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最高のラブレター  作者: シャイニーパステルムーン
13/25

第十三章 追求

オカルト作家、斉藤すみれが恋愛小説を書く事になったが、


いまいち気が乗らないまま、数週間が過ぎた。


すみれはまた昼間に、窓を開けて椅子に座り外を眺めていた。


するとそこへ、編集部の小野田 洋子がやって来て、


外から窓を見上げて、すみれを睨み付けた。


すみれも窓から洋子を睨んだ。


すみれは一旦窓から離れたが、また窓に立った。


洋子はゆっくりと、コーポの階段を上って来た。


すみれはその姿を確認して、バケツを窓の外に出して、


洋子目掛けて、バケツの中の水をぶっ掛けた。


ギャーと言う奇声と共に、階段にうずくまる洋子。


それを確認すると、すみれは窓から離れた。



しばらくすると、すみれの部屋のドアのノックを激しく叩いた。


すみれは涼しい顔でドアを開けると、びしょ濡れの巨体の洋子が、


ドアの前に立っていた。


すみれ、「何の用」と、問い掛けると、


洋子は急に激怒して、「な、何のまねですか。


酷いじゃ有りませんか、どう言うつもりなんですか」と、追求した。


すみれ、「あんたこの間、人の部屋に勝手に上がり込んで、


人のパソコン盗んで置いて、何のつもりもへったくれも無いわよ」と、


やはり同じ様に激怒した。


すると洋子は先日の様に勝手にすみれの部屋に、上がり込もうとしたので、


咄嗟にドアを閉めて進入を阻止して、鍵を掛けた。


即座に玄関に置いて有った、自分の靴を持ち、


自分の机の引き出しから、USBメモリーと財布と部屋の鍵を手にして、


自分が履いていた、スカートのポケットに押し込んだ。


部屋の中で靴を履くすみれ。


洋子はドアをガンガン叩きながら、「すみれさん、


書いた小説のデータはどこですか」と、叫んでいた。


すみれは窓からベランダを伝って階段に降り立ち、


そそくさ階段を下りて逃げて行った。


階段を下りる音に気づいた洋子は、咄嗟に階段の所に行くと、


既にすみれの姿は無かった。


慌てて階段を下りて道端に出ると、遥か遠くにすみれの姿を捉えた。


慌てて走り出し、すみれを追いかける洋子であった。


どのくらい走り続けただろうか、走り疲れて住宅の僅かな隙間に隠れたすみれ。


しばらくすると、巨体の洋子が辺りを見回していた姿が見えた。


洋子が自分の隠れている位置から、数十メートル離れた所で、


住宅の隙間からそっと出て、忍び足で歩いて、


洋子から距離を置いてまた駆け出した。


それに気づいた洋子は、その姿を見てまた駆け出して、


すみれを追うのであった。


すみれはしばらく小走りに走っていると、


まだ開店前のおしゃれな建物を見つけた。


追われている事も有り、作業員が内装工事をしている最中、


店内に侵入してしまった。


だが別に作業員に咎められる事も無く、店内を見回していた。


するとこの店の店員らしき女性に、声を掛けられた。


店員の女性、「あら迷い込んで来た御様子ですが、


今年の8月にオープンなんでよ」と、笑顔で声を掛けられた。


すみれは即座に、「そうなんですよ解りますか。


編集部の傲慢な女に、追いかけられてまして」と、答えた。


女性は笑いながら、「明らかに追われてる御様子ですね。


汗ばんでいて、内装工事中に御来店頂いて、


悪い意味で取らないで下さいね」と、笑顔で対応された。


すみれは面目なさそうな顔付きで、「お忙しい中、


本当に申し訳御座いません」と、頭を下げた。


すると外に巨体の洋子が息を荒くして、死にそうな顔付きで立ち止まり、


外で辺りを見回している所を、先に店員の女性が気づいて、


すみれが外から見えない様に、すみれの前に立った。


すみれも洋子に気づいたが、洋子はその場から立ち去った。


すると店員の女性が、「明らかに追っている人は、あの人だと分かりますね」と、


すみれに告げると、すみれは、「凄いでしょ、


あの巨体で襲い掛かって来れば、一溜まりも無いのよ」と、怯んだ。


すると二人は、同時に大笑いであった。


店員の女性は店の奥にすみれを招いて、製作中の厨房の棚から、


一枚の広告を手に取り、それをすみれに手渡した。


すみれはそれを見て、「アッグレガーレと言うお店なのね」と、呟くと、


女性は、「はい、イタリア語で仲間と言う意味です」と、微笑んだ。


すみれ、「何かこの店に因んだ、意味が有るの」と、尋ねると、


女性は、「オーナーの嘗ての友人に、因んで付けた名前で、


親しかった友人を思って付けたそうです」。


