブレター  作者: シャイニーパステルムーン
14/25

第十四章 庇い

すみれはその夜、庇い切れないまま洋子を見送った。


コーポの外の道路で、洋子が歩く後ろ姿が寂しく見えた。


しかし今の世の中の、モバイルゲームなどでもそうなのだが、


バーチャルアイテムを買って、プレイをする行いは、


幅広い世代に多く広がっていた。


それは小説も同じく、ペーパーから電子へと替わる活字の伝え方に、


寂しさを覚えたすみれであった。


そして部屋に戻り、パソコンで文字を走らせるすみれであった。




最高のラブレターの続きそれは庇い。



昨晩の宴会から休み明けで、月曜日の午後の事である。


社員は食事を済ませて昼休み社内では、留美菜の話で持ち切りであった。


留美菜のデスクを囲む男性社員達は、留美菜の過去を聞いていた。


留美菜、「母は私が十七歳の時に、夫と別れてから私は母子家庭で育ったの。


父親は養育費を入れてくれたから、私は大学まで通う事が出来た。


その時から母との間に、私は亀裂が出来ていた。


父は至って真面目に働き、母も至って普通の主婦で、派手でも無かったけど、


母はいつの間にか、そんな在り来たりな毎日に嫌気が差すと、


父から距離を置く様になった。


同時に働きたく成って、人材派遣会社に勤めた。


その時、既に私も思春期ではあったけど、


親に縋り付く程子供でも無かったから、


母親が夜遅くまで働く事に違和感は無かった。


でも母は外で男を作り、真面目な父を裏切った。


すると家庭は崩壊して行ったの。


私が高校を卒業する頃には、


母は新しく出来た男の家で、半同姓生活を送り、


私は大学進学と共に、母から離れた。


母のその行いを批判していた私は、


家庭崩壊と母の行動が、許せなくなった。


それと同時に精神的にも、私はおかしくなって行った。


人を信じなくなっていた。


精神安定剤の服用と、睡眠薬の服用が毎日続くと、


激しく我が強く成った私だった。


自我を突き通し、人には反抗した態度を見せる様になっていた。


そんな時、大学在学中に 一人の男性と知り合った。


その男性は、全て私の意見を尊重してくれた。


知らぬ間に私は、その男性に身も心も許していた。


過ちだった。


私が妊娠すると、彼はとたんに私を避けた。


私は単なる営みの、道具だけだと気づいた時には、


彼は私の目に付かない所に逃げて行った。


その時から私は、更に意固地になって行った」。


話し終えると、側で聞いていた美祢が、「そして今の彼氏に抱いて貰ったら、


素直な自分に戻った訳だ」と、嫌味を言った。


その発言に男性社員全員、美祢を睨み付けた。


すると古川が、「それは言い過ぎだろ。


神崎が今正直に胸の内を明かしてるんだから、


ちゃちゃを入れるなよ」と、注意した。


留美菜は咄嗟に、「いいの、その通りよ。


私は単純な女なの。


彼に抱かれてから、精神安定剤も睡眠薬も服用しなくなった」と、認めた。


それに対し驚いたのは美祢の方で、


いつもなら、十倍は言い返して来る留美菜が、


素直に自分の非を認めたので、拍子抜けであった。


同時に嫉妬心も芽生えた。


何故なら意固地で、生意気なだった留美菜が、男が一人出来ただけで、


ここまで変貌を遂げてしまうと、その男の価値観が沸いたからである。


更に追い討ちを掛ける留美菜、「そう私が今まで見せていたプライドは、


単なるへのツッパリで、これが本当の私なの。


惨めで単純で負け犬で、それを認めたく無かったし、


増してや他人にその事を、悟られたたくは無かっただけなの。


本当は弱くて馬鹿な女なの」と、己の態度を見詰め直した。


それに堪らなく成り激怒したのは、ちずるであった。


ちずる、「あんたそんな良い男を、どうやって手玉に取ったのよ。


この子悪魔が」と、暴言を吐いた。


何故こう成るかと言うと、留美菜程では無いがもてない三人組も、


相当我が強く、付き合う男に要求が多いので、直ぐふられてしまうからであった。


つまり同類が一人、抜駆けしたので、それに対して頭に来ているのである。


それに対し留美菜は、「私が彼を口説いた訳ではないの。


あの割烹料理屋で喧嘩した後、海岸で彼に偶然逢ったの。


その時はまだ敬遠の中で、でも次第に彼は自分の非を認める様に成った。


でも私は相変わらず意固地で、へそ曲がりだったけど。


彼の優しさや、自分を改めた態度を私に示すと、


私は彼の言う事を、次第に聞く様に成っていた。


彼の言う通り私は、先週社員にも意固地な態度を、示さない努力を心掛けたら、


