第11話 友達を作ってみます!!
伊丹ちゃんのセリフで、高校生の時弓道部で...と勝手に留年組になってたので
中学生の時に変更致しました!ご指摘頂き助かります(*´▽`*)
優秀な生徒のはずなのに...笑
入学式を終え、それぞれの教室に戻った僕たちは、先生の案内に従い、自分のクラスに移動していた。クラスの中に入ると、25人の女子生徒がいた。
その後、先生により一日の流れの説明を受け、自己紹介を始めた僕達だったが、個性豊かな生徒が多くいたため、和やかに進むのであった。その後解散した僕たちは……
「終わった~」
そう言いながら伸びをしている僕に、白石君が声をかけてくる。
「葛野くんで良かったよね……?」
「ん?そうだよ?どうしたの~?」
「急に話しかけてごめんね、今まで男の子の友達とかいなかったから……お友達になってくれないかな?」
そんな事をキュルキュルとした瞳で見つめながら口にする。
(か、かわいい……本当に……男だよな?)
「あ、ああ、勿論大丈夫だよ!これから宜しくな!」
「うん!ありがとう!」
「あ、そうだ……連絡先とか交換する?」
「いいの!?」
「勿論、ライクトークで大丈夫?」
「うん!大丈夫だよ!」
そういって僕はライクトークのQRコードを表示する。
「ありがとう!」
「こっちこそありがとう!、そうだ、赤城君も良かったら交換しようよ」
そう言って僕は斜め後ろの席にいた赤城君にも声をかける。
「んじゃぁ……よろしく……」
赤城君はそういって机にグデーっと体を預けながらQRコードを表示する。
「サンキュ!こっちこそよろしくな!どうせ少ない男子なんだし、仲良くしよう!」
「そうだね!、あ……赤城くん、僕もいいかな?」
「どぞ、どぞ……」
「どうせならグループライクでも作っとくか~、男子どうしで必要な連絡事項とかあるだろうし、一緒に遊んだりもしてみたいから、どうかな?」
「僕も良いと思う!」
「うい~」
「3人で仲良くなりたいし、雑談でも何でも大丈夫だから、夜にでも話さない?」
「僕は大丈夫だよ~!」
「うぃ~」
「……大丈夫かな?嫌だったら気にしなくていいのだけど……」
「僕は寧ろ嬉しいかな~」
「ああ、すまん……俺……口数少ない方だし、普段適当な感じだけど、男子との交流は貴重だし、普通に仲良くなりたいから、気にしないで」
「ああ、そういう事ね笑、それなら良かった!じゃぁ、今夜22時くらいに通話始めるね!」
「うん!宜しくお願いします!」
「うぃ~」
(あぁ……そういう感じね笑)
僕は、少し赤城君の性格は掴みづらいとは思いつつ、何となく理解した。男子は結構変な奴というイメージだったが、思いのほかまともで、いい子そうだったので僕は安心する。
(まぁ、よくよく考えれば共学を選んだ時点である程度、女性への偏見とかは少ない男子が多いんだろうな~)
そんな事を内心で思うのだった。
そしてそんな様子で少し盛り上がっている僕らを、クラスの女子達はまるで泣ける映画を見て感動したかのように口元に手を当てて、涙ぐみながら僕らを遠目に見ているのだった。
そんな彼女達に、僕は声をかける。
「皆、聞いてほしい!この学校に来て、まだお互いの距離感も掴めていないだろうし、初めて男子と関わるという女子も少なくないと思う。だけど男子だからといって特別視される事は嬉しいとは思わないし、共学を選んだ時点で、ある程度の覚悟は持って学校に来たつもりだ。だから男子とか女子とか関係無く、仲良くして欲しい。いいかな?」
「「「「「はい!」」」」
僕の問いかけに対して、皆頬を赤らめたり、目をうるうるとさせながら返事をする。
「取り敢えずクラスのグループチャットも作っておこうと思うのだけど、どうかな?
「賛成!」
金髪ヒヨコ系女子の友川さんが元気よく答える。
「私も賛成やわ~、クラスで共有する事も多いやろうしなぁ~」
京都弁女子、伊丹さんも答えてくれる。
「じゃぁ、トークルーム作るから、皆は僕のQR追加してくれるかな?」
僕がそういうと女子生徒はすぐさま綺麗に一列になった。
(いや、はえーよ!ビックリしたわ!瞬きの速度で動いたぞ今...)