すみれは微笑んで、「楽しみにしてるわね。


私本当はオカルト作家なの、だけど編集部から恋愛小説を、


無理矢理書かされてるの」と、躊躇った。


女性、「私はオカルト小説は読んだ事が無いから、


オカルト作家さんの知識は有りませんが、恋愛小説は好きでよく読むのです。


もし完成したら、本を買わせて貰いますので、


お名前教えて貰えますか」と、伺った。


すみれは快く、「斉藤 すみれと申します。


オカルトは、マニアックなユーザーが多いから、


一般の人には名は知られて無いけど、書店に行けば本が置いて有るから、


興味が沸いたら読んで下さいね」と、頭を下げた。


女性もその時、頭を下げて、「ここのオーナーにも伝えて置きますね。


でもオカルト作家が、恋愛小説を書くと成ると、


御苦労も多いと思いますが」と、問い掛けると、


すみれは渋い顔付きで、「そうなのよ、遣り慣れない事をしてるから、


材料を探すのに町の中を駆けずり回っているの。


要約イメージが出来る一人の女性を見つけて、


親しく成ってその女性を追って、


文章に置き換えているのが日常なのよ」と、語った。


女性、「それと同時に、恐ろしい巨体の編集部の女に、


付け回されて逃げ回っている訳ですね」と、同情した。


二人はまた大笑いで、すみれ、「もう、しつこいのよ。


必死で私から書きかけの作品奪って行く有様で、


町中私を血眼になって探し回るのよ」と、弱ってしまった。


女性、「それでは気が滅入りますね。


期待されるのは嬉しいのですが、そこまでしつこく追われてしまうと、


書く余裕も発想も、生まれませんね」と、やはり同情してくれた。


しばらくそんな会話で話し込んでいたが、同情された女性店員に、


裏口からそっと逃がして貰ったのであった。




難を逃れたすみれは、町をぶらぶら歩いていた。


すると救急車が、商店街に止まっていた。


そこに人だかりが出来ていたので、覗いて見ると、


巨体の洋子が、ストレッチャーに乗せられていた。


それを見て、焦ったすみれは救急隊員に、「この人、どうしたんですか」と、尋ねると、


血相を変えて、尋ねたすみれに隊員は、「へ、お知り合いですか」と、聞かれた。


すみれは、小刻みに頷いて、「あ、あのー、私の所属している出版社の、


編集部のスタッフですが」と、語った。


それを聞いた隊員は、「この患者さんは、息を切らして酸欠状態になった様で、


失神している様です」と、告げられた。


酸素マスクを付けられ、意識朦朧としている洋子に、


すみれは体を揺すりながら、「ねえちょっと、大丈夫なの」と、問い掛けると、


洋子は意識朦朧としながら小さな声で、「データは何処」と、呟いた。


すると隊員は救急車の中に、洋子を入れて病院に向かうのであった。


成す術が無いすみれは、ただ救急車が遠ざかる姿を、見詰めるしか無かった。


その後、何だか遣る瀬無い面持ちでまた町中を歩いていたすみれ。


冷静に話し合いたくても、あの一方的に作品を求める態度に、


いささか頭に来ていたがあそこまで執念深く、


自分に付いて来る洋子にすみれは、『作家は私だけでは無いのに、


それに私はオカルト作家で、


どうして私に恋愛を書かせて、執着するのかしら』と、疑問に思ったが、


その動機が見付からないのであった。


とぼとぼ町を歩いていると、いつもの行き付けのコンビニの駐車場で、


清美を見つけたが何やら様子がおかしい。


隣には男性が立っていた。


何気なくその二人の姿を、遠くで見詰めていたすみれ。


どうやら彼氏と、揉めている様子であった。


すると急に男性が大声を出すと、清美が急に泣き出した。


居た堪れなくなったすみれは、二人の前に駆け付けた。


それに驚いた男性は、「な、何ですか」と、すみれに問い掛けた。


すみれは即座にその男性に、「男が自分の感情を、女性にぶつけては駄目でしょ。


この子はそんなに、生意気な事を言わないでしょ」そう言って、


清美の手を引いて、「ちょっと君も付いて来て、


落ち着いてお話しましょう」と、清美の手を持ったまま歩き出した。


泣きながら拒まず、素直に連れて行かれる清美。


その男性は、すみれと清美の関係を知らない様で、「あのちょっと待って、


何、何、あなた誰ですか、


どうなっているんですか」と、尋ねながら二人に、付いて行くのであった。


すみれのコーポに到着する二人は、テーブルの椅子に座らされ、


テーブルを挿んで、向かい側の椅子に座るすみれ。


しばらく黙って、二人の様子を伺っていた。


するとすみれが清美の彼氏に、「ねえ君、他人の前では大人しい様だけど、