反感はされた事は悔しいけど、


私にとって大切な物を、見出した気がしたの」と、語り終えると、


男性社員は達は、その留美菜の話を重んじた。


留美菜の話を聞いていた上司の市川が、



自分のデスクで、「俺は出来た彼氏だと思うが、


人の振り見て我が振り直し、


それを神崎に理解して貰う様に努力をして、


今神崎が己を見詰め直し今日ここで弁明した。


神崎はまだ若い。


これから神崎はその彼氏に感謝して、


自分を正して貰った事を忘れずに生きて行けば、


幸せな人生を歩む事が出来るはずだ」と、案じた。


その言葉に留美菜は急に、目頭が熱く成った。


大田、「まあ色んな事情が遭って、神崎の人格を作り出した訳だ。


それを感じた彼氏は、神崎を見てまず自分の今までの行動を改め直し、


神崎と共に性格を改め様と努力した結果が、


今日の神埼に反映された訳だな」と、悟った。


留美菜、「その通りよ」と、頷いた。


だが面白く無いのは例の三人で、


今まで留美菜と、いがみ合って来たせいも有り、


急に素直に成った留美菜が、許せないのであった。


素直に成る事で、男性社員から急に構って貰っていたので、


やっかみの刃は留美菜意外に向けられた。


芽衣子、「彼氏も大変ね。


神崎さんを素直にさせるまでに、


相当痛い目に遭わされたと思うけどね」と、述べた。


留美菜、「そうよ、こんな強情な女を素直にさせるまでは、


痛手を伴ったと思う」と、語った。


美祢、「彼氏は物好きね。


もっと素直で可愛い女は世の中に五万と居るのに、


態々意固地でへそ曲がりな女と付き合うなんて、


変態じゃないの」と、言い放った。


その時、男性社員は皆同時に、「止めろよ」と、激怒した。


すると留美菜の顔付きが変わった。


とどめを刺すかの様に美奈代が、「前の彼氏と同じで、


神崎さんの体狙いなだけでしょきっと。


その内、本性を現すわよ。


大体こんな偏屈な女を物にし様とする男なんか、


ろくな男ではないわよ。


それか余程気がおかしいのね、あははは」と、


悔し紛れに笑い飛ばすと共に、留美菜は急に立ち上がり、


美奈代に手を上げた瞬間、周りに居た男性社員が、


留美菜を羽交い絞めにして止めた。


留美菜は泣きながら激怒し、「あんたに何が解るのよ。


私を侮辱するのはいいけど、豊を貶すのは許せない」と、大声で訴えた。


周りに居た男性社員達も、いささか頭に来た様で、


大田、「自分はどうなんだ。


男に無理な要求ばかり突き付けて来て置いて、


直ぐ男が根を上げてふられて来た癖して、


その腹いせを神崎にぶつける方が、


余程ろくでなしだろ」と、訴えた。


すると男性社員全員、「そうだそうだ」と、留美菜を庇った。


他の男性社員の三木谷 和義も、


芽衣子に向かって、「二股、三股も掛けて来て置いて、


それが男にばれて結局全て破局に成った奴が、


人の悪口言える立場かよ」と、激怒した。


その言葉に急に大人しくなる、例の三人の女達であった。


泣きじゃくる留美菜に、男達は優しく慰めていた。


男性社員は皆、留美菜を庇って上げていた。


それを俯きながら、横目で恨めしそうに見詰める女性達三人。


実は芽衣子、美祢、美奈代は、器量が悪い訳では無く、


性格に問題が有った為に、もてない三人なのであった。


意固地でもてないその一人が、性格を正し幸せに成った事で、


やっかんでいたのであった。


その夜、留美菜と豊は、久里浜海岸の砂浜に座っていた。



まだ腹の虫が納まらない様子の留美菜は、


悔しさに翻弄されて、泣きながら手で涙を拭っていた。


豊はその時、海を見詰めていた。


豊、「しょうがないな、今までお前もあの三人と、


いがみ合って来たのだから、突然態度を変えれば、


罵声を浴びせたくもなるさ」と、忠告した。


留美菜、「私の事を侮辱のは構わない、だけど」と、言い掛けると、


豊が、「俺の事を悪くは、言われたく無いのだろ」と、口を挿んだ。


留美菜、「悔しいから豊かの口から、それを言わないでよ」と、咎めた。


豊はそんな留美菜のを抱きよせた。


留美菜は自然と、豊の肩に頭を付けた。


そんな二人の前に、男性二人が近寄って来た。


それは古川と大田であった。


古川と大田は、二人の横に座り大田が、「お取り込み中申し訳ない、


神崎の同じ会社の大田と言います」と、告げると同時に、


「古川です」と、挨拶をした。


すると豊は、留美菜を抱き寄せたまま、「この間は、あの割烹料理屋で、


お恥ずかしい姿を、二度もお見せして申し訳ない。


松永 豊と申します」と、陳謝した。