あまりにも統率の取れた動きにビックリしながら、僕は一番前にいる友川さんのライクトークから追加していく。
「いやったー!葛野君のライクゲッ―――ト!」
ぴょんぴょんと跳ねながら喜んでいる友川さんを僕は横目にしながら、次々と追加しては、1年1組グループに招待していく。
「これで全員かな?もし招待されていない人がいたら、教えてね」
とは言いつつも誰も手をあげたりしないので、恐らく全員入れたのだろうと思う。
「みんなありがとう!これからも宜しくね!」
僕がそう言うと、クラスの皆も口々に「宜しく~!」と言っている。それを聞いてから僕は白石君たちの方を振り向く。
「葛野君って凄いよね、生徒代表の時も思ったけど、女の子とかが怖くないの?」
「ふんふん」
白石君が尋ねると、赤城君はうなずきながら僕の話を伺っている。
「まぁ、妹と結構スキンシップが激しいから慣れているのもあるだろうけど……そもそもの考え方の違いじゃないかな?」
「考え方の違い?」
「……?」
「うん、そもそも僕は男子と女子がまるで違う生き物だとは思っていないんだ。多分男の子が少ないから、社会的に守らないと……という風潮からまるで男性は偉い、とか男性を神聖視しているのが現状だと思うのだけど、根本的に同じ生物である事に変わりは無い訳だ。」
2人は僕の話をじっと聞いている。
「だからこそ女性だって感情もあれば知性や理性もある。酷い事を言われれば傷つくし、哀しくもなる。酷い暴力を受ければ死にたくもなる。寧ろ脳の構造上、女性の方が感受性は豊かに出来ているのだから、より繊細だとすら思う。そういった事を考えていると、女性というのはまるで何をするか分からない怖い存在では無く、僕たちと同じで色々悩んだり感じたり考えたりする存在なんだと思うんだ。実際妹を見ているとそんな感じだし……だから緊張はすれど怖いと思った事とかは無いかな~」
「はえ~、葛野君は大人なんだね……僕にはそこまでの勇気はでないよ~、でも何となく分かる気もする」
「俺も妹がいるし、何となく分かる。寧ろ妹の方を守るべきでは?と思う事は多々あった。」
「そうなんだ...僕は一人っ子だから、そういう風に感じられるのなら、僕も妹とか欲しかったな~」
「白石君、妹は可愛いぞ!」
「ふんふん」
僕の妹を思う気持ちに赤城君も追従するようにうなずく。どうやらここにはシスコンが2人いたようだ。
「そ、そうなんだね……そうだ、赤城君には同じクラスに妹さんもいるから上の名前じゃなくて、下の名前とかあだ名とかで呼び合わない?」
「お、いいじゃん!」
「うぃ~」
白石君の提案に僕たちは賛成する。
「じゃぁ、僕のことは、はるって呼んでよ」
「了解!はる!改めて宜しくな!」
「はるちゃん……わかった。」
「うん!ありがとう……友達できたらってちょっと憧れだったから凄く嬉しいや、えへへへ……」
「はるは可愛いなぁ~」
「ふんふん」
「そ、そうかな?」
「「うん」」
「じゃ、次は僕だけど、とおるって呼んでくれ」
「とおる……宜しくね!」
「とーちゃん、宜しく」
「誰が父ちゃんやねん!いつから僕は保護者になってん!まぁ、いいんやけど」
「ツッコミすご……とーちゃん宜しく……笑」
「流石の関西弁だね笑」
「おう!」
「じゃぁ俺は……そうちゃんで」
「あ、自分の名前もそのスタイルなのね笑、良いじゃん!そうちゃん宜しく!」
「宜しくね、そうちゃん!」
「うぃー」
そんな感じである程度親睦を深めた僕らは、それぞれの保護者が待っている事もあり、この辺りでお開きとする事にした。
「じゃぁ、また明日な~!」
「うん、明日も宜しくね!」
「じゃっ……」
(じゃっって何やねん……)
はるは男子には思えないくらい可愛い感じだが、受け答えはかなりしっかりとしており、意外と頭も良さそうに感じる。
そうちゃんはかなりのイケメンだが極度の不思議ちゃんだと思った。
とは言え、2人ともとてもいい子で仲良くなれた事が嬉しかった。
そんなワクワクとした心持ちで、僕は家族の元へ向かうのだった。
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それぞれのキャラクターイメージ作ってみました!
(難しい...)
・赤城 香織
・赤城 聡太
・伊丹 京子
・白石 晴
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・友川 雛乃
・姫川 紗理奈
・八乙女 七菜香
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八乙女 七菜香ちゃんのイメージが一番難しい...
ジャストな表現にならず四苦八苦してました笑
紫髪のハンサムショート、もしくは前下がりのシャギーボブで耳掛けしている感じのイメージです。
頬の位置に垂れる髪の毛のいわゆる触角的なのが欲しい。
白石 晴君も1と2の中間点なイメージです(*‘ω‘ *)
今回もご覧頂きありがとうございます!
今回は主にメンズトークといった感じでした。
いかがったでしょうか?
もし面白いと感じた方は、良ければ(・∀・)_bや★★★★★をお願い致します。執筆活動の励みになります(*‘ω‘ *)
また、ブックマークや感想、レビューも頂けると泣くほど嬉しいです!
余談ですが、この世界について主人公のクラスや学校の男子生徒は比較的民度が高いですが、
一般的な男性像というものは、癇癪持ちだったり、内向的すぎる性格だったりと割と性格破綻者が多めな世界です。とはいえ、地域差や環境による違いが多いイメージです。地方になればなるほど男性が少ないので神聖視されており、傲慢です。東京は人口多めなのでまだマシです。
因みにですが現実世界でも地方と都心部では大きく価値観や文化が異なりますよね...
閉鎖的な地方はまだまだ男尊女卑が色濃く残っていたり、ジェンダーや精神病、多くの障害への理解が進んでおらず、マイノリティは大変だと耳にします。大阪や東京などの多様性の街だとおじさまが派手な女装をしていても場所によっては違和感すら感じないですよね...言葉使いに気を使い難しい反面、周囲の理解は得やすいというメリット、デメリットではありすが、多様性を尊重できる社会こそが、豊かで新しい何かを生み出せると考えております。