清美ちゃんには強く当たるのでしょ」と、悟った。


すると清美が急にしゃべり出した。


清美、「そうなんです。


私にどうしろと言っても、良太君の仕事上の事は、


私には理解し難い事も有るのです」と、訴えた。


納得したすみれは、首を立てに振った。


良太は重い口を開いた、「僕、運送業を営んでいて、


よく荷を降ろす会社に、清美が居たんです。


付き合ってもう直ぐ、二年に成るんですが、


清美の会社に荷物を下ろしに行った時、


その会社に年配の女性が居るのですが、


理不尽な要求をして来るのでつい、『お前の会社のあの女に、


よく言って置けよ』と、強く当たってしまって」と、面目なさそうに答えた。


清美は、「凄くその女性はきつい性格で、


私みたいな勤めて二年の社員の文句なんて、聞いてくれません」と、俯いた。


すみれ、「つまり良太君と清美ちゃんは、間接的には仕事は繋がっていても、


社内の部署その物は、大幅に仕事の内容が違うので、


良太君が仕事上でのトラブルを、幾ら清美ちゃんに訴えても、


埒が明かないと、清美ちゃんは訴えている訳ね」。


その言葉に、清美と良太は頷いた。


清美、「私の勤めている、水産会社の仕事は卸の事務で、


良太君の仕事は、梱包運搬会社なのです。


私の会社に長く勤めている年配の女性は、


良太君と私の会社の仲買人みたいな人で、


卸値や運賃などは、その女性が 一手引き受けで賄っているのです」。



良太、「俺の会社も不景気で苦しいけど、


清美の会社も差ほど儲けてはいません。


なのでその女性が、『運搬料を安く見積もれ』と、言って来て。


『適正価格の半分で運べ』と、言って来たのです」。


すみれ、「その女性に文句を言っても、


がんとして運賃値下げを要求して来るので、


その腹いせに、その女性と同じ会社に勤めている、


清美ちゃんを攻めていたのね」と、呆れた。


清美はまた、しくしく泣きだし、「私に言っても会社の方針は、


私にはどうする事も出来ないのです」と、辛く語った。


すみれはその時、良太を見て、「良太君、君だって清美ちゃんに言っても、


どうしようも無い事だと解っている癖に、腹いせに清美ちゃんに訴えるのは、


一番当たり易いからでしょ。


清美ちゃんは良太君には優しいから、清美ちゃんに良太君が、


一方的に会社の文句を言っても、言い返して来ない事を良い事に、


その女性と同じ会社だから、文句を言い易いのよ。


清美ちゃん、良太君から一度放れてみなさい。


距離を置いてもう一度、良太君を見詰め直すの。


良太君よりも、もっと大人で器が大きい人は、


世の中には五万と居るから」と、提案すると、


急に良太の顔色が変わった。


清美は、「そうですね、考え直します。


良太君との付き合いを」と、あっさりすみれの提案を受け入れた。


すると急に良太が素直に、「悪かったよ、ちょっとイライラしてたから、


かっと成って清美に、当たり散らした事を謝るよ」と、自制した。


すみれ、「言葉が足りませんよ良太君、他人の前ではっきりと、


清美ちゃんに対する思いを、述べなさい」と、支持した。


そう言われた良太は、


照れ臭そうではあったが、「本当は愛してるよ、清美の事を心から。


だから愛している人には俺の気持ちを、全てを受け入れて欲しくなるんだよ。


謝る俺が悪かった。


だから、こんな俺だけど、俺の側に居てくれ」と、願い入れ頭を下げた。


そしてすみれは、「良太君、清美ちゃんに甘えていたのが解る」と、告げると、


良太は、「そうだと思います」と、素直に認めた。


そして清美は微笑んで、「すみれさん有難う、


すみれさんがコンビニで、私達をここに招いてくれなければ、


今頃喧嘩別れでした。


私も良太君の事を愛しています。


それをここで、お互いの気持ちを、


すみれさんに引き出して貰いました」と、感謝した。


それを聞いたすみれは笑顔で、「良太君は大丈夫よ、芯はしっかりしてるから。


ただちょっとまだお互い、幼い所は有るけど、


もう少しお互い大人に成れば、幸せに成れるわ」と、案じて上げた。


そして良太と清美は、手を繋いでこの部屋を跡にした。


そんな二人をベランダから見詰めて、微笑むすみれであった。



その夜すみれは、自分の部屋でワインを飲みながら寛いでいた。


すると夜遅く玄関のドアが叩かれ、


すみれは玄関に立つと、「どなた」と、尋ねた。


蚊の鳴く様な声で、「洋子です」と、返事が返って来たので、


驚いてドアを開けると、覚束ない眼差しの洋子が立っていた。


すみれは驚いて、「ちょっと大丈夫なの、


