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(仮)男女1:500の逆転世界で一生懸命に生きてみます!!  作者: 自称猫好き
【学校編】1年1学期
20/25

第18話 光は影を濃くするようです!!

学校帰りにふらふらと寄り道をしていた僕だが、立ち寄ったカフェでそうちゃんの妹である赤城 香織と出会う。バイト中だった彼女はその後バイトを切り上げ、一緒にカフェを楽しんだ。その後お店を出たとき向かい側の男性センターから出てくるハルを見つけ胸にしこりを残しつつも帰宅するのだった。


「ただいま~」


「「おかえり!」」


僕が玄関を開けると真っ先に出迎えてくれたのは妹の水姫だった。


「お兄ちゃん遅いよ~!」


「ごめんよ、少し寄り道してた」


「スンスン……女の匂い……」


「どうかした?」


「お兄ちゃん大丈夫?変な人に絡まれたりしてない?というか……女の匂いがするのだけど誰?」


急に瞳孔を開いて水姫は言葉をまくし立てる。


「だ、大丈夫だよ!市役所周りのカフェに行ったらそうちゃんの妹がバイトしてて、1人は危ないって事で家まで送ってもらったんだ!」


「そうだったんだ……まぁそれなら良いか……」


少し納得のいかない顔をしながらも水姫はしぶしぶといった感じでうなずいているのだった。


「心配してくれてありがとう、とは言えそうそう変な状況になるわけも無いし大丈夫だよ」


「も~、お兄ちゃんはガードが緩いんだから危ないよ~!そんな感じじゃ飢えた女の子達に襲われちゃうよ?」


「そんな見境なく襲うような人、そうそういないだろうに……」


「お兄ちゃんは女の怖さを分かってない!とにかくあまり1人で出歩くのは控える事!それと女の子は常にチャンスを狙っているものだから、警戒は怠らない事!」


「まぁ、善処するよ」


僕は苦笑いしながら答える。いくら男女比率がおかしくて貞操観念とかが元の世界と違うとは言え、そこまで犯罪者の温床な訳も無いだろうに……と思いつつも反論をした所で不毛に終わる事は分かっていたので、手を引いたのだった。


「そう言えばカフェに行ったって事だけど、晩御飯は食べるの?」


「勿論、せっかく母さんが作ってくれているのだから食べるよ」


「了解、お母さんに伝えとくからお兄ちゃんは手を洗って荷物も部屋においてくるといいよ」


「サンキュー」


僕がお礼をいうと、水姫は笑顔でキッチンまで走って行き「お母さん〜!お兄ちゃん食べるって!」と手を洗っている僕にも聞こえる声で伝えてくれていた。


その後荷物を部屋に下ろしたりしている内に、母さんはご飯を温め直してくれたので、スムーズに夜ご飯を食べる事が出来た。

部屋に戻って来た僕はベッドの上でゴロゴロと考え事をする。


「そういや昼間に配信とか何か出来ないかと考えていたけど、どうしよっかな~」


とは言え元々人様に見せられるほどゲームが得意という訳でも無く、何か秀でた才能があるわけでもない僕は一つの答えにたどり着いた。


「トーク系だな……雑談配信的な?何かコンセプト決めてそのキャラを全うするある種演劇的なトーク配信とかだったらワンチャン伸びるかもなぁ~」


などと色々と考える。実際の所はこの世界の男性で芸能活動や配信活動をしている人はほとんどいない。というのも、男性は給付金があるため働く必要がそもそも薄いのだ。それなのにわざわざ顔を晒して自らを危険な状態にする人など中々いない。とは言え、少なくはあるが、親の影響などで芸能活動をしている人などもいない訳では無いが、男性はどこに出ても求められるので驕り高ぶり、高慢な人種が殆どだ。


「少し調べてみるか」


僕はリサーチもかねてスマホで動画投稿サイトを開き「男性 配信者」と調べてみる。

そこにはおよそ少数の男性と男装系女子が複数いた。


(取り敢えず見てみるか……)


僕は一番再生されているカイリという名前の男性配信者の配信動画を見てみる


「今日も始めたぞてめぇら、今回はハイブランドの新作バックが欲しいから貢ぎやがれ。」


コメ:カイリさま素敵!


コメ:勿論貢ぎます!カッコいいです!


コメ:ローン組んででもプレゼントします……はぁ……はぁ


「あたりめぇだろ!!何言ってんだ、お前らは黙って金だしゃいいんだよ!」


「つかきめぇコメントしてる奴死ねよ、男の俺が何か欲しいって言ったなら黙って投げ銭するのがお前らの仕事だろ、何勝手にコメントしてんだよ!俺の配信で目立とうとすんな糞が」


僕は思わず動画を止めた。


「何こいつ?ただただ不愉快なんだけど……炎上で再生伸びているとかそういう訳じゃなくて?」


こんなにも酷い内容で罵詈雑言だらけの動画だとさぞかし炎上しているのだろうと思ったが、高評価を見ると何と100万イイネがついており、低評価は1桁だった。


(????)


How come!?(なぜに??)


思わずアメリカンな表現が出てきてしまう程の衝撃だった。


「世の中の皆が罵詈雑言で喜ぶ変態という訳ではないだろうし……他の配信者を探そうにもあと2人くらいしか見当たらないから希少性とかやっぱそういう感じなんだろうなぁ……」


そもそも生まれてから男性を見た事すらないという人が殆どであるこの世界において、オープンな場所に出ているというだけで、世の中の女性は感謝するのが当たり前となっているのがこの歪な社会なのだが、僕はあまりにも甘く考えていた。


「不愉快な動画で愉快になる人が過半数だとすれば、愉快な動画が出てきた時、それを見た人は愉快を飛び越えて欣幸(きんこう)の至りに達するのかもな~」


(そう思うと意外とイージーゲームか?)


