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靴とTS少女と異世界モノ(仮)  作者: 祓日 書紙
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空を駆ける郵便屋さん

謎がある。


輪廻転生だとか、幽霊だとか


私が産まれた時、一緒に履いていた靴とか。


それと、もし神様が居て、答えを教えてくださるのなら。


どうして私は女の子に産まれたんですか?


前世は、男でした。


───剣と魔法の異世界───


「んんーっ!」


背伸びをする。朝日がとてもまぶしい


おはよう私。今日も朝がきた。おはよう異世界


ミディアムボブの髪の寝癖を直して朝食を食べる


かぁさんのパンと目玉焼き。塩をかけてささっと食べる


「いってき…「待ちなさい!」なに、かぁさん?」


「寝癖直ってないわよ!」


「帽子被れば直る!」


「あっ…もう…」


靴を履き、家を出て駆け出す


この靴は、私が産まれた時に履いていたらしい


デフォルメされた羽根が側面にあしらわれた青い革靴。


今日は緑のズボンと白と青のストライプのTシャツを着てみた。


「たまにはスカートにしたーい、」


空気を蹴り空へと駆け上がる


「だーけーどー、パンツは恥ずかしいもん!」


下から、はしたないわよ!と聞こえた


空を駆ける。


下に古首都フェーメラの街並みが見える


中央に先王、先王妃がいらっしゃるお城と、東西南北に孤児院、そして中央街と東街の境に教会の鐘塔がよく見える


まずは中央の先王、先王妃がいらっしゃるお城、フェーメラ央城へと駆ける


そして、下に人が居ないのを確認して、空中を駆け降りる


兵舎へ降りると、髭の濃い熊のような男が奥から現れた


「久しぶりだな嬢ちゃん!」


「おじさん久しぶり!」


このおじさんは第3兵士団先行団長ヒューガさん。こんな見た目で偵察や先行調査を行う役目の兵士の団長だ


「郵便です!」


「よしよし。今日はこれだぞ!」


おじさんからシックな箱に納められた手紙と、数点の小包を受けとった。宛先を手のひらにメモすると


「空間魔法使います!」


「許可する!」


何時ものやり取りにちょっとにやっとすると、呪文を唱え、ストレージの魔法を使う。すると黒い穴が現れ、そこに荷物を入れる。


「災いより保護せよ、プロテクト」


さらにシックな箱にプロテクトの魔法をかけ、大事にストレージに入れた。


「いつも見るが嬢ちゃんの魔力がもっと高ければなぁ…宮廷魔法使いも目指せるだろうになぁ…」


「あはは、この職業も好きだよ?ちょっとお給料は気になるけど!」


そう、私はこの国で一人しかいない郵便屋さんをしている


空を駆ける郵便屋さん、なんて巷では呼ばれたりしている


「じゃ、行くね!」


そして、空へと駆け上がる。


下から、寝ぼけてスカート穿くなよ!って聞こえた


「余計なお世話よ!」


まったく、デリカシーのないおっさんだ。嫁いるのに


おっさんと、さんざんおっさんのポエムを届けたおっさんの嫁の顔を思いだしながら空を駆ける。


次は…教会だ


教会の正門に着地するとシスターが中から出てきた。


この教会では勇者と魔王の伝説を教義とし、風俗や街道の警備など幅広くやっている


私の小さい頃、女魔王をオトした勇者と、魔王と勇者の世直しの旅の話を聞いて幼心にこれ子供に聞かせる話か?なんて何度も思った


魔王をナニでナニしてオトす勇者…

悪人をナニでナニしてオトし、聖隷と名前を変えさせて改心させる勇者と魔王…


完全になにこのえろげ?って思った…がくぶる


こんな教義だから風俗もやるし悪人退治もやる何でもトンデモ宗教の教会だ。ついでに新しい医療も開発する


「あら、お顔が真っ青ですわ?お休みになられますか?」


あっ、老年のシスターが心配している


シスターミシェル。彼女は昔山賊で聖隷兵に退治されたあと、聖隷を経てシスターになったらしい。


うん、私は冗談だと思ってる。こんな華奢で美魔女なおばあちゃんが昔山賊で勇者と魔王に退治されてイロイロしてシスターになったとか信じられない。


本人は笑って話すけど!


たまに勇者と魔王に責めていただいたあの日…とか言ってるの聞くけど!!


「い、いえ、大丈夫!郵便です!」


「あらあら?」


兵舎で受け取った小包を一つ取り出す


「あらあら、あの子に…そろそろ聖隷卒業かしら…?」


それはおめでたい!どの子だ?


「郵便屋さん、これ代わりによろしくね。」


あっ、ボーッとしてた!


「はい!お預かりします。」


ストレージに手紙を入れ、手に宛先を書いて空へ駆け上がった

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