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10分程度で読めるショートストーリー

君に恋をしていた

作者: アオ

みなさんはじめまして!

アオといいます!

まだ始めたばかりなので暖かい目で見てもらえると嬉しいです!

それでは「君に恋をしていた」ごゆっくりどうぞ!

僕の名前は石川青井いしかわあおい。青空中に通う中学3年生。

高校受験が控えている学年でもある。そんな僕は勉強に没頭していた。

周りは恋バナの話で盛り上がっていた。「○○が△△のことが好き」などの

話にはあまり興味がない。そんなのんきなことを言っていると高校に入れないぞと

内心思いながら日々を過ごしていた。そんな僕だったが親友と呼べる友達はいる。

彼の名前は日倉海斗(ひくらかいと)。いろいろな悩みを打ち明けれる唯一の存在だ。

海斗「相変わらず勉強ばっかかよ」

青井「そうだけど.....何か悪い?」

海斗「いや。だけどそんなんじゃ彼女もできないよ」

青井「.....そうですか」

海斗「まっ頑張れよ」

この会話からわかる通り僕は勉強しか興味がないとも言われる。

そして海斗とは別に幼馴染がいる。幼馴染は桜井三毛(さくらいみけ)

彼女とは保育園のときから一緒に遊ぶほどの仲だ。今もたまに遊ぶことがある。

それでも勉強に専念しているため遊ぶことも少なくなっていた。

三毛「勉強ばっかりしてないでたまには息抜きしたら?」

青井「まぁ、気が向いたらな」

三毛「.....いつも同じ返事....」

青井「じゃあ、久しぶりにどっか遊びに行くか。」

三毛「えっ!?」

青井「なんだ?何か変かよ?」

三毛「いや、いつもは絶対に行かないって言っているのに....」

確かに何度も三毛に遊びに行こうよと誘われることはあるがほぼ全て断っていた。

青井「三毛の言う通りたまには遊びに行かないといけないと思ったからだ。」

三毛「青井、もしかして熱ある?」

青井「ないけど?なぜ?」

三毛「予想と反応が全く違ったから」

青井「そっか。じゃあどこ遊びに行く?」

海斗「青井が長く話しているの珍しい。何話しているの?」

と僕たちの会話の途中に海斗が入ってきた。

三毛「勉強の息抜きのために青井とどっか遊びに行こうと思って。」

海斗「じゃあ俺は邪魔になると思うので帰ります。」

青井「????」

僕は完全に頭に?しか浮かばなかった。

三毛「遊びに行く場所どこにする?」

青井「ゲーセンがあるショッピングモールなんかどう?」

三毛「いいね!私も買いたい服があるからそれにも付き合って!」

青井「了解。今週の土曜日の10時からでも大丈夫そう?」

三毛「ぜんぜん。大丈夫。青井と出かけるのなんて久しぶりだな~」

青井「だな。じゃあよろしく。」

話し終えると三毛はめちゃくちゃ気分がいいように自分の席に戻っていった。

僕は久しぶりに遊べることに少し楽しみになっていた。

そして、話し終えると今度は海斗がこちらの席にきた。

海斗「三毛と遊びに行くの?」

青井「そうだけど?」

海斗「恋愛には興味なさそうな青井もまさか三毛のことが好きだったりする?」

青井「恋愛したことないからわからないけど無いと思う。」

海斗「ふ~ん....」

と海斗は少しつまらなさそうに去っていた。

そして何事もなく僕は放課後まで過ごしていた。

何事もなくはうそだ。放課後になるまでずっと誰かからの視線を感じていたが

気にせず過ごしていたのだ。

その後徐々に約束の日である土曜日になっていった。

土曜日の朝6時に目が覚めてしまった。いつもよりなぜか早く起きていた。

理由は誰もが見ても今日を楽しみにしていたからだと思う。

いつも通りの服を着て、朝食を済ませて、身支度をして集合場所へ足早に向かった。

やっぱり僕はわくわくしているのかもしれないと少し思った。

集合場所についても、さすがにまだ三毛はいなかった。20分も前についてしまった

のが原因かなと少し思いつつも彼女を待った。待つこと10分後。

三毛「ごめん。待たせた?」

青井「.......」

三毛「?お~い?青井?」

僕は三毛の姿に見入っていた。失礼だけど三毛ってこんなきれいだったのだなと

思ってしまうほど見とれていた。すぐに僕は三毛の言葉に気がついて

青井「ごめん。ぜんぜん待っていなくなくないよ」

少しパニックになっていたせいで、嚙んでしまった。

三毛「噛み噛みだよ」

青井「ごめん。ごめん。そんなに待っていないから大丈夫だよ。」

三毛「それならよかった。」

そんなことを言いながら僕たちはショッピングモールに向かった。

向かう途中、昔の話をたくさんした。保育園のころドロまみれになりながら

二人で遊んだね。とかしょうもないけど楽しかった思い出を語り合っていた。

