詩ひ 押しつけられた親切心と善意
――押し付けられた親切心はどこにいく?
――押し付けられた善意はどこに向かう?
目の前で困っている人がいたら助けなさい
「こっちはそんな余裕ないんだよ」
目の前で誰かが泣いていたら その涙をぬぐってあげなさい
「俺が泣きたいくらいさ」
目の前で誰かが膝をついていたら 手をさしのべてあげなさい
「できるわけないだろ。こっちは転んで大惨事だ」
目の前で誰かが何かを失ったのなら 与えてあげなさい
「馬鹿な事言うな、人を助けて俺に死ねって言うのか?」
――押し付けられた親切心はどこにいく?
――押し付けられた善意はどこに向かう?
「そうかそんなに親切心と善意で俺を殺したいのか」
「そっちがその気なら…」
「ストーリー」
ああ、彼を見てください皆さん。
あの人はひどい人ですよ。
可哀そうな人を助けてあげない人間は、なんて非道な人間なんでしょう。
「うるせぇ、こっちにだって事情があるんだよ」