さぁ踊れよ会議室で
出来るだけ背中に当たるカタイモノから意識をそらしつつ。
「王都、着!」
「着いた、やっと着いた。我一人ではどうしようも無かった。すまぬ、王城へ向かってくれぬか…?」
歩けなそうだしな。行くか。
入都審査の兵士に合図を送り、空から王都へ入る。そしてそのまま王城へ駆ける
そして、空から城の会議室を覗くと、いかにも偉そうにしている魔族と、驚愕の顔を浮かべる大臣、それとよく見知った顔の近衛がいた
近衛が近づいてくる
あ·け·て
「なにをしている、郵便屋。」
「魔王!拾った!」
「は?」
近衛が窓を開けた。そこに身体を滑り込ませる
「な、何者だ貴様ら!」
いかにも偉そうな格好の魔族が額に青筋を浮かべている
魔王が背中から降りた
「我の顔を忘れたか、フェーブ。それとも、思い出したくないのか?魔王の名で魔族の罪を増やすのは楽しかったか?」
「くっ…」
おお、魔王らしい魔王になった。さっきおったててた男とは思えない
「男の魔族…ということは魔王じゃな?先ほどその魔族の女が魔王は死んだ!休戦協定は破棄だ!と言っていたが…」
魔王が胸に片手を当てる
「すみません、ワイズマン大臣。コレは魔王を騙る裏切り者…。後日お詫びを…協定の破棄はしません。さて、フェーブよ。選べ。消滅か、快楽に堕ちるか…」
「…ぐっ。魔王様、おかしいと思いませんか?ニンゲンが、魔族を奴隷とすること。」
フェーブが苦虫を噛み潰したような顔になった
「神の裁きだ。これでも、これでもかなり情けをもらっておるぞ」
フェーブが噛みつくように叫ぶ
「5000年!魔族が奴隷となって5000年です!ニンゲンごときの性処理に5000年も無駄にしたのですよ!神も許してくださるはず!今こそ自由を勝ち取る時!」
魔王が呆れた目をしている
「それが、それが神の怒りを買うのがわからぬか?」
「ふん。ワタシはそうは思わん。ワタシは影に堕ちていない。魔族の奴隷を解放する。力づくでも解放する。それで影となるならなってやる。」
フェーブと魔王の間に火花が散る
「そうか…ならば…」
魔王がフェーブを指差す
ダイナミック…
「エントリーじゃ!」
ぼきっ
魔王の腕に、外からの闖入者が直撃した
ざっくり容姿を例えるなら、イロイロ見えてはいけないモノが見えている紐を着ている変態ダークエルフ女
「痛い、一体、誰が…母上!?と、父上!?」
先代女魔王と、
女としてどうかと思う、イロイロ見えてはいけないモノが見えている、宝石があしらわれた紐を着ている変態女
女勇者があらわれた
「都合良すぎない?」
私の呟きはカオスな会議室の中に消えた。