などと思いつつ、自分がどういう題材の配信をするのかを考えたまま眠りにつくのだった。


翌朝目覚めた僕は、朝ごはんを食べ、一通りの用事をすませてから学校へ行った。


「おはよ~!」


「「「「おはよう!!」」」

僕がクラスに向けて挨拶をすると、皆が反応をしてくれるので朝から気持ちが良いなと思いながら席に着く。


「おはよう2人とも」


「……とおる君、おはよう」


「とーちゃんおはよう~」


「何だか2人とも眠そうだな」


「俺はいつも眠い……」


「はは……僕は、まぁ……少し夜更かししちゃった?かな」


そうちゃんはそんな感じだなと思いつつも妙に歯切れの悪いハルに僕は笑ながら言葉を返す


「なんだそれ、何故に疑問形なの?」


「……何となく?」


「そっか」


そういえば……と言って生徒会から配られた書類の事を思い出し僕は2人に渡す


「はい、この紙だけど部活を作るのに必要なサインと、入部届の書類になるから、名前を書いてから保護者のサインも貰って印鑑を押してまた持ってきて欲しいんだけど良いかな?」


「了解」


「らじゃぁ~」


「何か聞きたい事とかあったりする?」


「あ、少し聞きたいのだけど……これって保護者のサインは必ず必要なのかな?」


ハルは少し気まずそうに聞いてくる


「多分必要だと思う!とくに男子だと自分の意志で入部する事を証明するためにも保護者のサインを貰うというプロセスが大事なんだと思うよ~」


「まぁ……そうだよね……」


少し苦笑いをしているハルの事が気になり、ちょっとだけ踏み込んでみる。


「何か困った事でもある感じ?」


「いや……なんでも無いよ!大丈夫……かな」


「そう?まぁ言いづらい事とかもあるだろうし、また何かあったらメッセージでも良いから気軽に聞いてくれ、分からない事とかあったら僕が会長の所に聞きに行くし」


「うん、ありがとう!」


「そうちゃんもそれで大丈夫?」


「うぃ~」


少しハルの反応は気になるものの、それぞれ家庭の事情とかもあるだろうし、事情を知らないままいきなり踏み込むのも良くないだろうなと思い深くは聞かない事にした。


そのまま何事も無くクラスレクが始まる


「じゃぁ、とりあえず皆で視聴覚室に移動しよっか!...とは言え場所が分からないので先生に案内をお願いしても大丈夫ですか?」


「ええ、勿論よ」


「じゃぁ各自必要な物を持って移動しよ~」


そんな感じで視聴覚室まで移動した僕たちは、それぞれが好きな曲とかを紹介しつつクラスの皆で歌ったり踊ったりしながら楽しい時間を過ごすのだった。


男子も含めて皆楽しそうに笑ってレクをしているので大成功だなと思いつつ時間は過ぎていく。


「じゃぁ、これで最後の曲かな?最後は先生のリクエスト曲みたいだよ!」


「少し前に流行っていた曲だね!」


「そうなんだ!」


「何だろう?」


「先生の時代ってどんなのあったっけ?」


皆は口々に反応する


僕と雛乃さんは司会のような形で進行していく。先生の選んだ曲は爽快感はありつつもエモーショナルな歌詞で構成されているJPOPだった。

高校生の持つ独特なエネルギーを感じながらもその空間は確かに幸せを共有していた。


放課後になって、クラスの皆は口々に褒めてくれた


「葛野君も友川さんもありがとう!」


「凄く楽しかったよ!」


「こんな経験できると思わなかった!」


確かに普通は高校生のクラスレクと言えば退屈な物が殆どだし、前の世界の僕もそんな経験しかないが、出会ってまだ3日目の僕たちはクラスで団結した絆のような物も感じ始めていた。


「そうちゃん達も楽しそうで良かったよ~」


「やっぱり音楽は良い……」


「僕も……楽しかったよ」


正直男子的にはこういったイベントはあまり楽しめないかと思っていたが意外と2人も乗り気で楽しんでいたようだ。

そうちゃんもハルも笑顔で幸せそうな表情をしていたので僕は少し安心する。

だからこそ僕は気づく事が出来なかった……いや、気づこうとしなかったのだろう。


もやもやが募る。


落ち着かない心地の悪さ。


気持ち悪い。


違和感……。






















休み明けの月曜日以降、ハルは学校へ来なかった。


本日もご覧頂きありがとうございます!

お話が動いてきましたね(´-ω-`)

まだ恋愛要素まで辿り着けてないのは申し訳ないと思いつつ...

しばらく作者のジェットコースターにお付き合い頂けると幸いです。

この作品がいいべ~と思った方はぜひ下の欄にある

(・∀・)b(イイネ!!)★★★★★(高評価)もお願いします!

感想やブックマークもして頂けると腕が踊ります!

ぜひ作者と共にこの作品を応援して頂けると幸いです!

頑張れ~!僕の想像力!


余談です。

このフェス風のクラスレクで先生が流した曲はどんな曲だったのでしょうか?

フィクションなので明確に存在させてはいけないのですが、

イメージとしてはこんな曲!というのはあります。

興味がある方は作者のX(旧Twitter)にリンクを張っておくので

こういう感じかぁ~と作中の雰囲気を体感して頂けると幸いです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 文の頭が1マス空いてない。 …が一つだけ、普通は……と2つ続けて使います。 後半は直ってますが、前半は無意味な改行が多数あり修正されておらず、読み難い。 商業作品ではない作者様の趣味…
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