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(仮)男女1:500の逆転世界で一生懸命に生きてみます!!  作者: 自称猫好き
第一章 新しい人生を
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プロローグ

ジャンル;男女逆転 憑依 パラレルワールド 貞操観念逆転 学園青春ラブコメ

     純愛 ハーレム ロ―ファンタジー 男主人公 ハッピーエンド

     ヒューマンドラマ お金・経済 起業

     etc...これらの要素を含みます。

※これらはフィクションであり、実際の人物・団体とは

一切の関係がございません。

ピピピッ...ピピピッ...

まだ寒い春の朝に、大嫌いな音が響く


「...はぁ」


もそもそと布団の中で寝返りうちながら小さくため息をつく。

その後少しして、勢いよく体を起こし睡眠の誘惑が残るいつものベッドに体温を置き去り、窓を開けて換気する。


「うぅ……寒い」


湿った空気が鼻腔を通り抜け、思考の動かない頭が鮮明になっていくのを感じる。

「って……洗濯物干したままじゃん、マジかぁ~」


1人暮らしになってから4年目だというのに、未だに初歩的なミスが目立つ。

きっとマイペースな性格が、いつまでも自分を律せずにいると自覚する。

洗濯物を干したまま取り込むのを忘れ、夜の間に降った雨にやられるのもよくあることだ。

全然乾いてない洗濯物を見つめながら、もう一度()()()()をする事を諦め洗面台へ移動する。


鏡に映る自分をみて、ふとした違和感に気づく。


「また目が腫れてるよ~、雨降ったからかな?」


人より高い頻度で夢を見る方だが、()の日にはいつも決まって同じ夢を見る。

とはいえ脳が起きた時には、どんな夢を見たのかは朧げで泣き腫らした自分の目を見て、


(きっと哀しい夢だったんだろうな~)


なんて事を考えながら、いつもと同じルーティンをこなす。


誰に紹介するでも無いが、この男の名前は葛野 徹(かどの とおる)

出身は大阪だが、上京して一人暮らしをしている大学生。

今日は3月の2日で就活を終え、内定も決まり、卒業を間近に控える大学4年目の春だ普段なら二度寝をして残り僅かとなった講義を受けに、4限目に間に合うように通学をする所なのだが、今は最後の春休みを謳歌している。

風が通りカーテンが揺れ、部屋の中に明るい日が差してきたのを見て何となく散歩にでも行こうかなと思ったので家を出た。


「にしても早いよなぁ~、今までの学生生活で特別何かをする事もなかったしな……」


卒業を控えているという事もあり、時の流れを感じついつい感傷に浸る事も増えてくる。

生きていれば一度は感じるであろう事を、しみじみと実感する。

とはいえ、近年の桜は中々遅咲きな事もありまだ蕾の状態が多く見える。


「はぁ...働きたくねぇ...」


どこかモノクロの世界に生きるような空虚さを感じ何かに熱量も持てず、ダラダラと生きてきた自分には到底、現代の混沌とした社会で何かの役に立てるとは思えず、天気は良くとも、先行きを考えると心は晴れない。

そんなネガティブな事を朝から考えているとため息の一つでもつきたくなる。


特別何かを抱えドラマ的に生きてきた訳でもなく運動神経は並々、勉強はそこそこ出来たが、突出している程では無く、容姿は悪く無いと自覚しているが、恋愛経験がある訳でもない。

至って純正のチェリーである。

そんな事はどうでもいいのだが、大学生も終わりとあって、彼女の1人も出来やしなかったのは、

少し後悔している。

とはいえ、好きでも無い子に告白するのは不誠実だし、気があるわけ訳でも無いのにデートに誘ったりするのも、めんどくさいと思ってしまう。

因みにボッチでは無い。

大事な事なのでもう一度念押しするが、断じてボッチではない!


「...彼女ほしいなぁ~」


そんな下らない事を頭で考えていると、ふと何かの光が反射して目を細める。


「うぅっ……」


夜中に雨が降った事で電線に滴る雫の影響なのかを判断するには瞬き程の短い時間では分からないが、その後、光の先に原因を探ろうと目を向ければ一羽のカラスが鋭い目で自分を見つめていた。


「ん?」


どうやら普通のカラスでは無いらしい。

切符のような紙を嘴に加えている。

それだけではなく、突然変異なのか足が三本もある。


不思議な気持ちになりどうにもそのカラスが気になったので追いかけてみる事にした。

カラスはまるで俺を気にするかのようにチラチラと振り向きながら道を先導する。


「どこに行くの~!」


返事があるとは思えないが、何となく意志を感じる行動につい声をかける。


「はぁ……」


少し息を弾ませながら向かった先は大きな病院の隣にあった、どこか見覚えのあるような小さな公園でそこには綺麗な花を咲かせる桜の大きな一木があった。


「カァ!ッカァ!」


そこで初めて鳴いたカラスからまるで着いたぞと言わんばかりの視線を感じる。


「にしても綺麗な桜だなぁ~これを見せたかったのかい?」


「……」


どうやらそれだけでは無いらしい。

不思議なカラスは地面に降り立ち、ちょこちょこと桜の木の裏へと歩いていく。

そんな様子を可愛いらしく思いながら、自分も桜の裏へとついていく。


そこには大きな桜に阻まれ見えていなかったが長い年月を感じる木で作られた小さな祠があった。

とはいえ、桜の木が傘になっていたのか、意外にも状態は綺麗である。


カラスは祠に切符のような紙をお供えすると、祠の屋根の上に飛び乗った。

何とも不思議な体験に少しワクワクしながら参拝してみる。

二拍手一礼。

その祠はお寺ではなく、神社に纏わる物であろうと思い自然と手の指先は空ではなく祠に向いている。

仏教は指先を上に向けるが、神道は社や祠の方に向ける違いがあるのだが特別そのような事を意識した訳ではない。

ただ何となく、それが正しいと感じたからだ。


(神様がいるか分かりませんが、いつも見守って下さり有り難うございます。

何だか不思議な縁を感じ、お参りしております。

これから先の人生、どこか心もとなく感じております故どうか正しい所へ、お導き下さいますよう、お願い申し上げます。)


