さっちゃん
さっちゃんは、3か月の赤ちゃん。
ぷくぷくようこえて、おめめはぱっちり。
「べっぴんさんになるでぇ」
ゆうて、通りすがりのおばちゃんがゆうてくれる。
ばあちゃんは、さっちゃんをだっこしてねさすんじゃけど、いっつも左腕に頭をのせんとねてくれんのんじゃ。
じゃけぇ、左腕がおもとうなってえらいんじゃ。
へぇでも、いつのまにか、すーすーかわぇらしい顔をしてねてしまうさっちゃんが、かわゆうておえんのんじゃ。
ちぃとばぁえれぇぐれぇ、がまんせにゃあいけんなぁ。
じゃけぇ、ばあちゃんは、今日もさっちゃんを左腕にだっこすんじゃ。
※岡山弁の訳
ようこえて よく太って
ねさす 寝させる
えらいんじゃ しんどいんよ
へぇでも それでも
ちぃとばぁ ちょびっと
えれぇぐれぇ しんどいくらい
いけん だめ
じゃけぇ だから