その時、古川と大田は笑った。


古川、「今日は社内で、噂の神埼の彼氏の事で、大騒ぎでしたよ」と、告げると、


大田は、「今まで意固地だった神崎の性格を、


ここまで素直にさせた男性の噂で大騒ぎです。


我が社では松永さんは、 一躍スターですよ」と、からかった。


豊、「いや僕もかなり意固地だったので、


留美菜の事は言えません」と、謙遜した。


古川、「そこですよ、彼女が今その姿を晒している切欠は」。


大田、「彼女はその事を社内で語りだし、


我々とその上司は、松永さんの事を褒めたのですが、


面白く無かったのは、前から神崎といがみ合っていた、


女性社員でして、彼女達もかなり性格が屈折したいましてね。


やっかんだ勢いで、松永さんの悪口を言った所から、


神崎が激怒して、いささか我々男性社員も、


彼女達の暴言に腹が立ちまして、大喧嘩でしたよ」と、業を煮やした。


古川、「彼女から今日、仕事を終えてから、松永さんの事情を聞きましたよ。


大変御苦労された様で、お察し致します」と、頭を下げた。


豊、「お恥ずかしい話ですが、


僕もかなり職場では、いがみ合って来ましたから、


彼女達を悪く言えない立場です」と、自省した。


すると急に留美菜は、「あの女と豊を比較しないでよ」と、激怒した。


それを聞いた豊と古川と大田は同時に、「やれやれ」と、呆れたのであった。


古川、「松永さんには失礼ですが、


噂の神埼の彼氏を目の当たりにして、安心しましたよ、


神崎の言う通り誠実な人です」と、豊を認めると、


大田が、「俺も松永さんには失礼ですが、


過去に何度か神崎を宴会で口説きましたが、遭えなく嫌われっ放しでして、


神崎を落とした男性を、人目見たくて呑んだ帰りに古川と、


海岸にいるのではないかと探して歩いていたら、偶然見つけましてね」。


大田、「早速松永さんの今の心境を聞きたくて、


こうして参上した訳です」と、告げた。


豊は大笑いで、「大した奴では有りませんよ、


期待しただけ残念ですよ」と、応えると、男性三人は笑ったのであった。


古川、「でも良かったな神崎。


松永さんが現れなければ、一生寂しい思いをしていたぞ」と、悟った。


大田、「酷かったな神崎、松永さんと出会う前は。


褒めれば嫌味気な態度で、偏屈に反感して来るし、


貶せばより大喧嘩で、食って掛かって来るし。


何を言っても悪く捕らえて、交感持てなかったな」と、過去を振り返った。


豊、「いや、ついこの間まで、俺も同じでしたよ。


こいつといがみ合うのが、日課でした」と、応えた。


大田と古川は、クスクス笑いながら古川が、「神崎、彼氏の口から聞いたぞ」。


大田、「神崎の証言は本当だったな」と、留美菜をからかった。


すると豊は苦笑いで、「こいつが言ってましたか、


意固地で偏屈な割には、素直な所もあるんです」と、語った。


古川、「それは松永さんの努力ですよ。


地道に神崎の心を紐解いて、徐々に素直にさせて行った」。


大田、「無理せず、神崎の心を癒しながら、松永さんも神崎に素直に成りながら、


大事に大事に、神崎の心を傷つけない様に、地道に心を解き放って行った」。


古川、「見事に神崎の心の修理を行い、


今が有るんです神崎は」と、豊を称えた。


そして古川と大田は立ち上がり古川が、「近い内に、


松永さんのお店に、立ち寄らせて貰いますよ」。


大田、「この意固地だった神崎を、見事に更生させた腕前を、


料理に置き換えて、楽しませて下さい」と、頭を下げて立ち去った。


そんな二人に、豊と留美菜は心の中で感謝したのであった。



次の日の昼休みはやはり、


留美菜と豊の噂で、持ち切りな社内であった。


男性社員は豊の誠実な所を着目して、今後の留美菜を案じていた。



留美菜はその時、自分の噂話を聞いていたが黙っていた。


相変わらず我がままな、三人の女性は面白くなかった。


上司の市川が自分のデスクで、「しかし大した人だな、


まず自分の態度を改め、無理せず神崎に我を改める様に仕向けて、


神崎を更生させたか。


その位才気煥発でなければ、有名ホテルのシェフには、


成れないだろうな」と、感心していた。


古川、「かなり頭が切れる人の様で、


神崎の優れたパートナーだと思いましたよ」。


大田、「あの人なら、意固地だった神崎を更生させられる、


才能が有ると感じましたね」と、やはり大田と古川はも感心していた。


その後ろで他の男性社員達も頷いていた。


すると市川が大きな声で、留美菜が座っているデスクに向かって、


「良かったな神崎、幸せにして貰えよ」と、告げると、


