第16話 生徒会長に直談判します!!
少し日が空きました、申し訳ない!!
お昼休みに僕達男子三人組は自分たちで作り上げる部活の方向性について話していた。
その中で、僕が感じていた考えている事を共有し、男子としてこの社会て生きていく事に真剣に向き合えるような、そんな部活にするとともに、青春を謳歌したいという意志を伝え、2人からも共感を得られた僕は、動き出すのであった。
チャイムの音を聞いて、話を切り上げた僕たちは、午後の予定である、グループディスカッションを始める。内容は、『有意義な学生生活を送るには?』というものだった。
僕たち男子グループでも色々な意見があがる。
「これは僕の考えだが、有意義とは何に対してなのかを考えた時に、人生に対して有意義と仮定すると、やっぱり楽しむ事じゃないかな?どれだけ清く正しく生きて、地位や名声、お金とか何でも自由に出来たとて、楽しくなければ人生においては意味も意義も無いようなもんだからなぁ~」
「確かに、だとすると楽しい学生生活を送るにはどうしたら良いと思うの?」
「青春だな」
「青春?」
「……どうやって?」
僕の答えに、ハルとそうちゃんが反応する。
「簡単だよ、熱い友情!学校イベント!それに恋!」
「ははは、漫画みたいだね~」
「ギターは……青春」
「音楽で言えば文化祭のライブとかも定番だよなぁ~、漫画みたいな学校生活を過ごせたら、それはもう有意義な時間と言えるだろ?」
「まぁ、ある意味皆んなが抱える夢の生活=漫画だもんね」
「ライブは見た事ないなぁ……漫画みたいなのいいね」
二人は少し笑いながら答える。
「僕たちの結論は漫画のような学園生活で良いかな?」
「良いんじゃない?」
「うぃ~」
などとちょっと面白い感じの変わった回答ができないかなぁ〜とか思いつつ、ディスカッションを進めていくのであった。
グループディスカッションの時間も終わり、いよいよ初日が解散となる。
「終礼します。その前に先生からの連絡です。先生お願いします」
と僕は解散に向けて進行していく
「明日のレクの視聴覚室か体育館の件ですが、体育館は体育の授業で使用するため難しいですが、視聴覚室はOKが取れたので、明日は視聴覚室で流す音楽のCD、もしくはスマホで流すのであれば、USBに変換できるケーブルの用意をお願いします。」
「先生有り難うございます。ケーブルに関しては普通に充電器で使ってるやつあるし僕が持ってくるよ。だから流したい音楽を後でグループトークにて募集しておくので、それぞれ最低一つは入れるようにしてね」
そうやって明日の連絡事項を済ませた僕は挨拶をする。
「では……起立、気を付け、礼、さようなら」
「「「「さようなら!」」」」
そうして放課後になった。
僕は部活の申請をするために生徒会室に顔を出すことにする。
生徒会室の扉にノックをすると奥から返事が返ってくる。
「どうぞ」
僕はその声に反応して、扉を開ける。
「1年1組の葛野 徹です。失礼致します。」
「君は代表挨拶の時の子だね、覚えているよ。
今日は生徒会に何かようかい?」
「はい、その節は緊張している僕を後押しして下さりありがとうございます。今日は部活の創設について伺いに来ました。」
会長は僕の言葉に「なるほど」と頷きながらも、難しそうな顔をして言葉を紡ぐ。
「しかし、それは君が作るという事だろうか?もっと言えば男子が部活を作る場合、ダメでは無いのだが安全面など色々と考慮する必要があるため、厳しいものがある事は頭に入れておいて欲しい。」
「通常の部活だと確かに難しいと思います。」
「ほう……では通常の部活では無いと?」
「はい、僕が考えているのは入部条件が男性のみの部活です。」
「そういう事か、前例が無いため判断が難しいが……何の部活だろうか?」
そこで僕は休み時間に考えていた方針を伝える。
