デウスエクス女魔王
「堕王…堕王が何しに来た!魔族を奴隷に落とした諸悪の根元!全ての魔族の敵!」
フェーブが女魔王に噛みつくように叫ぶ。
「そうじゃのう。我らは魔族を奴隷とした」
女魔王が淡々と喋る
「そうだ!それさえ無ければ…」
フェーブが怒りで目を血走らせるが
「お前の言う通り、じゃ…生物を殺すのも、絶望で世界を覆うのも我が罪。神の許しを得るためとはいえ我が子らに罪の一部を肩代わりさせるのは本当に申し訳ないのじゃ…じゃが…いささかお前は人を殺しすぎた。」
女魔王の視線はひたすら冷たかった
「時にお前は5000年もあれば人間は何代世代を重ねると思うかのう…」
「お前を愛し、奴隷から救った人間の子孫…」
「お前が殺した中に混じってなければよいのう…混じっておれば…わかるな…?お主の夫は…」
フェーブが崩れ落ちる。女魔王えげつない…
「あっ…あぁっ!?イヤっ、トーマス!!イェラ!ワタシは!?ワタシは…!!」
「先立った者も…浮かばれんのう…」
フェーブが黒い百合の花びらに包まれる
「人間はあまり見たことが無いと思うのじゃが…これが魔族の奴隷堕ちじゃ…」
そしてフェーブは見た目27歳くらいだったのが17歳くらいになり、聖隷と同じ格好…ざっくり言えば男を誘う露出度の高い格好にされた
こうなれば、人に抵抗出来ない。人から愛を貰えるまで性奴隷となる
フェーブが衛兵に連行された。教会に預けられるのだろう。
女勇者が女魔王の頭を撫でる。
「ふーちゃん、なでなで」
「泣いて良いかのう、アーや…我が子らに、罪を受け継がせる辛さ、そうして道を間違える…我は何度繰り返せばよい…?あぁ、神よ、愛と審判の神よ…」
女魔王は涙を一粒落とした
「ベッドの上で慰めてあげるね!」
「あほぅ」
女魔王は女勇者を叩いた
「ねぇねぇ、この二人っていつもこんな調子でいちゃついてるの?」
「あぁ、わりと、わりと毎日こんな感じだった」
肩を貸している魔王が少し呆れていた
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王様に勇魔丼してくか聞いてくるわ!と言っていた女勇者と女魔王を送り出し
(正直私はどうかしているかと思うが)
「古首都、古城より小包です。インベントリの許可を!」
「許可する!」
こんなやり取りをして大臣に小包を渡した。
後は王都の商人ギルドに小包を届けるだけだ