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フレイル、君の名は…!


 ~前回のあらすじィ!(CV:若●●夫)

 死んだらフレイルに転生することになりました!まる。

 あ。フレイルって知ってる? フレイルってねぇ~(以下省略


 ☆★☆


『では、早速』


「え!? 速攻もうかよっ!」


『まあ、神界では時間の概念なんてないんですけどね。ただもう貴方は転生先で完成(・・)しつつありますから。善は急げです。あっ。貴方はどちらかと言えば善というよりは悪ですね。邪悪です』


「あ、悪ぅ?! まさか聖剣ならぬ邪剣とか…」


『いいえ。邪フレイルです』


「そんなことはどうでもいいんだよ!? ちうか悪ってばどういうことなの…?」


『貴方はとある才能だけはあるクズ神代鍛冶師が創り出してしまった最凶の武器です。世界そのものを壊しかねないレベルの…』


「……ゴクリ。フ、フレイルのくせに?」


『ええ歪んだ欲望と思想が貴方を生んでしまったのです。ですので今後の展開によっては貴方が世界の行く末を決めてしまう可能性すらあるのです。まあ貴方が明るみに出ると恐らく他の神の息がかかった連中が貴方を抹消しようと動くでしょうから、その辺は臨機応変にお願いします』


「…わかったぜ!俺にそんな重責がって最後なんて?」


『ぐっどらっく』



 俺が人間最後に見た光景は女神のサムズアップだった。



 ☆★☆



「か、完成だあああああああああぁぁ!!?!」


 うおっ!なんだよウルセーなあ~? って何!俺もう転生したの?


「ククク…ついに完成した。完成してしまったぞぉ…!吾輩のォ、最高傑作のォ!世界最強のフレイルがなあァ!!?!」


 さっきからテンション高いな~このオッサン? 誰なの?


「フフフ。コレさえあれば憎っくき奴らの見た目だけはいい馬鹿武器やヘッポコ楯鎧を砕き滅ぼせるわ!うはあうははははあっ! 何が神代の聖騎士に持たせるのは剣だ槍だだ!? 奇をてらってもポールアックスだ!? 発想が古すぎるわあっ!もう古過ぎて原始人だわ!一生ウホウホ言ってつまらん武器を造るがいいわっ!」


 荒れてんなぁ…コイツが俺を創った張本人だなぁ。


「ふひひひほいひぃ!しかし吾輩もコイツを創り出す為に無理をしたものだなぁ~…。材料として必要な神鉄とオリハルコンが足りぬから兄弟子と弟弟子を亡き者にしてしまったが、まあ物事に犠牲はつきものだ!アイツらもあの世で自分らの恥の作品が吾輩の素晴らしいこのフレイルに潰して鍛えなおされたのを誇りに思うであろうよ。なにせ吾輩のこの最高フレイルはミスリルを溶かし込んだ最強の合金よ!…ミスリルは聖処女の指輪を奪って手に入れたものだがな。しかし…なんと言っても打撃部に使ったこの世界最大級の精霊石!これが無限の力と可能性をこの傑作に与えるのだぁぁ!うはっうははは!! まあ、コレも守護者に金握らせて国の宝物庫から盗んだヤツだけど」


 マジか。コイツ、本当に女神が言ったとおりの屑だわ。


「何もかもアイツらが招いたことよっ!? 吾輩の最高のデザインであるこのフレイルを侮辱しよってぇ!? はあはぁ…なにが非実用的だァ!? よりによって、ダサイ!…だとおおおオ汚オォ!!?! 愚か者共めがぁっ!今に目にもの見せてくれるわッ!………しかしだなあ、まずこのフレイルの使い手を見つけねばならんなあ~。吾輩、武器は造れても戦闘センスゼロだし。というかこのフレイルが盗まれちゃったらヤダから呪い掛けちゃったしなあ。どうしよ?」


 どうしよ? マジでコイツよ…


「あ!吾輩としたことが!? まだこの傑作に銘を与えておらなんだ。そうだなあ~…うーん」


(2時間後)


「よおし!決まった、お前の名はっ!」


 お。俺の名は…?


 ドカン。後方の分厚い金属扉がぶち抜かれる。


「悪しき鍛冶師メロネロ・ドロガアン!貴様を同門の鍛冶師数名の殺害と重要文化財を含む器物破損!さらに聖処女の強姦疑惑!極めつけは守護者への賄賂と宝物庫から数点の国宝盗みでお前を捕縛!及び即座に極刑を課すっ!」


「やっべ!?」



 こうして悪逆の神代鍛冶師メロネロ・ドロガアンの野望は阻止?された。



 …ところで俺の名前、銘は?



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