路上で倒れて救急車に運ばれたのに」と、心配そうに答えた。


洋子、「直ぐ回復して、病院から出ました」と、告げた。


すみれは洋子を部屋に入れ、部屋のテーブルで事情を聞く事にした。


テーブルを挿んで、向かい合わせに座った二人。


すみれはお茶を洋子に出した。


洋子はその時、俯いていた。


すみれは落ち着いて、「ねえ、どうして私にそんなに期待するのよ。


幾ら出版社に所属している小説家達が、ネット小説に流れてるとは言え、


私はオカルト専門で、他に新たな駆け出しの、若い小説家を加入させるとか、


手は幾らでもあるでしょ」と、尋ねた。


洋子、「居ますよ新人の小説家は、幾らでも我が社に」と、呟いた。


すみれは眉間にしわを寄せ、「ならば何故、私に期待するのよ」と、訴えた。


洋子は顔を上げて、「売れそうな新人が居ません」と、きっぱりすみれの意見を覆した。


それを聞いたすみれは呆れて、「だからってオカルト作家に、


恋愛を書かせても余計出版社の業績を、悪化させるだけでしょ」と、反論した。


洋子、「すみれさん、あなたは我が出版社の応募に、


始めて作品を提出した時、短編の恋愛小説でしたよね」と、尋ねると、


すみれは、「あれ落選したでしょ」と、言い返した。


洋子、「落選はしたけど、我が社での評価は高かったのです」と、才能を認可した。


すみれ、「それから私は思考を変えて、オカルトを書き始めたら、


見事当選して今があるの」と、念を押した。


洋子はまた俯いて、「現在ネット小説は、我々出版社と志向が違って、


書いた小説を全てネット場に出して、


ユーザーの評価の高い小説にだけ、付加価値を付けて、


綺麗に清書した物だけを、有料で見せる仕組みなんです。


すると今まで我が出版社に、加入していた売れっ子作家は、


我が社でボツに成りそうな小説でもネット小説ならば、


下書き段階で人気が出れば、即ネット小説として、


世界中に配信されて、ブラウウザー領域で各国の言語に解釈されて、


読めてしまうと、小説家はそちらにトラバーユしてしまい、


出版社は売れない作家ばかり抱えて、


赤字続きで倒産しそうなんです」と、胸の内を明かした。


すみれ、「だから街の本屋が、消えて行くのね」と、悟った。


洋子、「どうしたら良いですか、我々の会社の存続が危ぶまれています。


素直に我々の言う事を聞いてくれるのは、


すみれさんしか居ないのです」と、縋った。


すみれは弱ってしまい、「でも私一人であなたの会社を、支え切れないわよ。


私のオカルト作品は、一部のマニアしか受け入れられて無いの。


それでも普通のOLに比べれば、報酬は多いから、そこそこ食べて行ける位で、


出版社を全面的に支える程の、作家ではないのよ」と、訴えた。


洋子、「すみれさんテレビメディアと、


インターネットの関係を御存知ですか」と、尋ねると、


すみれは首を傾げて、「どう言う意味」と、問い掛けた。



洋子、「意外と互換が有りそうで、交われないのが現状です。


つまり我々の様な、本と言う形で有る物を売って、


商売が成り立つ会社と、バーチャルイズムの中に、


付加価値を付ける商売とは、交われないのです。


ゲーム業界もそうです。


音楽業界もそうです。


CDやゲームソフトと言う、物を売って商売が成り立つ会社と、


ダウンロードやモバイルゲームの様に、加入やプレイは無料だけど、


そこからバーチャルアイテムの付加価値を付けて、


バーチャルマーケットを展開して、お金儲けをする会社とでは、


互換が有りません。


従って我々の様な実態的な、マーケットを展開している会社は、


バーチャル思考の、こうしたマーケット市場に勝てず、


ただ指を銜えて、見ているだけに過ぎません」と、嘆いた。


すみれ、「近頃コンビニや書店は、図書館化していて、


インターネット感覚で、情報はタダ同然に近いはね。


考えて見ると昔は、知識を積むには相当のお金が要ったけど、


今の情報収集は、無料化している現状に置かれているわね」と、考えさせられた。


洋子、「書く側は自動的に、こうしたバーチャル会社に、


席を置き換えるだけで済みますが、


私達はそのバーチャル思考の会社に移ったとしても、


知識も無ければ経験も有りません。


従いバーチャル会社自身が、我々みたいな編集部のスタッフを、


雇い入れる要素も無く、


どんどん仕事を奪われて行くに過ぎません」と、解決の糸口を見失っていた。


洋子の切実な悩みに、どうする事も出来ないすみれは、ただ戸惑うばかりであった。

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