我破道授与
昼・・・・・
赤いクグツニヴァーシャが駆ける・・・・・
不可思議機動で・・・・・・
「シャアアアアアアアアア」
多くの森の中を赤い輝線が駆ける・・・・・
ジルヴァクグツを・・・・・
其の不可思議機動で無視し・・・・・
森の山小屋に・・・・・
防御拠点まで駆け抜ける・・・・
俺ジョーはみた！
黒い長い髪・・・・
黒い軍用コート・・・・・
身の丈が大きく・・・・
角の無い鬼のような荒獅子・・・・・
椅子に座っていた・・・・
確かにそうだった・・・
「ふっ」
笑うように息を吐き・・・・・
ゆらりと素早く・・・・
立ち上がる・・・・
そう一瞬で闘志を点火させ・・・・
コートから焔を噴出し・・・・
ふっと消え・・・・・
不可思議機動のクグツニヴァーシャを右手で掴み・・・・
「滅却朱雀」
不可思議機動が解除され・・・・
捕まれ燃え盛る焔が撃ち込まれる瞬間・・・・
猛男は快活に笑い・・・・・
其の瞳は此れじゃ終わりじゃねえよなと・・・・
俺は御者席でいいねーと・・・・
俺はメットを装着し・・・
にやりと・・・・・・
「吹っ飛べ」
「コクチ」
「我破道授与」
クグツニヴァーシャは漆黒に変わり輝き・・・・・
猛男の掴みがするっと外れる・・・・・
間髪入れず突進するクグツニヴァーシャ・・・・
「は？」
猛男は意表を突かれ・・・・・
驚きつつ・・・・・
吹っ飛ぶ・・・・・
「ははははははは」
吹っ飛びながら快活に笑い・・・・・・
「朱雀炎舞」
焔の翼を広げバサリと羽ばたき一つで・・・・・
吹き飛びをかき消し・・・・
天で堂々と輝き・・・・
快活な声で・・・・
「外れ！」
「吹き飛ばされるとは！」
「流石！」
「浸食奇傑！」
「夢幻我ジョー！」
「俺」
「スザク・カイ・ガドウ」
「の相手にとって不足なし！」
俺はスザクの言葉を聞きつつ・・・・
左手に銃を持ち御者席から降りつつ・・・・・
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