折角ならと思い、何となく感じた事を心の中で願ってみる。

これから社会人となり人生の岐路に立たされている不安からだろうか、良い人生を歩めるよう、導いて欲しいと思ったのだ。


「カァ!」


っと一声上げてから、カラスは瞬く間に空へと飛び立って行った。

それを見とどけた俺は、近くのコンビニでも寄って帰ろうかなと思い祠から離れようとしたその時だ。


また眩しい光に襲われる。

だが今度はどうにもおかしい……

視界はチカチカと光に覆われていき耳鳴りが酷く甲高い音を上げる。

胸は苦しくなり、頭から血の気が引くような眩暈にフラフラとし、立つことも出来ず地面へ倒れ落つ。

そして...「ブツッ」と何かが切れるような感覚があり、あれほど眩しかった光も、急に暗闇に覆われる。

それらは一瞬の出来事であった。


(あぁ……死ぬのかな……?)


まだ社会にも出ず、人生を閉ざす事に不安にも似た後悔に襲われる。


(クッソッッ、こんなのおかしいだろぉ!)


小さい頃から夢だけは沢山あり、やりたい事も数えきれない程にあったのにそれを実現するやる気は無く、何も成さずに死んでいくなど、嫌だ。

嫌に決まっている。

正しい所に導いて欲しいと願ったばかりに、黄泉の国へ誘われるなど思ってもいなかった。

また溜め息をつきたくなる気持ちだが最早体の感覚は失われ、不安と後悔、そして恐怖を感じながら

倒れ伏すのみだ。

そのまま思考もぼやけて行き、眠りにつくような感覚に支配される。


(あぁ……もし来世があるのなら、次は懸命に生きよう。

何があっても、やりたい事を全て成せる、そんな人生を歩もう……)


そんな覚悟を持ち、意識を手放す。





ピピピッ……ピピピッ……


まだ寒い春の朝に、大嫌いな音が響く


「……はぁ」


もそもそと布団の中で寝返りうちながら小さくため息をつく。

その後少しして、勢いよく体を起こして気づく。


「あれ……?もしかして、夢……?」


(いや、そんな訳ない、夢で死ぬほどの苦しみを感じるなんて聞いたことも無い。

それに、あれは明確に五感への刺激だった……)


寝起き早々にそんな思考に陥っていると、ふと違和感に気づく……


「ここは……」


そう、それは未だ家事に慣れず、1人で暮らしている6畳アパートの自宅ではなく、綺麗に整理されてはいるが、見たことも無い12畳程はありそうな部屋であった。


(つか、広いなぁ~)


不安気に辺りを見渡し歩いていると、全身鏡に映った自分が目に入る。


「いや、ええ!?]


おかしい……そこに映っているのは確かに自分なのだが、少しあどけなさを感じる顔で、さらにもっとおかしいのが、明らかにイケメンになっているのだ。

パーツは変わらず別人という訳では無いのだが、シルクのような肌で、目や鼻、口や眉のバランスが明らかに整いすぎている。


「えぇ……??」


鏡越しの自分は実物よりカッコよく見えるとはいうが、そういう次元では無い。

何を言っているか分からないだろうが、自分だけど自分では無いのだ。


戸惑っていると、突如頭を抱えるような痛みに襲われる。


「ア˝ア˝ア˝ア˝ァァッ!!」


(またかよ……ッツ!!)


その時、ドタドタと誰かが階段を上って来るような音を最後にあまりの痛みから意識を手放した。


次に起きたのは病院だった。

その時、俺にあるはずの無い記憶から全てを理解する。


「いや、パラレルワールドにきてるぅぅぅぅぅぅぅ!!!」


なんと今の俺こと、僕は7年前の日本の葛野 徹であり、中学卒業を控えている3月2日なのだ。

そして何より元の世界と大きく違うのは、ここはただの日本ではなく、男女比がおよそ1:500となったパラレルワールドだったのだ。


初めまして、自称猫好きと申します。( *´艸`)

閲覧頂きありがとうございます。

私は7年程前に、別の作品を一作品執筆をしておりましたが、

受験などの都合で断念しておりました。

最近になってまた、執筆活動をしたくなったため投稿を始めました。

現代よりな恋愛作品は初めてで殆ど処女作品のような物なので

温かい心持で応援して頂けると幸いです。

本作品は学園ラブコメや、芸能の話だったり、社会的下剋上要素もあり

恋愛を中心に話を進めていこうと思います。

一部ハーレム要素がありますが、作者は純愛が好きなので、純愛が見れるかも...

ご指摘なども大変嬉しく思っておりますので、

気兼ねなくコメントや高評価を頂けると幸いです。

ブックマークもして頂けると泣いて喜びますので、宜しくお願い致します。

ぜひ作品をお楽しみ下さい♪

※無断転載はNGでお願い致します。

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