~仲間になりたそうに見てみます~
ピシッとしたスーツを着込んでいたので、ドレスを着ていたお姫様っぽいご令嬢が後退る
「えーっと、あやしいもんじゃないです。初めまして、というか一週間くらいストーキングさせていただいておりました。」
頭を掻きながらへこっと挨拶をするとユーリは銀太郎を見てぱあっと目を輝かせた
「森に入る前に話しかけてくれても良かったのに、おじさん友達になりたそうにしてるからさ、つい声かけちゃった。猪鍋食べる?はい」
そういってユーリは木の器とスプーンを銀太郎に渡す
もうじきロッカーに帰って食事をとろうかと思っていたところなので、有難くいただくことにする
「で、用件はなんなんですの?」
不躾にご令嬢から声がかかる、なんか睨まれているようだけど
「あ~…ちょっと道に迷いまして…じゃなくて…」
「仲間になりたくて見てたんでしょう?」
銀太郎は仲間になりたそうにこちらを見ているといったところでしょうか。
ユーリはわかるのだろうな…そう感じたので銀太郎はフッと笑顔になり素直に答えた
「はい、ユーリさんのおっしゃる通り、ユーリさんのお供をさせていただきたく存じます。私は銀太郎といいます。よろしくお願いいたします。」
「ありがとう、よろしくね!!!ギンタロー」
ニコニコしているユーリに比べて納得いかないご令嬢が声を上げる
「ちょっと、ユーリ様、得体の知れない人を仲間にだなんて、大丈夫なんですの?」
「大丈夫だよ、この一週間特に何もしてこなかったし、たまにブツブツ言ってるの聞こえてたし、いい人だよギンタロー」
良い子なんは、あんたや~とほろりと涙が落ちそうになった
自己紹介もさせてもらわないとな…。
「私、魔法が得意ですので、援護させていただければ何かとお役に立てると思います」
「あ~ら、この私を差し置いて、魔法が得意ですって?」
「ええ、まあ(唱えるだけで出るって言ってたし大丈夫だよね、MPとか関係なく無制限に打てるのはチートすぎる。ただ、まだ何も試していないので、火力の調整とかがわからない。神殿内で練習場があるか聞いとけば良かった)」
「では、私と腕試しされませんか?」
「へ?」
「私よりも役に立ちそうだったら、仲間にいれてあげてもよくってよ」
「あんたどこぞの悪役令嬢みたいだな…」
「んなっ!!!心の声をそのまま言わないで頂きたいですわ」
「あ、やべ、声に出てた、すみません、失礼な事を申し上げました」
そんなやり取りをじっと見ていたユーリが
「サクラ・ララティーナ嬢、もうその辺でいいじゃない、食べようよ、お肉良い感じだよ?」
「ユーリ様?いいんですの?私納得いきませんわ…」
「そんな事言ってるとサクラの分も僕が食べちゃうよ?いいの?」
笑顔でユーリさん言ってますけど目が全然笑ってないよね
やっぱり腹黒タイプかなとか思いながら猪汁をすする銀太郎であった。
ん?ララティーナ?なんか聞いたことがあるな…