「男性が社会進出をしやすくするためのサポートとなるような部活を考えております。運動やクリエイティブ活動を通して、自分の好きな事、得意な事を見つけて、それを部員に共有し共同して、社会に還元あるいは社会参加するために、イベントを開いたり、プロジェクトを自分たちで考えて作り上げる部活です。新しい事に出会うという意味で、男子冒険部と仮名義しております。」
「そうか……話を聞くに、とても意義がありそうな部活だな。因みに人数は何人程かな?」
「一応最初は3人で始めます。もし他の男子生徒も興味を持ってくれたら、増えるかもしれませんし、そうなって欲しいとは思ってます」
「そうか、男子が3人もいるなら、学校のためにも創部の許可をした方がいいだろう……だが一つ条件をつけてもいいかい?」
「条件ですか?」
「そうだ、社会参加という意味では活動趣旨に沿った事でもあるのだが、来年度の受験生に向けた学校パンフレットのモデルをしてくれないだろうか?」
「モデル……僕は大丈夫ですが、他の二人は確認しないとわからないです。」
「ありがとう、助かるよ。やっぱり華があった方が受験への意欲も高まると思ってな。」
会長は自分の受験の時を思い出しているのか、少し笑ながら答える。
「そうでしたか……」
どうやら学校パンフレットに男子生徒を起用したいが、普段は断られる事が多いため、何とかできないかと考えていたようだ。
「必要な書類を渡しておこう。残りの二人にも渡してくれると助かる。私の所に持ってきてくれたら受理しておこう」
「ありがとうございます!」
僕はそう言って頭を下げる。
少し良いように使われた感はあるが、目的を成し遂げられるのならいいかと思い、気にしないようにした。
「では失礼します」
「少し良いかね?」
「どうされました?」
部屋を出ようとした僕に会長は声をかける。
「君は生徒会には興味がないかい?」
「生徒会ですか……?」
「無理にとは言わないのだが、君のようにとてもしっかりとしていて、人前で話したりする事が出来る男性というのは非常に稀有な存在だ。是非とも生徒会に欲しいと思ってな」
どうやら僕は生徒会長の目に留まったらしい。
生徒会については考えていなかったが、何事も積極的に生きて行こうと決めた僕としては、悪くないとも思った。
「少し時間を頂いても良いですか?興味はありますが、何分どのような事をするかすらまだ不鮮明なので……」
「そうか、じっくり考えてくれたまえ。我々の学院は生徒会にそれなりの裁量を託している。責任はあるが、君のような革新的な人種には面白い事も多いと思うよ。」
「そうでしたか……気になった事があれば、またこちらに伺っても大丈夫ですか?」
「勿論だとも、君なら大歓迎さ……それに他の生徒会メンバーも君に興味を持っていたからな、きっと喜ぶだろうさ」
何やらぼくのいない所で、期待感が高まっているようだ。名前が独り歩きしても困るのだが、こればかりは仕方ない事だなと諦める。
「何だか外堀を埋められているような感じがしますが……またお邪魔しますよ」
「楽しみにしておこう」
会長はニコリといい笑顔をする。
会長の言葉を聞いて僕は生徒会室を後にする。何というか、出来る女性感がありありな人で、高校生なのに大学時代の僕よりも俄然しっかりしている人だった。流石はエリート高校の生徒会長だなと思った。
今回も閲覧して頂きありがとうございます!
少し私生活の方で忙しくしていたので、投稿に執筆に時間がかかりました(・・;)
後1月もすれば、長めのお休みなので年末年始は多めに書けると思います!
この作品を楽しんで下さった方はぜひd( ̄  ̄)と★★★★★をお願い致します!
感想やブックマークも大変励みになりますので、ぜひ宜しくお願い致します!
まだまだ作品を楽しんで頂けると幸いです!
余談ですが、つい先日二十歳を迎えお酒を飲めるようになりました!
とおるは何のお酒が好きだったのか…私は純米吟醸の生の日本酒が美味しかったです。
見識を広げて参ります(o^^o)