男性社員達も、留美菜のデスクに向かって、拍手をしたのであった。


その時、留美菜は無表情で 一つ頭を下げて、「有難う御座います」と、


応えたのであった。


会社を終えると留美菜はいつもの様に、豊のレストランの裏口から入り、


控え室で夕食を食べていた。


そして仕事を終えた、シェフ達を交えてやはり、


豊と留美菜の話で、持ち切りであった。


すると10年来の豊と、仕事を共にして来たシェフの博が、「それで留美菜ちゃん、


今日会社では、どう言われたんだ」と、尋ねると、


留美菜は、「豊はその位、才気煥発でなければ、


有名ホテルのシェフには、成れないだろうなって」と、シェフ達に告げると、


シェフ達の「おー」っと言う歓声が上がり、


博が、「それは思い過ごしだな。


逆に留美菜ちゃんが、豊を素直にさせたのかも」と、頷くと他のシェフ達も頷いた。


後輩の輝幸も同調して、「松永先輩も昔は、かなり意固地でしたよ。


ホテルの支配人と、料理の事で喧嘩すると、


『ホテルのレストランの、壁の色の趣味が悪いから、


俺の作る料理が引き立たない』とか、『ウェートレスの料理の説明が悪いから、


俺の作った料理をお客に、悪く言われる』だとか、先輩が駆け出しの頃は、


それをなだめるのに、苦労しましたよ」と、呆れていた。


するとシャフ達は、大笑いであった。


豊、「だから昨晩、留美菜の会社の社員に、


『そんな大した奴では無い』と、言ったんだ」と、ため息を付いた。


やはり、豊と仕事を共にして来た、


二年先輩の大滝 雄二が、「留美菜ちゃんは、俺達の前に現れてから、


そんな意固地な態度を見せた事は無いけどな。


豊も駆け出しの頃と比べると、今は相当大人にも成ったが料理の腕も上げた。


やはり人は苦労して、何かを見出すものかな」と、思いに更けた。


何気なくコーヒーを飲んでいた、


ギャルソンの大下 雅夫が、「松永は苦労して来た分だけ、


留美菜ちゃんよりも大人なんだよ。


年齢も上だと言う事もあるが、何より亡くした妻との暮らしの中で、


自分を思い返したせいも有る。


なので留美菜ちゃんを、大切にしたと思ったからさ」と、悟った。



豊、「その通りだ。


妻には幾度と無く我を張り詰めて来た。


時には仕事のストレスをぶつけて、喧嘩した事も遭った。


亡くして初めて己の愚かさを知った。


ふと俺は留美菜を見て自分を振り返り、留美菜の事を大切にしたいと思った。


留美菜に何を言われ様が、まず俺が留美菜に対して反感を持たなければ、


留美菜は穏やかに成るだろうと考えた。


何を言われても留美菜には優しく接すれば、


留美菜も穏やかに成るだろうと心掛けた。


その結果が今の留美菜を表してると思う」と、語ると、


シェフ達は思いに更けたのであった。


それを聞いた留美菜は、「今でも私は豊には意固地だよ。


意地っ張りは直ってないの。


でも豊はそれを察してくれて、許してくれている事は解っているの」と、呟くと、


豊は、「俺と二人きりになると、甘えて来るのが解るんだ。


俺に意固地に成れば成るほど、


留美菜は甘えたくてしょうがないと思う気持ちは伝わって来る。


意固地に成る事で、それを察して上げれば素直になる。


まあ単なる幼子のぐずりと、同じだと思っているけど、


この頃、俺は確信していて遣ってくれていると、本人は気づいている様だが、


あまり甘やかすのも、この頃どうかと思うけどな」と、首を傾げた。


シャフ達は苦笑いだったが博が、「あまり構い過ぎると、


会社で嫌な事があると、松永に直ぐ当たる様になるぞ」と、忠告した。


すると豊は、「そこなんだよ、俺も亡くした妻に同じ事をして来たから、


そうされても文句が言えない立場なんだ」と、弁明の余地は無かった。


雅夫、「留美菜ちゃん、良いかよく聞くんだぞ。


今、豊があからさまに留美菜ちゃんの前で、自分の非を述べているのは、


豊にも包容力の限界が有ると言う事だからな、


仏の顔も三度と言うことわざが有るが、許してる範囲で甘えないと、


豊は留美菜ちゃんを突き放すからな。


心に据えて置けよ」と、忠告した。


留美菜はその時、焦りながら、「は、はい」と、答えると、


シャフ達は全員、「やっぱりな」と、言い放って笑ったのであった。


人生経験豊富なシェフ達の前で、翻弄されてしまう留美菜は、


素直に成ったとは言え、それはまだまだ、


だしぬけな有様を曝け出したまでに、過ぎなかったのであった。



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