そんなことを話しているうちにショッピングモールについた。

三毛「今日はたくさん遊ぶぞ~!」

青井「お~!じゃあどこから遊ぶ?」

三毛「ずっと気になっていたあれあそぼ~」

と三毛が指さしながら言ったのはよくゲーセンなどで見る足で踏むリズムゲームが

あった。

青井「いいね!一緒にやるか!」

そういうと三毛はゲームのところに向かっていった。

僕もそのゲームに向かっていった。終わっても三毛がもう一度やりたいと言い

何回もやらされていて僕はもう疲れ切っていた。

三毛「ごめん。疲れた?」

少しかわいい口調で言われたので僕はドキッとした。

青井「疲れたよ.....そろそろご飯食べない?」

時間的にもちょうど良い時間だったので提案した。

三毛「いいよ!私も疲れたし、ご飯食べるよ!」

フードコートエリアに移動して二人でドーナツを注文して食べた。

三毛「美味しいね~」

青井「うん。めちゃくちゃうまい!」

食べ終わってからもゲーセンだったり彼女の買い物などに付き合ったりして

気がつけば4時を回っていた。僕は残りの時間の少なさにもっと続けばよいのに

とも思い少し気持ちが落ちていたが彼女の方はめちゃくちゃ楽しんでいる様子だ。

三毛「楽しい!次はあれやろう!」

無邪気にはしゃぐ小さい子のような感じで次へ次へと遊んでいた。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい6時を回っている。

三毛「もう6時かぁ~....まだ遊びたいな.....」

青井「でも帰るよ。」

三毛「また行こうよ!」

青井「うん。」

今日は人生でTOP10に入るほど楽しかった思い出になったと思う。

少し暗い道を二人で歩きながら今日のことを振り返っていた。

話が途中で止まって数秒止まって、

三毛「ねぇ......青井」

少しドキッとしつつも

青井「なに?」

三毛「ずっと言おうと思っていたのだけど......」

青井「うん。」

三毛「その....」

ほのかに甘い時間が流れた気がする

三毛「ずっと前から君の事が好きでした」

青井「!//////」

僕の顔はトマトのように真っ赤になっていると思う。

三毛「青井が恋愛全く興味がないのは知っている」

三毛「でもそれでも、君に気持ちを伝えたくて.....」

青井「うん。」

そう言うだけで精一杯で三毛の顔を見ることができなくなっていた。

家の目の前まで来ると三毛は最後に

三毛「返事は先になっても大丈夫だから...」

と僕たちはそこで別れた。家に帰っても僕の頭の中はずっと三毛との思い出

ばかりだった。保育園のこと。小学校のこと。中学校のこと。様々な思いが

頭を巡り回って僕は考えていたが、いつのまにか僕は眠りについていた。

翌日けたたましいサイレンの音に気がついて起きて窓の外を見ると近くで

救急車が止まっていた。どこの家だと思い確認してみるとそこは

三毛の家だった。一瞬嫌な思いが頭をよぎったが、僕は急いで三毛の家に

言った。慌てて三毛の家につくと三毛が救急車に乗せられているところだった。

どうしたのかと三毛の両親に話を聞くと少しためらった後に

「三毛はがんを患っていて今日の早朝その様態が急変した」と話してくれた。

その話を聞いた瞬間僕の頭の中が真っ白になった。昨日はあんなに元気だった

三毛ががんだったなんてと驚きを隠せない.....

しかも聞いたところステージ4になっていたため医者から宣告された余命が

5ヶ月前の段階で半年だったそうなのでもって1ヶ月だと言っていた。

しかし今回様態が急変したので......と嫌な思いがした。

せめてあの告白の返事をしないとと思い三毛の両親に頼み込んで病院まで

ついていった。三毛は現在意識が不明なため手術をするとのこと。

僕は手術の間必死に成功するようにとずっと祈っていた。

数時間後........

医者から告げられた言葉は「手術はしたが助からなかった.....」ということだった。

その言葉を聞いた瞬間三毛の両親はもちろん僕も泣き崩れた。

僕はいろいろな面の三毛の姿が脳裏を回っていた。

昨日あんなに元気だった三毛が..........

青井「三毛.....まだ告白の返事いってないのに.......また行こうねと言ったのに......

  全部全部ウソになっちゃうのに..........」

青井「三毛、君が初めて僕に恋というものを教えてくれた。

   知らないうちに僕は君に恋をしていたんだよ.......」

    三毛ーーーーーー

その夜僕は泣き続けた

読んでいただきありがとうございました!

感想やご意見などはコメントでお願いします!

それでは次回お会いしましょう!

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